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高石歩道橋下交差点 中央線変更 渋滞解消へ 上り線幅広げ 通行円滑に

タウンニュース

並走する直進車と左折車=6月15日撮影

交通の円滑化と歩行者の安全確保を目的に拡幅工事などが進められている県道「世田谷町田線」。左折待ちの車両による渋滞が発生していた高石歩道橋下交差点(麻生区高石三丁目付近)の上り線でこのほど、センターラインの位置の変更などの対策により、渋滞解消の効果が確認された。

世田谷町田線は、世田谷区三軒茶屋から町田市中町を結ぶ幹線道路。川崎市内では、多摩区の多摩水道橋から町田市の市境まで、約9Km続いている。同線の整備を進める中で、市は麻生区内の片平や柿生、多摩区登戸に比べ、整備が進んでいなかった生田(多摩区)から百合丘(麻生区)間の主要な道路の調査を実施。同交差点で朝夕を中心に、上り車線で稲城市方面への左折待ちの車両が後に続く直進車の通行を妨げることによる渋滞が発生していたことから、解消のため川崎市は多摩警察署と協議調整を行ってきた。

通り抜け可能に

現道の幅員内で可能な対策として、今年3月4日にセンターラインの位置を変更し、上り線の幅を広げる工事を実施。左折待機車両がいる場合でも並走して直進車が通行できるようになった。そのほか、センターラインの延長上に、交差点内の走路を分かりやすくするための誘導ラインも設けられた。

この道路はこれまで、同交差点以東の道と幅員を合わせるためゼブラゾーンと呼ばれる導流帯があった。市担当者は「ここでできることは何かと協議した結果、今回はこの使われていないスペースが活用できた」と話す。

2022年10月20日と今年5月21日の朝夕には効果検証を実施。青信号の間に渡り切れなかった車列の長さを指す「渋滞長」は最大80mから0mに、渋滞最後尾にいる車両が交差点を通過するまでに要する時間は最長2分48秒から0秒と、対策の効果が確認できたという。

町内に同交差点がある高石町会の笠原勝浩会長は「この交差点は地域住民ならどこへ行くにも使う道。スムーズで便利になった」と語った。

対策前(上)と対策後のイメージ図=市提供

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