春の叙勲 保護司の瀧川さんに瑞宝双光章 区内から5人が受章
内閣府が2025年春の叙勲、褒章の受章者を発表した。鶴見区からは5人が選ばれ、鶴見保護司会会長の瀧川隆雄さん(74)=上の宮在住=が瑞宝双光章を受章した。
叙勲は、国や公共に対する功労が認められた人に贈られるもの。「旭日章」は顕著な功績があった人に「瑞宝章」は長年公務に従事し、成績を上げた人に贈られる。今回、全国では各界に功労のあった合わせて3990人が受章した。
「再犯さえしなければ」
保護司は、犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支える民間の無給ボランティア。上の宮で造園業、(株)滝川園を営んでいた瀧川さんは保護司を務めて25年になる。
「過大な表彰で光栄ですが、驚いた」とはにかむ瀧川さん。これまで約50人を担当し、毎月の面接だけでなく住居や就業先なども仲介してきた。
中には就業先をすぐに辞めてしまったり、夜中に警察署から連絡がきて、都内まで呼び出されるなど、愛情をもって接しても報われないこともある保護司の活動。「だけどね、」と瀧川さん。「働いて家族ができて赤ん坊を見せに来てくれたり、嬉しい思い出も多い。再犯さえしなければと、大目に見ているよ」と笑う。
昨年から区の保護司会の会長も務める瀧川さん。「社会にとって大切な仕事。研修を充実させてより良い組織にしていきたい」と意気込みを語った。区内の他の受章者は以下の通り(継承略・順不同)。
【瑞宝双光章】高塚惠市(72・元情報本部職員)
【瑞宝単光章】池田久子(75・元川崎市立井田病院副院長兼看護部長)、井岡隆(74・元警視庁警部補)、羽深俊一(70・元鎌倉市消防司令長)