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写真展「九州の風景と自然Ⅲ 」に行ってみた <自然の清廉性>を表現する写真家・宮崎正宣さん【北九州市戸畑区】

北九州ノコト

(アイキャッチ画像:宮崎正宣さんの作品「銀河」)

8月中旬、北九州市立美術館・アネックス市民ギャラリーで行われた、写真家・宮崎正宣さんによる写真展「九州の風景と自然Ⅲ 」に行ってきました。

筆者は宮崎さんと数年前に知り合い、念願叶って訪れることができました。写真展の様子や宮崎さんの写真などを紹介します。

『自然の清廉性』を写真で表現 写真家・宮崎正宣さんの思い

宮崎さんは北九州市出身・在住の写真家。写真を始めたきっかけは小学生時代に遡るといいます。

当時の自宅近所、八幡西区帆柱山の麓にある乗馬クラブ(現在はレムブランベースキャンプというキャンプ場)で、夏場になると毎日のように虫取りに行っていました。中学生になってからも野鳥に興味を持ち、毎日のように野鳥を見に乗馬クラブ近辺を散策するなど自然と触れ合ってきたのだそう。

「自然と接すると心が本当に洗われ、嫌な思いも吹き飛びます。自然の美しさは、その厳しさと優しさとが表裏一体化したもの。だからこそ、普遍的で、そこには全く裏切りがありません。私はそれを『自然の清廉性』と呼んでいて、その清廉性との相互作用は、『心の洗濯』ともいうべき効果があるものと思っています」と、宮崎さんは語ります。

(写真家・宮崎正宣さん)

自身が感じた自然の美しさ、その清廉性を<写真>として表現し、共有したい。その上で、美しい自然は守るべきものと感じるきっかけにもなってほしいということが、写真家として活動する動機になっているとのこと。

「芸術としての写真」という意味では、「自然の清廉性の表現」が宮崎さんの写真活動のテーマの1つとなっています。

写真は撮影者が感じた詩的情緒を表現できる芸術

また、その美しさを自身が明確に感じることができているからこそ、その感覚的な詩情を具体的に<写真>として表現できているものと自負しているのだそう。「写真は、詩や絵画と同じく、撮影者が感じた詩的情緒を表現できる芸術である」というのが写真活動の2つ目のテーマだといいます。

宮崎さんは「会場がたくさんの方々にとって癒しのオアシスのような写真展になることを目指し、今後も取り組みたいです」と話していました。

北九州市近郊や大分・久住、沖縄などで撮影した風景や生き物

今回が3回目となる宮崎さんの写真展では、風景写真が36点、野鳥や蝶などの生き物写真が10点の計46点で構成されていました。

会場に入り、まず目に入ったのは「久住山頂の朝」という作品。カメラや複数のレンズ、三脚などの撮影機材5キロ以上を抱え、夜中から頂上を目指して登山し撮影したそうです。

(作品:「久住山頂の朝」)

「疲れ果てても、山頂から四方を眺めると疲れが吹き飛んで、夢中になって、シャッターを押しているんです」と宮崎さん。作品を見ただけではわからない“撮影の裏側”を撮影者から教えてもらえるのが、写真展の醍醐味ですね。

壮大な自然 引き込まれるような<夜>の写真

さらに、会場を進むと、右手には天体に関する作品の数々。その引き込まれるような夜の風景には見入ってしまいました。そして、左手には、自然の風景の作品。遠賀川のコスモスや、飛行機から見た富士山。

(作品:「銀河」)

中でも、筆者が気に入ったのは熊本県で撮影された「銀河」という作品。こちらは写真展のチラシやポスターにもなっています。夜景と山肌のリフレクションがきれいだと感じました。

また、大分県で撮影された「雲波」は、天国に続く道のような作品です。

(作品:

「雲波」)

「縦の虹は珍しい!」と感じた「虹の雨」。この作品は沖縄県で撮影されたとのこと。

(作品:「虹の雨」)

北九州市近郊などで自然や生きものの一瞬を捉えた写真

北九州市近郊や大分・久住、飛行機の機内から撮影された写真など、自然や生きものの一瞬を捉えた、多くの素晴らしい作品が展示されていました。

猛禽類が獲物をとらえた瞬間の写真は、宮崎さんの写真仲間で先輩でもある方から大絶賛されていたのが印象的でした。

宮崎さんの作品など詳細は宮崎正宣さんのインスタグラムで確認できます。

※2024年9月13日現在の情報です

(ライター・Hanako Sakura)

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