<義母へのお届けモノ>アクティブな義母はいつも不在「勘弁してよ……」ストレス限界【まんが】
私(サキ)は、小学生の子どもを2人(小3と小1)を育てながら、パートで働いています。昨年、義実家の近くに家を建て引っ越してきました。義実家はわが家から徒歩5分ほどの距離にあります。近距離なので、義母からいろいろ干渉されるのではないかと覚悟していたのですが、思いのほか程よい距離感を保って生活ができていました。というのも、義母が本当にアクティブな人なので、私たちに干渉している暇がないのです。
今日も街で義母を見かけました。たくさんの人に囲まれて楽しそうにおしゃべりしています。
カルチャースクールにボランティアにと日々大忙しな義母。いつもアクティブに活動していて、すごいなあと思います。たまに商店街で義母を見かけることがありますが……義母はお友だちとのお喋りに夢中になっています。見かけるたびにたくさんの人に囲まれている義母。いつも話の中心にいるような気がします。きっとみんなの人気者なのでしょう。義母は大のお喋り好きなので、声をかけたら長くなります。まわりにお友だちがいるときは、挨拶を控えることも多々あります。
義母が毎日楽しそうに人と交流するのは、とてもいいことだと思うのです。そのおかげか、こんなに近所に住んでいるにも関わらず、私たちにもあまり干渉してくることもなく過ごせているからです。 しかし、実は、私としては困ったことがあるのです。これさえなければいいのに……といつも思うのです。それは、「義母の知り合いの方々から、預かりものを受けること」。日々忙しくするあまり家を留守にしがちな義母の代わりに、そのお届けものがうちに預けられることが多すぎるのです。
玄関を開けると、紙袋いっぱいに果物を入れた人が立っていました。
「これね、親戚からたくさんいただいたのよ~! マサコさんにも食べてもらいたくて持っていったんだけれど、いらっしゃらないから、戻られたら渡してもらえるかしら?」
こんなことが日常茶飯事なのです。次から次に義母への届け物をわが家に持ってくる人たち。義母の家に置いてくればいいものを、なぜわが家に運んでくる!? 近くに住んでいるため、わが家が息子夫婦の家であることを近所の人たちみんなが知っているのです。
義母の交友関係が広いことは素晴らしいのです。みなさんもモノをあげるなら義母に直接渡してくれれば私の負担がなくいいのですが……。しかし、義母が外出でいないことが多いので、必然的にわが家に届けにくる人がとても多く。みなさんはよかれと思って届けてくださっているので、そのご厚意を無下にすることもできません。そんな人たちに対応するたびに、私は「めんどくさーーーい!!!」と心の中で叫んでしまうのでした。
頼りにならない夫「ヒマなときに渡しに行くだけだろ」はぁ~?
義母のお知り合いからのお届け物を預かり、それをまた届ける日々に、私はついに我慢の限界がきました。
「別に家にいるときに受け取って、暇なときに渡しに行くだけだろ? それくらいたいしたことなくない?」と夫はカンタンに言いますが、その言い方にもまた腹が立ちました。預かったものによっては、こちらも忙しい合間をぬって急いで届けないといけないモノ(生花とか、お肉とか、足の早いモノ)だってあるのです。しかも回数が多すぎます。そんなことを言うなら、自分の親のことなのだから息子である夫が届けにいったらいいとすら思うのです。
義母宛の荷物を受け取って、義母がいるときに渡しに行く。たしかにそこまで時間のかかることではありません。だけどその「ちょっとしたこと」が続いていて、本当に負担なのです。「母さんと会うと話が長いんだよな~」と面倒くさそうに夫は言いますが、現にその相手をいまさせられているのはこの私なのです。自分がやりたくないことを妻はやって当たり前かのように言う夫にゲンナリします。 それに、夫の提案はその場しのぎばかりでどれも根本的な問題解決にはなっていないのです。
夫はいつもこんな感じです。お喋り好きで、話し出すと止まらない義母を苦手としています。だったら義実家の近くになんて住まなきゃいいのに……と思いますが、そこは「長男だから」という謎の使命感が働き、義実家の近くに家を建ててしまったのです。
