老人ホームを「第2の職場」に!働きものの保護猫が“再就職”を果たす 米国
高齢者施設から保護した猫
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米国ペンシルバニア州の動物保護施設に、「George」という名の猫がやってきました。地元の高齢者ケア施設が閉鎖され、そこで飼われていたこの猫も住まいを失ったためです。
保護団体Four Footed Friendsの代表をつとめるAlex Valeskiさんはこう話します。
「Georgeが住んでいた老人ホームが閉鎖され、数週間前にここに来ました。この猫は保護施設ではとても恥ずかしがり屋で、すごく臆病でした。きっと落ち込んでいたのでしょう。でもまだのんびり引退生活を送るには早いと判断しました」
「ケージの前を通りかかるたびに、Georgeは小さくニャーと鳴いて注目されるのを待っていました。まるで誰かに『撫でて』と訴えているような感じです。気分が落ち込んでいるのもわかりました」
そこで彼はFacebook上で多くの介護施設に「この猫を職員として雇ってみませんか」と呼びかけたのです。
老人ホームへ再就職
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ペットは高齢者によい影響を与えます。とくにアルツハイマー病や認知機能の低下を患う人々には効果的だといわれています。お年寄りとの生活に慣れているGeorgeは、老人ホームの入居者に精神的サポートを提供することができるのです。
「すぐにいくつかの施設から応募があり、引く手あまたでした。その中から一番適した施設を選びました」とAlexさん。
Georgeが働くことになったのは、カンブリア郡シドマン地区にあるForest Hills Personal Care Homeです。Christine Weaverさんと娘のBrielle Sokiraさんが運営するこの高齢者施設は、動物療法を専門にしています。
ミニチュアホース、鳥、ウサギなど多くの動物が飼われており、Georgeも初日からさっそく仕事に就きました。
「Georgeは入居者の膝に跳び乗って、抱っこされたり一緒に寝たりするのが大好きです。見ているだけで温かい気持ちになります。立派に仕事をこなしていますよ」とChristineさん。
「この猫は毎朝施設内を巡回し、部屋から部屋へと移動します。こちらも『さっき13号室にいたから、今は15号室にいるだろう』と予測できるのです」とBrielleさんも言い添えます。
活躍ぶりをビデオ化
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人気者のGeorgeが入居者やスタッフにどれほどの喜びをもたらしているかを示すために、Alexさんはビデオを制作しました。投稿されたビデオは、SNSで100万回以上視聴されて人々の話題になっています。
Georgeのすばらしい働きぶりを見て、ほかの高齢者施設でも猫の従業員を迎えるようになれば、すばらしいことですね。
「動物とのコミュニケーションに言葉は不要。表情や態度で、わたしたちを幸せな気分にしてくれるのです」というBrielleさん。
「ウサギや猫、馬を撫でるとすばらしい鎮静効果があり、心の平穏がもたらされます。入居者はペットがそばにいると思うだけで、生活に楽しみを見出せるようにもなるのです」とChristineさんも話してくれました。
猫職員Georgeの人気は、今後も続きそうですね。
出典:Indiana County animal shelter helps cat land "purr-fect" new job at nursing home