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影山の毒舌にもっと罵られたい!? 花澤香菜が語る春アニメ『謎解きはディナーのあとで』の楽しみ方/インタビュー

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

東川篤哉の大人気ミステリ小説『謎解きはディナーのあとで』が、満を持してテレビアニメ化!

国立署の新米刑事・宝生麗子(CV.花澤香菜)は、世界的にも有名な、宝生グループのご令嬢。風祭モータースの御曹司でもある風祭警部(CV.宮野真守)のもとで、数々の事件を捜査している。そして、そんな麗子が難解な事件にぶつかるたびに、その推理力のなさを毒舌で指摘しつつ、サポートするのが執事兼運転手の影山(CV.梶裕貴)。

この3人による軽快なやり取りが見どころのひとつでもあるTVアニメ『謎解きはディナーのあとで』は、4月4日より、全国フジテレビ系“ノイタミナ”枠で放送中です!

今回は、宝生麗子を演じる花澤香菜さんに、作品の魅力を語ってもらいました。

 

 

【写真】春アニメ『謎解きはディナーのあとで』の楽しみ方を花澤香菜が語る

麗子の、自分にすごく自信があるところが、見ていて気持ちがいい

──テレビドラマ化や舞台、コミカライズなど、メディアミックスによって、多くの方に知られているタイトルですが、原作を読んだときの印象をお聞かせください。

宝生麗子役 花澤香菜さん(以下、花澤):私、小説は読むんですけど、ミステリーとかSFのような頭を使って読む作品は、あまり触れてこなかったんです。でも、『謎解きはディナーのあとで』は、すごく読みやすくて。

ミステリー自体、すごくちゃんとしているんですけど、やっぱり(宝生)麗子ちゃん、影山、風祭(京一郎)警部といった登場人物たちが、すごく面白いんですよね。麗子ちゃんも、華やかな世界にいるけど、人間らしさがあって、悪態をついているのも面白いですし、国立署の刑事というのも、なんだか身近に感じられていいんですよね。

 

 

──推理しながら読むというより、キャラクターに感情移入をしながら読む感じだったのですね。

花澤:そうですね。私、推理が全然できないんですよ。「こうだろう」と思っても、物語が全然違うところに行っちゃったりするので(笑)。

──そういう意味では、麗子っぽさも感じますね(笑)。ちなみに、キャラクターデザインを見たときは、どう思いましたか?

花澤:小説の表紙がとても印象的だったので、キャラクターデザインがどういう感じになるのかは気になっていたんです。オーディションのときにキャラクターデザインとキャラクターの表情集をいただいたんですけど、「なんてかわいいんだ!」って思いました。

麗子ちゃんは、こういうふうにコロコロ表情を変えながら進んでいくんだなって想像ができましたし、私、増原(光幸)監督とは『こばと。』という作品でご一緒させていただいていて、監督のギャグ描写が大好きだったので、これはぴったりだなと思いました。ギャグ顔もとってもかわいらしかったです。

 

 

──オーディションのとき、キャラの表情集があるとイメージしやすい気がします。

花澤:そうですね。やっぱりあると助かります。しかもこの作品のオーディションが結構特殊で、テープオーディションだったんですけど、実際にアニメーションを見ながらアテレコをする感じだったんです。動き回る麗子ちゃんを見ながら演じたので、「こんなにダイナミックに動くんだ!」みたいなところが事前にわかったし、すごくやりやすかったです。

──麗子は、どんなキャラクターだと感じていますか?

花澤:麗子ちゃんは、本当にいい子なんですよね。お嬢様で育ちの良さがありつつ、上品じゃないところもちゃんと持っている……。あと、モノローグがすごいことになっていて、喜怒哀楽を激しめに表現するところもいいし、自分にすごく自信があるところも見ていて気持ちがいいんです。

──モノローグ含め、かなりよく喋りますよね。

花澤:ホントによく喋るんですよ(笑)。やっぱり麗子ちゃん視点で話が進んでいくし、推理も一応麗子ちゃんがしていくので、よく喋るし、テンションの上下も激しいんです。で、事件が起きて、しんみりしているところで風祭警部が出てきて、めちゃくちゃになる、みたいな(笑)。その場面転換が激しいので、切り替えは大変でした。

 

 

──それに関しては、監督からのディレクションもあったのでしょうか?

花澤:あまりこうやってほしいというのはなかったような気がします。ただ、ギャグシーンが結構激しいので、キャラクターが互いに影響し合って、お芝居がどんどん力強いものになっていくんです。それはそれでいいんですけど、少ししんみりお話をするところでのテンション感は、やっていても少し難しいなと思いました。

あと、麗子ちゃんの普段のテンション感があるので、どこまで(事件に絡んでいる)登場人物たちに寄り添っていくのかというところは考えていました。刑事なので、そこまで深入りしても変だし、客観的になりすぎても、そこまで非情な子じゃないし……っていう。その塩梅が難しかったですし、収録でも、何度かリテイクをしていたと思います。

 

 

メガネで執事……いろいろな癖に刺さる影山という存在

──この作品は、会話劇で、影山や風祭警部との掛け合いが肝になっていると感じたのですが、掛け合いはいかがでしたか?

花澤:あの……宮野さんがかなり仕掛けてくるんですよ(笑)。それにリアルタイムで対応して、そこから生まれるものが面白かったなと思います。

 

 

──全体的に、アドリブが多かったのですか?

