センバツ21世紀枠 静岡県の候補校決定 日本シリーズに先発したDeNA右腕の母校
■DeNA大貫晋一投手の母校 桐陽が静岡県の21世紀枠候補校
静岡県高校野球連盟は来春開催される第97回選抜高校野球大会の21世紀枠の候補校に、沼津市の私立・桐陽高校を推薦すると発表した。卒業生にはDeNAの大貫晋一投手やテレビ朝日の森川夕貴アナウンサーらがいる。
【写真で見る】チーム率いるのは21世紀枠でセンバツに出場した監督 富士高校の野球振興活動
21世紀枠はセンバツ高校野球に出場する高校を決める制度の1つで、学校の特色や困難を克服する工夫などを考慮して選出される。県高野連は桐陽の推薦基準として以下の4つを挙げて、理由を説明した。
①秋季高校野球大会で好成績
今秋開催された県予選では接戦をものにして県大会出場を決め、上位決定戦でも勝利した。県大会はベスト8に進み、東海地区大会で準優勝をした常葉大菊川に敗れた。選手の野球に打ち込む姿勢は高校球児の模範となるものである。
②施設面で困難条件の克服
グラウンド、室内練習場をもっているが、飛龍高校野球部との兼用で専用の施設ではない。平日、休日の練習やオープン戦では両校で話し合いながら練習場を確保している。
③学業と野球部活動の両立
授業を大切にし、各自が学習目標を立てそれに向かって努力を惜しまない。活動を終えた3年生のほとんどが大学への進学を希望し目標を達成している
④施設が使えない時の工夫
グラウンドが飛龍高校との兼用のため、単独で練習会場を持つ野球部と比べても単純に半分の時間しか施設を利用できる時間がない。それを克服するために、栄養講座や野球の技術力向上のための研修を行っている。
■1992年に夏の甲子園に出場 卒業生にアナウンサーやJリーガーも
桐陽は1983年創立で、同じく沼津市にある飛龍高校と同じ学校法人沼津学園が運営している。進学に力を入れており、現在は英数進学、特別進学、普通、国際進学、留学と5つのコースを設置している。
野球部は創部4年目だった1992年、夏の甲子園に出場している。この時は初戦で京都西に3-1で勝利し、2回戦で広島工業に2-3で敗れた。
卒業生には今年の日本シリーズでも先発したDeNAの大貫晋一投手がいる。大貫投手は3年生の夏に、エースとしてチームを18年ぶりに静岡大会ベスト8に導いた。卒業後は日本体育大学、新日鉄住金鹿島を経て、2018年のドラフト会議でDeNAから3位指名を受けた。2020年と2022年には2ケタ勝利をマークし、今シーズンは6勝7敗、防御率2.85だった。
その他、卒業生には報道ステーションでキャスターを務めたテレビ朝日の森川夕貴アナウンサーがいる。森川アナウンサーと大貫投手は同級生だった。2人の3学年上の先輩には、サッカーJ2藤枝MYFCのDF久富良輔選手がいる。
センバツ高校野球の21世紀枠は12月13日に桐陽を含む東海地区の推薦校4校から1校にしぼられ、来年1月24日の選考委員会で全国9地区から2校が選ばれる。
(SHIZUOKA Life編集部)