新たな知覚体験を提示する美術家の展覧会「evala 現われる場 消滅する像」が2025年3月9日まで初台『ICCギャラリーA、B』で開催
聴くことを通して新たな表現を試みるサウンド・アーティストevala(エヴァラ)。新作を含めた集大成となる「evala 現われる場 消滅する像」が2025年3月9日(日)まで、東京都新宿区の『NTTインターコミュニケーション・センター(略称:ICC)ギャラリーA、B』で開催される。
空間×聴覚×視覚で生み出される、視覚表現の向こう側
2000年代以降、多くのコラボレーションを行ない、幅広い分野で活躍するサウンド・アーティストevala。2017年から新たな聴覚体験を創出するプロジェクト「See by Your Ears」を国内外で展開し、ほぼ音だけで構成されているにも関わらず鑑賞者の視覚的想像力をも喚起する作品群は、文字通り「耳で視る」ものとして高い評価を得ている。本展はそんなevala氏の現時点での集大成ともいえる展覧会だ。
ICC広報担当者は、「本展は、作曲家、サウンド・アーティストのevalaの現時点での集大成となる展覧会です。滞在制作のように準備が進められた5作の新作インスタレーションをはじめ、新たな聴覚体験を創出するevalaによるプロジェクト『See by Your Ears』の原点となったICC無響室で制作、発表された《大きな耳をもったキツネ》をはじめとする無響室作品シリーズも鑑賞いただけます。会場でなければ体験できない『耳で視る』展覧会。ぜひ会場にてご鑑賞ください!」と、見どころを語ってくれた。
本展のための新作、大型インスタレーションに注目
『ICC』を会場に開催される「See by Your Ears」シリーズ『大きな耳をもったキツネ』をはじめ、そこから発展し多くの国々で発表されてきた作品、さらに『ICC』で最も大きな展示室を全室使用した大型インスタレーションなど複数の新作によって、精緻に構築された音響空間を生み出している本展。
視覚に寄りすぎてきた美術表現に一石を投じ、聴くことと見ることが融け合う新たな知覚体験をさまざまな方法で提示してみせる。訪れた人にとって、新鮮な体験となること必至だ。
開催概要
「evala 現われる場 消滅する像」
開催期間:2024年12月14日(土)~2025年3月9日(日)
開催時間:11:00~18:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月(月が祝・休の場合は翌日)・12月28日(土)~1月3日(金)・2月9日(日)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]ギャラリーA、B(東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4F)
アクセス:京王電鉄京王新線初台駅から徒歩2分
入場料:一般1000円、大学生800円、65歳以上・高校生以下無料
※身体障害者手帳などの手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)無料。
【問い合わせ先】
フリーダイヤル☏0120-144199
公式HP https://www.ntticc.or.jp/ja/exhibitions/2024/evala-emerging-site-disappearing-sight/
取材・文=前田真紀 画像提供=NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]
前田真紀
ライター
『散歩の達人』『JR時刻表』ほか雑誌・Webで旅・グルメ・イベントなどさまざまなテーマで取材・執筆。10年以上住んだ栃木県那須塩原界隈のおいしいものや作家さんなどを紹介するブログ「那須・塩原いいとこ、みっけ」を運営。美術に興味があり、美術評論家で東京藝術大学教授・布施英利氏の「布施アカデミア」受講4年目に突入。