オフィスでイチゴ栽培、8割が「他部門の人との会話が増えた」 オカムラは導入1000社を目指す
オカムラ(神奈川県横浜市)は9月5日、日本出版販売(東京都千代田区)と共同開発したオフィス向け体験型コミュニケーションパッケージ「City Farming(シティファーミング)with Okamura」のサービス提供を開始すると発表した。
同サービスは、社内でイチゴ栽培が行えるというもの。「イチゴのお世話を一緒にする」という共同体験を通じて、従業員同士・部門を越えたコミュニケーションの活性化を実現する。
共同体験の提供とともに、空間利用のコンサルも実施
両社が開発したサービスは、日販が運営中の、年間を通して毎日新鮮なイチゴが収穫できる植物工場を生活空間に提供するサービス「City Farming」と、オフィスに関するさまざまな提案を行ってきたオカムラの共同パッケージ。
オフィスへの「City Farming」の導入を起点に、オカムラは、企業ごとの空間に適したプロダクトや活用方法のコンサルティングを行い、導入後の効果の最大化に向けた運用のフォローやアップデート、メンテナンスまでトータルでサポートする。
オカムラのラボオフィスに試験導入し、効果を検証
「City Farming」はこれまでも、「TSUTAYA BOOK STORE下北沢」などの店舗や有料老人ホームといった、さまざまな施設に導入されているが、両社は、共同パッケージを開発するにあたり、オカムラのラボオフィス「CO-EN LABO」(東京都渋谷区)「CO-Dō LABO」(東京都港区)に試験導入し、効果を検証した。
「CO-EN LABO」の実証では、導入前後に社員アンケートを行い、以下の効果が確認された。
・コミュニケーション活性化の実現:他部門の人との会話の増加
・健康経営の実現:癒しや気分転換になるなどの心理的な効果
・ESG経営の実現:オフィス環境に対する総合的な満足度の向上
ショーケースはコンパクト仕様、初心者にうれしい栽培サポート付き
ショーケースは、W1880xD700xH1825ミリのコンパクトサイズ、100Vコンセントで稼働可能。ショーケースはレンタル・購入から選択できる。栽培については、専門スタッフによるメンテナンスサポート、設置後の保守サポート付き。
また、実証同様に、サービス導入前後でアンケート調査を実施し、効果検証が実施できるほか、ワークショップ・イベント企画(オプションメニュー)も依頼できる。
両社は、農業を身近に感じづらい都市部の企業やオフィスでのコミュニケーション活性化に課題を感じる企業、健康経営に取り組む企業を中心に展開し、2026年末までの3年間で1000社への導入を目指すとしている。
オカムラでは、人的資本経営を実現するために、従業員が心身ともに良好な環境をつくる10のポイントに基づいた、健康的な空間づくりを提案している。今回の実証が行われたオカムラのラボオフィスでは、働き方の実証に関するさまざまな実験を行っており、2024年2月には、「WELL Building Standard™ v2(WELL認証v2)」において、最高ランク「プラチナ」を取得した。
同発表の詳細は同社公式ウェブサイトで確認できる。