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アンプティサッカーはやって楽しい、見て楽しい!静岡唯一のチーム「ガネーシャ静岡」の日本代表2人が競技の魅力を解説!

アットエス

SBSラジオの静岡サッカー熱血応援番組「ヒデとキトーのFooTALK!」に、静岡県内唯一のアンプティサッカーチーム「ガネーシャ静岡AFC」のキャプテンの後藤大輝選手と長野哲也選手をお招きしました。聞き手はパーソナリティのペナルティ・ヒデさんと鬼頭里枝さん(2024年11月5日放送)

(左から)鬼頭さん、長野選手、後藤選手、ペナルティ・ヒデさん


鬼頭:後藤選手と長野選手には、2年前にもスタジオに来ていただきました。

ヒデ:2年前、日本代表のメダルを絶対に持って帰るとおっしゃっていました。そのメダルを首にかけさせていただいても…?

後藤:メダルを取れなくてすいません(笑)

ヒデ:いやいや、とんでもない(笑)

鬼頭:ヒデちゃん!

ヒデ:すいません。こういう感じが大好きなのよ!

鬼頭:お二人とも明るいんです。

ヒデ:まずは、お2人が代表に選出されたということで、あらためましておめでとうございます。

後藤・長野:ありがとうございます。

ヒデ:1回代表に選出されて終わる選手もいる中で、ちゃんと結果を出した。普段の鍛錬も評価されるわけですから、努力は裏切らなかったということですね。

「アンプティサッカー」とは?

鬼頭:アンプティサッカーは障がい者のサッカーの一つで、60メートル✕40メートルの大きさのピッチで行われます。フィールドプレーヤーは基本的に片足を切断されてしまった方、ゴールキーパーは片腕や片足を切断されてしまった方が担当します。

各チーム、フィールドプレーヤー6人とゴールキーパー1人の計7人で戦います。フィールドプレーヤーはクラッチと呼ばれる松葉杖を使用してピッチを移動します。試合は25分ハーフで行います。

ヒデ:2人はどの部分を切断したんですか?

後藤:僕は右足のくるぶしから下と、右手の中指を切断してます。

ヒデ:サッカー選手にとって、足首は微調整をする大事なところじゃないですか。これを失ったのは何歳の時ですか?

後藤:僕の場合は事故とかではなくて、生まれたときからの病気です。物心ついた時には義足で生活をしていたので、一般の人が思う「大変そう」というのは僕の中ではあまりないです。

ヒデ:キーパーの長野選手は?。

長野:僕は右腕丸々ないというか、肩甲骨もなくて、鎖骨も半分ない状態です。

ヒデ:ゴールキーパーだと、ハンディを相当感じませんか?

長野:アンプティサッカーと出合って、初めてゴールキーパーを経験しました。理不尽だなと思ったことはありますけど、ゴールキーパーというポジションの素晴らしさを知れて、楽しくてしょうがないです。

ヒデ:僕はキーパーだけじゃなくて、フォワードからディフェンスまで経験したことがあるんですが、キーパーやるのは嫌だと思う世代でした。キーパーの素晴らしさって何ですか?

長野:僕もヒデさんと同じで、このサッカーを始めるまでキーパー以外のポジションしか経験したことがありませんでした。一つのミスも許されないというキーパーの責任の重さを感じています。

ヒデ:最後の砦ですもんね。

長野:全部を見渡したりとか、コーチングしたりとか、本当に奥が深いポジションだなと感じています。

日本選手権はどうだった?

ヒデ:11月2、3日にアンプティサッカーの日本選手権があったんですね?

鬼頭:ガネーシャ静岡AFC、去年は準優勝でしたが、今大会の順位は?

後藤:今回の大会は4試合で、2分2敗という結果でした。

鬼頭:5位ですね。

後藤:今回、1年間を通して個々の選手のレベルを上げていこうと練習を重ねてきて、確かにレベルが上がってることを大会で感じられました。来年に向けての課題も見つかりました。本当に結果は悔しいですけど、いい大会になったかなと思います。

ヒデ:アンプティサッカーの全体的なレベルが上がってきてるってことでしょ?