まさか義実家の近くに住むことで、こんなストレスが生まれるとは想像もしていませんでした。やはり実際に住んでみないとわからないことは多いものですね。
義両親は悪い人たちではありません。この頻繁なお届け業務さえなければ、徒歩5分の距離に住んでいても、まったく問題がないのです。肝心の夫は、私のストレスをまったく理解してくれず、自分の母親なのに逃げ腰です。夫はあてにならなさそうなので、他に回避できる方法を考えないと……私は頭を悩ませるのでした。
お届け業務を回避したい!ママ友に相談「宅配ボックスは!?」
義母への預かりモノ「お届け業務」回避についてママ友たちに相談したところ宅配ボックスを置くという対策を提案してもらいました。
スマホで宅配ボックスを検索するといろんな機能がついたものもあることを知りました。宅配ボックスいいかも! と盛り上がっていたところに、一人のママ友が「でも嫌がるひとも結構いるみたいだよ!」とのアドバイスが……。宅配ボックスというのは、まだまだ昔気質の方々には浸透されていない文化なようなのです。マンションには標準的についていることが多いとは聞いたことがあったので、便利そうでいいなと私は思っていたのです。
「なんてゆーか……手渡しだからこそ安心できるっていうか、手渡しと「コミュニケーションをとる」ってことをセットにして考えている人も多いと思う」とママ友。たしかに、義母の交友関係の広さを考えるとそこをないがしろにしたら「宅配ボックスなんて、こんなのいらないわよ」と拒絶されてしまう可能性すらあります。ここは慎重に考えなくてはなりません。どうしたら、私の感じているこの「手間」を、嫌味なく義母に理解してもらえるのでしょうか?
居留守作戦は以前、失敗に終わっていました。どんな対策をとるにも、とにかくご近所からの義母への預かりものが多すぎるのです。
宅配ボックスという新しいアイディアをもらって嬉しかったものの、高齢者相手だとすんなり受け入れてもらえるか不安な面があります。そもそも「宅配ボックスを使ってほしい理由」を義母に理解してもらわないと意味がないとアドバイスされ、撃沈してしまいました。たしかに「こんなのいらない」と言われたらおしまいなのです。なんとか義母に、ついでに夫にもこの苦労を分かってもらいたいのです。
「バタバタしてます」作戦!察する義母……夫、ついに降参か?
ついに「お届け業務」回避作戦の決行です!!
「あ! お義母さん、ごめんなさい! いま手が離せないので、そこに置いてある紙袋持って帰ってもらっていいですかー?」
私は、いま忙しいから相手にしているヒマがありませんよ! アピールを全面にだして、届けモノを取りに来た義母をうちにあげる隙すら作らないようにしたのです。さすがのお義母さんも、私の忙しさを理解してくれてか、荷物を受け取ると「え……? あ、はい。ありがとうね~」とすぐに引き上げてくれました。
私は預かったモノをわざわざ届けにいくことを一切やめました。わが家まで取りに来てもらうことにし、そして義母がうちに来たときも忙しそうなバタバタ感を出してすぐに帰ってもらうことにしました。これを徹底的に続けて数日後、義母から「今日は届けてほしい」との打診がありました。ここで私が荷物を届けてしまってはいままでの作戦が水の泡となってしまいます。義母には「私バタバタしているので、ミツルさんが帰宅したら相談してみますね」と連絡し、嫌がる夫に、自分の実家に荷物を届けるよう依頼します。
「これからは、お義母さんが取りに来られない場合はあなたに届けてもらいます!」と私は宣言しました。
あのまま私の一方的な思いを伝え続けても、義母も夫も変わらなかったでしょう。「面倒くささ」が自分たちの身にふりかかって、はじめて重い腰を動かしたことに若干の腹立たしさは感じはしますが……。後日確認したところ、宅配ボックスは夫の発案だそうです。夫がちゃんと対応してくれたということで、今回は結果オーライにしたいと思います。アドバイスをしてくれたママ友たちにも感謝! 義実家と程よい距離感で付き合っていくためには、自分から行動したり工夫したりすることも必要なのだなと痛感した出来事でした。