【レインボーWeek】広がる「パートナー」のカタチ ~結婚式のあり方~
福岡市大名にある結婚式場「小さな結婚式 福岡店」は、少人数専門の結婚式場として2007年にオープンしました。
費用が安く、2人だけでも式を気軽に挙げられることから、同性カップルにも人気があるそうです。
「創業当初から受け入れをしています。1組でも多くの方のご要望にお応えできるよう、“簡単に断らない”“目の前のお客様にしっかり尽くす”をモットーにしています」と統括マネージャーの佐藤健太さん。
寛範(ひろのり)さんと信秋(のぶあき)さんも、2023年3月、この場所でお揃いのタキシードを着て結婚式を挙げました。
信秋「『本当に結婚したんだ』というのを、みんなに認めてもらいました」
寛範「やっと落ち着いて幸せになったよと感じました」
今が一番幸せだという2人は、共に「温泉好き」だったことからすぐに意気投合し、交際へと発展。5か月後には同性カップルを公的に証明する「パートナーシップ」を宣誓し、「結婚式を挙げたい!」という気持ちが高まったと言います。
寛範「(ネットで)『同性婚 できる 福岡』を検索したら、『小さな結婚式』がトップに出てきました。ジェンダー関係なくできると書かれていたので、速攻で聞きに行きました!」
見つけた時は「やるしかないな(笑)」と思ったそう。
現在の日本では、同性婚が認められていないこともあり、結婚式さえ挙げられないと思っている人が少なくありません。
そこで、「小さな結婚式」では結婚式をイメージしてもらえるよう、実際に式を挙げた同性カップルをホームページで紹介。さらに、客に満足してもらえるよう、講師を招いて「LGBTQ+」の研修を実施しているそうです。
佐藤「お客様の要望は、100組いらっしゃれば100通りある、という前提なので、(同性婚を)特別視していません。ただ、“新郎様”“新婦様”とは呼ばず、お名前でお呼びしています」
当時、寛範さんと信秋さんを一番近くで支えてきたプランナーの北原梓沙さんは、同性カップルの担当は初めてでした。
北原「どう接するかなど、先輩に聞いて事前に勉強しました」
信秋「男の人と女の人の結婚式と同じようにしてくれました。それは本当によかったです」
寛範「北原さんで本当によかったと、いまだに話しています」
北原「それがプランナーにとって一番うれしい!今までやってきてよかった」
「知識を身につけるのは大事」だと佐藤さんは言います。
「日本中で結婚式を挙げやすい環境を作ることを目指しています。お金や規模が理由で、結婚式を諦める方がたくさんいらっしゃいました。そんな方たちに結婚式を通じて喜んでいただきたいというのが、われわれの思いです」
『小さな結婚式 福岡店』の調べによると、結婚式場側は「LGBTQ+に対して保守的な立場をとっている」「同性婚に対する理解が進んでいない」、同性カップル側は「差別や拒否への不安」「特別視されてしまう不安や心配がある」などの理由から、同性カップルの結婚式のハードルはいまだに高いのだそう。
しかし、同性婚は普通のこと。社会の意識が変わりつつあるいま、『小さな結婚式』の取り組みが珍しくなくなる日は、そう遠くないかもしれません。
『小さな結婚式 福岡店』
福岡市中央区大名1-3-14 花形館2F
URL:https://www.petitwedding.com/LP/wedding_and_photo/index.html?gad_source=1&gclid=Cj0KCQjwj4K5BhDYARIsAD1Ly2qIC6ZGlcQNhm6E99qQac3a-SfdkwvCqa03MN23Ln4ZIDxn3WTWXXAaAvsWEALw_wcB
※この記事は、「アサデス。」(2024年10月24日放送)でお届けしました。
※セクシュアリティについての記載は、当事者ご本人の承諾済みです。