「政治的初恋が多く生まれた年」畠山理仁が2024年の選挙現場を振り返る
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日~金曜日15時30分~17時)、12月23日の放送にフリーランスライターの畠山理仁が出演。日本、アメリカ、ロシア、台湾など各国の選挙の現場を20年以上取材している畠山が、今年の選挙を振り返った。
長野智子「今年は本当に選挙イヤーだったから、忙しかったのでは?」
畠山理仁「そうですね、世界的にもたくさん選挙がありまして。非常に楽しく過ごさせていただきました」
長野「6月ごろにお会いしたときかな。(選挙取材を)もうやめようと思う、大変すぎる、って」
畠山「いまも、いまも! 大変なんです、お金がかかって。数を絞ったら少し余裕が出てきたので細く長く続けようかな、という方針に変更しつつあります(笑)。選挙漫遊講座といって、自分に選挙権がない選挙を見に行くことで有権者として成長できる、ということを提唱していて。僕がもうやめるかもしれないから、同じようなことをしてくれる人を養成したい、ということで講座を始めたんです」
長野「それもじっくり伺いたいんですが、まず今年7月の東京都知事選、10月の衆院選、11月の兵庫県知事選。いずれも取材されていて、印象的な部分を振り返ると?」
畠山「今年は多くの政治的初恋が生まれた年だったと思っていて。都知事選も兵庫県知事選もそうで、初めて選挙に参加した、選挙のボランティアを初めて行いました、という人が、若者だけでなく年配の方にもいらっしゃった。まったく政治に興味なかったけど、こういう候補者が出てきたから応援しなきゃいけない、と、いてもたってもいられず。街に出てきてボランティアをして、ロープを持って皆さんの整理をしています、みたいな方がいる」
長野「そうなんですか」
畠山「まるで政治的初恋ですね、と言ったら『そうなのよ』と笑ってくれる71歳の女性の方がいらして。それは都知事選で、兵庫の県知事選を取材したときもそれぐらいのお年の女性の方が『初めてなんです』とおっしゃって参加されていましたね」
長野「いいことですね」
畠山「喜ばしいことでした。いままで投票率がどんどん低くなって、人が選挙に行かないような状況が続いていた中で今年7月の都知事選で投票率が60.62で5.62ポイントアップ。こんなに上がることめったにないんですけど、兵庫県知事選は14.55ポイントアップ。こんな上がり方、ないですよ」
長野「そうですよねえ」
畠山「1ポイント上げるのに全国の選管の人たちは汲々としていて。打開策がなく、僕を公演に呼ぶという、思いきったことをするぐらい、投票率を上げるのは難しかった。でも今年は都知事選で56人が立候補、兵庫県知事選で7人が立候補して。候補者が多くなる、ということで自分が投票したい、投票してもいいかな、どんな人が出ているんだろう、と興味が高まる、というのはあったと思います」
このあとは畠山が、今年「政治的初恋」が増えたほかの理由についても解説した。