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【伊東・まるげん】漁師が船の上で味わった禁断の味「うずわめし」 この食べ方を知らずには帰れない

テレしずWasabee

うずわ

JR伊東駅周辺で「うずわめし」と書かれたのぼり旗を見つけました。鮮度落ちが早いソウダガツオを生でたたいて食べる料理で、伊東市内でも食べられる店は限られています。禁断の味を堪能しました。

【画像】まるげんのメニュー画像も! この記事のギャラリーページへ
楽味家まるげん(伊東市猪戸)

いつも見慣れた街並みも裏道を巡れば、そこはまるで別世界。静岡県民も必見の裏スポットをお散歩します。今回は静岡・伊東市。伊豆半島の東海岸、日帰り旅行にも最適な情緒あふれる伊東駅周辺を散策しています。

居酒屋のような雰囲気で昼間から活気のある店

伊東駅から湯の華通りを南へ散策していると、「うずわめし」と書かれたのぼり旗を発見しました。

聞き慣れないこの名前に興味をそそられ訪れたのは、伊東市猪戸にある「楽味家(らくみや) まるげん」です。

JR伊東駅から南西へ徒歩4分ほどの場所にあります。

「うずわめし」と書かれたのぼり旗と看板

店内は、居酒屋のような雰囲気で昼間からお客さんが続々と訪れ賑わっていました。

まるげん・高木紘介さん:
夜の方が居酒屋の雰囲気に近くなると思います。もちろんお昼でもお酒とか、おつまみとか何でも頼めます

店内の様子

店前に「お魚博士のお店」の文字があったのを思い出し、お魚博士がいるのか尋ねてみました。

まるげん・高木紘介さん:
他のお店では使わない魚、深海の魚などを多く出しています。僕は、お魚博士ではないですが、それに間違えられるくらいには頑張って魚の勉強をしています

お魚博士はいませんでしたが、ここでしか食べられない魚がたくさんあるようです。

楽味家まるげん・高木紘介さん

「うずわめし」の正体とは⁉

のぼり旗に書かれていた「うずわめし」という聞き慣れない料理についても聞いてみました。

まるげん・高木紘介さん:
うずわは、ソウダ(宗田)ガツオのことです。鮮度落ちが早いので、なかなか生で食べることはできない魚です。うちでは細かくたたきにして、生で食べていだたいています

「うずわ」とは、ソウダガツオのことでした。

生では食べることはなかなかない魚ですが、楽味家まるげんと、系列店の「伊豆鮮魚商 まるたか」というお店で提供しているそうです。

めったに提供している店がないという、特別感のある逸品です。

メニューには気になる文言がありました。「おいしい食べ方にはルールがございます。手当書を熟読してください。この定食は特別商品につき、ノークレーム、ノーリターンでお願いします」と書かれています。一体どんな料理なのか、さらに期待が高まります。

楽味家まるげんのメニュー

3つの食べ方で味わう 禁断の海の味

うずわめしには、なんと指南書も用意されていました。

注文をして、待っている間に指南書を熟読します。

うずわめしの指南書

待ちに待った「うずわめし(1480円)」が運ばれてきました。

お皿の上には細かくたたかれた、うずわが山盛り。白いご飯、青トウガラシとのセットです。

うずわめし(1480円)

指南書に従って、まずはうずわを3等分にします。

最初はうずわだけ、青トウガラシを加えたしょうゆで食べる方法です。

うずわを3等分にする

なめらかな舌触りと共に濃厚なうま味が広がります。とろけるような食感が特徴的です。

青トウガラシは少し入れただけで、しっかりと辛みを感じました。

次は、うずわと青トウガラシをしょうゆに入れてかき混ぜ、ご飯に乗せる食べ方です。

熱々のごはんと一緒に食べると、うずわの風味がごはんと絡み合い、思わず箸が進みます。

さすが禁断の海の味。このツウな食べ方で、店内ではご飯おかわりの声が絶えないんだとか。

最後は、だし汁をかけてお茶漬けで楽しみます。

まるげん・高木紘介さん:
おだしをかけると、すぐに色が変わって固まってしまうので、細かくうずわをほぐしてください

やかんに入れた90度の熱々だし汁は、お店の人がかけてくれます。火が通ることで色が変わり、食感も変化します。まるで、お肉のようになりました。

時期によっては、マグロの赤身よりもおいしいと言われるそうです。

元々は漁師が船の上で味わった味

このうずわめし、実は漁師町ならではの歴史がありました。

もともとは、伊東市の留田(とまた)という漁師町から始まったと言われています。

まるげん・高木紘介さん:
うずわは生で出すことができないので、基本的に自分たちで食べることが多かったんです。ソウダガツオを釣って船の上でさばいて、お茶漬けやたたきにして食べるというのが元になっています

鮮度が命のソウダガツオ。流通させるには難しい魚だからこそ、漁師たちは船の上で自分たちだけのぜいたくな食べ方を編み出していたのです。

人気の高さは数字にも表れています。

まるげん・高木紘介さん:
1日で多い時は100食ぐらい、少なくても50食ぐらいは出ます。土日は終日満席です

ちんちん揚げとは一体⁉

もう一つ、「ちんちん揚げ(550円)」というメニューが気になったので、注文してみることにしました。

ちんちんは、熱々という意味の方言です。揚げたてが運ばれてくると、想像以上に黒い色をしています。

ちんちん揚げ

ちんちん揚げとは、魚のすり身を揚げた伊東市のご当地グルメです。まるげんではサバ・イカ・キャベツを使用しています。

まるげん・高木紘介さん:
イカは細かく刻んで入っているので、キャベツのシャキシャキ感と、イカのコリっとした食感を感じられると思います

一口食べてみると、熱々で、キャベツのシャキシャキとした食感が印象的で不思議な味わいです。例えるとしたら、つみれに近いです。

漁師が船の上で味わっていた「うずわめし」と、ご当地グルメ「ちんちん揚げ」。2つのローカルグルメが味わえる店でした。

■店名 楽味家まるげん
■住所 静岡県伊東市猪戸1-4-1
■営業時間 11:00~15:00 
      17:00~23:00
■定休 なし
■問合せ 0557-32-5152(電話予約不可)

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