天然のウドは市販品とはまるで別物!粗い毛と独特の香りで判別しよう【野草・山菜・きのこ図鑑】
ウドウコギ科
市販品と天然物はまるで別物
ウコギ科の大型多年草で言わずとしれた人気山菜。春先に地上に出てくる新芽を利用するが、ある程度成長した株でも先端部は柔らかく美味しい。なお草本なので「ウドの大木」という言葉は厳密には正しくない。ウコギ科山菜に共通する爽やかな青い香りがある上に、この仲間の中では珍しく生食も可能。その便利さ故に栽培も行われているが、栽培個体の多くは軟白栽培、もしくはそれに近い方法で育てたもので、可食部は多くアクもないが風味は弱い。採取時、引っ張ると一番美味しい根際がちぎれてしまうので、少し掘って刃物で切り取るようにする。
● 採れる場所:里山
粗い毛と独特の香りで判別する
日当たりのよい斜面に群生する。セリ科の野草に似たものが多いが、ウドの葉柄に生える毛には粗さがあるのに対し、セリ科のそれはビロード状に滑らか。またセリ科とウコギ科は香りが大きく異なるので、市販のウドとセリなどを日頃から嗅ぎ比べておくとよい。
【出典】『野草・山菜・きのこ図鑑』著:茸本 朗