花澤:いや、アドリブを入れるのは主に宮野さんなので、私と梶くんはわりと台本通りに進めていくんですけど、一番動ける余白があるのが風祭警部だったんですね。そこに宮野さんが急にアドリブを入れてきたりするので、笑わずに対応するのは大変でした(笑)。

──確かに……。

花澤:このアニメ、風祭警部の無駄な動きがめちゃくちゃ多いんですよ! 「何でそこを丁寧に描いた?」みたいな(笑)。その画に宮野さんの自由な芝居が入ることで、さらにカオスなことになっていく。それがとても面白かったです。

風祭警部って、たまに英語が入ってくるんですけど、そこだけ妙に立たせたりするんですよね。あと、アドリブで尺が伸びてしまったときは、それを活かすのかどうかを審議する時間があったりもしました(笑)。

──逆に梶さんが演じる影山とのやり取りはどうでしたか?

花澤:梶くんって、影山のような役をあまりやっていなかったと思うんです。しかも影山って、読者の中でも脳内再生されるようなキャラですし、それは監督もそうだったと思うので、それに近づけていく作業を第1話でやられているなと感じました。

影山って、わりとぼそぼそと喋るんですけど、嫌味を響かせないといけないところもあって、その塩梅は難しいだろうなと思いました。でも、そんな嫌味を爽やかに言うところが、とってもいいんですけどね!

 

 

──麗子が毒舌を言われているときって、花澤さん的にもグサグサくる感じだったのですか?

花澤:麗子ちゃんも、怒りを爆発させるので、そこは怒りを溜めていく感じだったと思います。グサッというよりは、怒り弾をこめるみたいな感じで、受け止めていました。

──梶さんと宮野さんとは、共演も多いと思うのですが、声優として、お二人のどんなところに「すごさ」を感じますか?

花澤:梶くんは、ここに来てまた新しい役に挑戦しているところがすごいなと思いますし、とにかく冷静に、影山の推理を、タイトな尺の中に収めていくんですよね。それって、自分がやると想定してみると、かなり大変なことなんです。それをさらっとやってしまう声優としての技術が、すごいなと思います。

──ウィスパーのほうが息を使うという話は聞いたことがありますが、やはり小声のほうが息は大変なんですね。

花澤:そうなんです。だから書き起こして一緒に喋ってみると、そのすごさがわかるかもしれない(笑)。

 

 

──宮野さんはいかがですか?

花澤:宮野さんは、本当に、風祭警部が宮野さんなんじゃないかと思わせる、キャラへの入り込み方がすごいし、素晴らしいなと思います。次はどういう風にセリフを言ってくるんだろうっていうワクワク感があるんですよね。そういう期待をさせてくれるところは、エンターテイナーだなぁって思いながら聞いていました。

──いまだに刺激をもらっているお二人なんですね。

花澤:本当にそうですね。ふたりとも、ずっと進化を続けているので、私も「負けてられんな!」って思います(笑)。

──ちなみに、風祭警部と影山、花澤さん的にはどちらが好みですか?

花澤:あの……私、メガネが大好きなんですよ。メガネフェチなところがあって、しかも、そこに執事という属性が乗っかっちゃってるじゃないですか(笑)。分かります? これ、良いですよね? そのくらい影山って、何かの癖に刺さるキャラクターをしているんです。なので、どちらかを選べと言うならば、影山のほうがワクワクします。

──ワクワクする(笑)。

 

 
花澤:次は私にどんな言葉を吐いてくれるんだろう、みたいな(笑)。厳しいことを言ってください!って気持ちになります。

──あはははは(笑)。それでいて優しさもありますからね。

花澤:麗子ちゃんへの接し方を見ると、ちゃんと思いやってくれているんだなってわかるんですよね。それで急にデレたりしてくるので、そこもズルいなって思います。

逆に風祭警部は、風祭警部という生き物なので。ただ、無駄にイケメンなんですよ。だから黙っていればイケメンなんですけど、やっぱり風祭警部は「面白い」が勝っちゃうんですよね(笑)。

──「謎解き」と言うと、脱出ゲームみたいなものがありますが、それも苦手ですか?

花澤:一度だけ、友達に誘われて大人数で遊びに行ったことがあるんですけど、本当に役に立たなかったんです。自分が何をすればいいのかが、まずわからない。だからその場でウロウロして、みんなの邪魔をしてたなって(笑)。そのとき、本当に向いていないんだなって思いました。

──お題も、結構難しいですからね。

花澤:どこに目をつけたらいいのかもわからないんです。詳しい人は、この情報を集めればいいとかもわかるんでしょうけど、それすらわからないし、とにかくトロいので、本当にただただ邪魔でしかなかったなぁと。だから、少しトラウマです(苦笑)。

 

 

──このコンテンツで、謎解きゲームがあれば、ぜひチャレンジしてほしい気持ちもありますが(笑)、最後に、放送を楽しみにされているファンへメッセージをお願いします。

花澤:アニメは、小説ともドラマとも、また違う魅力がある作品になっていると思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。原作にないオリジナルな部分でいうと、監督がやりたくてやっているエピソードとかもあったりするんです。そういうスタッフの方々の熱意も高いですし、楽しんで作られていることが伝わってきたんです。それは先程も話しましたが、風祭警部の無駄な動きとか、麗子ちゃんのコロコロ変わる表情とかにも表れていましたし、見ているだけで楽しいアニメになっていると思います。

あと、原作の東川篤哉先生の作品は、普遍的なことを扱っていたりするので、どの世代の方も楽しめるアニメになっていると思います。ミステリーと言いつつ、ギャグ要素もかなり強いので、気張らずに見てください。

 
[文&写真・塚越淳一]

 

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