子育てママ・パパの仕事探し…一番の激戦区は短時間・扶養範囲内?
●7月14日は「求人広告の日」
1872年(明治5年)、東京日日新聞に日本初の求人広告が掲載されました。最初の求人は乳母の募集で、求人広告の文面は「乳母雇い入れたきに付心当たりの者は呉服橋内、元丹波守邸内、天野氏へお訪ねくださるべく候。乳さえよろしく候へば給金は世上より高く進ずべし」
これは、「乳母になってくれる人を募集しています。あなたの母乳をあげてくれればお給料をはずみます」といった求人でした。
主婦・主夫の条件に合う職場は狭き門
現在の求人は、新聞よりもネットが主流になりつつあり、より条件に合った仕事を探しやすくなっています。それでも、子育て中の主婦・主夫が仕事を探すのは大変。
口コミサイト『ウィメンズパーク』のママたちも仕事探しに苦戦しているようです。
「子どもは年長と年少。小1の壁を考えたら、今から働いて慣らしておきたい。でも、なかなか条件が合わない。資格もない主婦が働き口を探すのってこんなに大変だとは…。なめてました」
「条件は、子どもの習い事の送り迎えの関係で週3か4。土日祝は不可。できれば短時間。扶養範囲内。なかなか見つかりません…」
ほとんどのママは、働けるのは子どもが幼稚園に行っている間だけ。この条件は、まさに小さい子どもがいるママの多くが希望する条件。いわば一番の激戦区。
「今の会社に採用もらうまでに十数社受けました。就活期間は約9ヶ月。心が折れそうになったけれど、途中で諦めなかったからつかめた職場だと思ってます。これが子持ち主婦の仕事探しの現実です」
なかなか条件に合う仕事がない上に、あったとしても高い倍率。そして、条件のよい職場は欠員も出にくいものです。
「資格があるけどなかなか条件に合う仕事がなかったです。でも、しばらく職安に通い続けるとジャストな条件が見つかりました。取り合いなので、とにかく通うことです」
「春から働きたい人が多くいるので、2月・3月にパートの求人が増えると職安の人が言っていました。その頃、一気に動き出すつもりです」
「公共施設の事務ですが、週3~4日で9時から16時まで、車通勤可、時給980円、年休あり、学校行事優先のありがたい条件で働いています。市町村のホームページをまめにチェックしていると求人が出ることがありますよ」
職安や求人情報をまめにチェックしていれば、タイミングよく見つかる可能性大ですね。
仕事が見つかったとしても、ネックになるのが夏休みなどの長期休み。
「子どもが小学生になると、夏休みに働くのは躊躇します。仕方がないので短期のアルバイトに絞ってあちこちで働いています」
「学童に入れれば問題ないけれど、ダメなら短時間でも留守番ができるような小学3~4年生から働き始める方が多いですね」
「子どもが小学校時代は諦め、中学からのパートを考えました。ブランクがあって、さらに採用は厳しかったけれど、時間的縛りが緩くなる中学からなら見つけやすくなりますよ」
留守番のできる年齢になるまで、しばらくは短期のアルバイトでしのぐのもひとつ。
それまで動けないのなら、その間に資格取得の勉強に充てるのもひとつ。
時給は低くても在宅でできる仕事もひとつ。
良い仕事との出会いがありますように。
(文・井上裕紀子)
■文中のコメントはすべて、『ウィメンズパーク』(2022年1月末まで)の投稿からの抜粋です。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。