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学習雑誌の表紙絵を描いた上越市出身の玉井力三が美術系番組「新美の巨人たち」に登場

上越タウンジャーナル

テレビ東京系で放送されている美術系番組「新美の巨人たち」に2025年2月8日、新潟県上越市柿崎区出身で、高度経済成長期に子ども向けの学年別学習雑誌の表紙絵を描き続けた洋画家、玉井力三(1908〜1982)が登場する。本県での放送はBSテレ東、BSテレ東4Kで、2月15日午後11時30分から。

同番組は毎週俳優やタレントがアートトラベラーとなって、制作者や作品に関連する場所へ赴き、制作者の人生や作品の背景などに迫る。

今回のアートトラベラーは俳優の渡辺いっけいさんで、渡辺さんが上越市を訪れ、鮮やかな色彩でリアルに生き生きと少年少女の笑顔を描き続けた玉井の独自の世界観に迫る。

玉井は旧柿崎村に生まれ、画家を志して20歳のころに上京。「太平洋画会研究所」で洋画家、中村不折(ふせつ)に師事した。戦後は古里に戻るが、40歳を過ぎてから表紙絵画家として活躍し、小学館の「小学二年生」や幼児雑誌「めばえ」、講談社の「たのしい一年生」など、1974年まで20年以上にわたって描き続けた。また日露戦争における日本海軍の連合艦隊司令長官東郷平八郎が、のちに自らの訓示を揮毫(きごう)した「日本海海戦 三笠艦橋の図」(複製画、小林古径記念美術館所蔵)があるが、玉井はこの複製画を描いている。

近年、玉井の画業が注目され、2022年に東京都千代田区の日比谷図書文化館で特別展「学年誌100年と玉井力三―描かれた昭和の子ども―」が、2024年には上越市の小林古径記念美術館で「なつかしき表紙絵 玉井力三展」が、それぞれ開かれた。

新美の巨人たち:テレビ東京( https://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/ )

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