後藤:そうですね。お互いに感化されて、僕自身も、他チームのメンバーのレベルも上がっているので、なかなか面白い試合になってます。

清水区に全国初のパラフットボール専用競技場がオープン

鬼頭:静岡のパラフットボール界にとってビッグニュースです。12月7日に清水区庵原町に全国初のパラフットボール専用の競技場がオープンします。これはパラスポーツ、そしてパラフットボール界にとってビッグニュースですよね?

後藤:日本全国探しても、唯一じゃないですかね。

ヒデ:この競技場が建てられるのは、もちろんパラフットボールに興味をもつ方が増えたというのもあるでしょうけれど、それなりにアジアで強くなってきたからですか?

後藤:そうですね。2年前のワールドカップは予選の東アジアで優勝しています。強い位置には入っていますし、ワールドカップにも出て日本のレベルは上がってると思いますね。

ヒデ:いよいよ練習環境というインフラを整え始めて、「さあ世界へ」っていう大きな一歩を踏み出したと思います。

鬼頭:名前は「IAIパラスポーツパーク」だそうです。すごいのが、ブラインドサッカーはもちろんですけど、他にもソーシャルフットボール、電動車いすのサッカー、CPサッカー、デフサッカー、アンプティサッカー、FID(知的障がい者のサッカー)、さらにバスケットボールやボッチャなど、いろんなパラスポーツが行われる全国初の施設ということです。お二人はもちろんご覧になりましたか?

後藤:見ました。アンプティサッカー選手としてですけど、やりやすそうでした。他の競技にライバル心をもって、ガネーシャ、アンプティサッカーを一番盛り上げられるように頑張りたいです。

ヒデ:実は僕、11月9日に秋田で色々なパラスポーツを盛り上げるイベントにMCとして行くんですけど、「パラスポーツパーク」うらやましいって言われそう。こういうときに静岡県って動きが早いよね~。

鬼頭:いろんな方が協賛されて、力を貸してくれています。

後藤:練習環境を整えることが一番レベルアップに繋がっていくんですけど、グラウンドなどの環境を探すのが一番難しいです。こういった場所ができたことは、すごいなと思います。感謝ですね。

目標はワールドカップ優勝と得点王

ヒデ:今後の目標は?

後藤:ワールドカップ優勝、僕が得点王で、このスタジオに帰ってこようかなと思います。

ヒデ:言っていることが2年前の再放送です。全く一緒の目標。本当に今度こそお願いしますよ!

後藤:頑張ります!

鬼頭:アンプティサッカーの魅力やメンバー募集などのお話もしていただけますか?

後藤:アンプティサッカーの良さは、普通のサッカーよりもスピードが遅いので、サッカーを知らない人でも見ていてわかりやすいところです。細かいルールはありますけど、少しゆっくりなのでハラハラドキドキできる部分もあれば、代表メンバーが速い攻撃を繰り出してすごいなと思うシーンや、障がい者とは思えないようなアクロバティックなプレーも見られます。やって楽しい、見て楽しいところがアンプティサッカーの魅力です。

鬼頭:近くで見ると、格闘技みたいだもんね。

ヒデ:長野選手は、どんな魅力があると思いますか?

長野:障がい者っていうのを感じさせないことも魅力だと思います。アンプティサッカーの迫力は一番です。体験してもらうのもいいと思います。

来年1月、障がい者サッカーフェスティバル開催

鬼頭:来年2025年の1月11、12日には、清水ナショナルトレーニングセンターで第10回障がい者サッカーフェスティバルも開催されます。ぜひ皆さん、身近に感じていただけると嬉しいなと思います。

鬼頭:サポーターの皆さん、アンプティサッカーが気になってる方の皆さんに、ぜひメッセージを。

長野:僕は他のチームから2024年4月にガネーシャ静岡AFCに移籍して、今このチームで頑張っています。ガネーシャ静岡AFCとアンプティサッカーをこれからもっともっと静岡の皆さんに知ってもらえるように、頑張って活動していきます。静岡で大会やフェスティバルを開催する機会があるので、ぜひ足を運んでいただけると嬉しいです。

後藤:僕はこれからもずっとガネーシャに居続けようと思っています。キャプテンとしてチームの成長や、目標だった日本代表から今やっと一歩踏み出してるので、二歩目、三歩目にあたる日本ワールドカップの得点王もとりたいです。SNSでもちょくちょく発信しているので、そちらでも応援よろしくお願いします。

ヒデ:ワールドカップ優勝したら、シャンパンファイトに絶対参加しますよ。

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