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【北海道の風景・写真10枚】ひなたぼっこするキタキツネと陽炎… 十勝の初秋 広大な畑/芽室町・中札内村

Sitakke

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数多くの「絶景」を持つ北海道。
観光情報にはなかなか載っていない、「日常の絶景」も多くあります。

今回は、HBC帯広放送局のカメラマン・大内孝哉さんが撮影した、初秋の十勝平野の風景をお届けします。

連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」

初秋の十勝平野 広大な畑の風景

10月に入り、周りの木々も少しずつ赤や黄色に色づき始めてきました。

十勝平野の広大な畑も、様々な収穫物が成熟し、畑を色付けています。
今回は、初秋の十勝の広大な畑の風景をお伝えいたします。

黄色のじゅうたん

・撮影日:2024年9月
・場所:芽室町

・シャッター速度 1/500秒
・絞り f/5.6
・ISO 100

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

とても美しい黄色のじゅうたん。
菜の花ではありません。「キガラシ」という花です。

10月中旬〜11月下旬に咲き誇ります。その時期に十勝平野を車で走っていると、さまざまな場所で見ることができます。

・撮影日:2024年9月
・場所:芽室町

・シャッター速度 1/320秒
・絞り f/5.6
・ISO 100

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

キガラシは、畑の土の栄養分として、畑の肥やしとして使われる緑肥だそうです。
私も農家さんに聞くまで知りませんでした。
てん菜や秋まき小麦の種をまく前の、前作としておすすめの緑肥とのことです。

・撮影日:2024年9月
・場所:芽室町

・シャッター速度 1/640秒
・絞り f/5.6
・ISO 250

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

晴れた日の十勝平野に、さわやかな黄色。
まるで春が来たかのような光景でした。

畑の衣替え

・撮影日:2024年9月
・場所:芽室町

・シャッター速度 1/320秒
・絞り f/13
・ISO 250

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

青い空の下、緑色だった畑が、きれいな茶色畑に変わりました。
衣替えをしたこの作物は「大豆」です。

・撮影日:2024年9月
・場所:芽室町

・シャッター速度 1/320秒
・絞り f/13
・ISO 250

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

大豆の種まきは平年5月ごろにします。
9月に「枝豆」になりますが、収穫せずそのまま成熟させて、水分が抜けてくると大豆に変わります。

この工程も、札幌市出身の私は、これまで知りませんでした。
農家さんと話して教えていただきました。

十勝に越してきてから、学ぶことばかりです。


キタキツネも、ひなたぼっこ

・撮影日:2024年9月
・場所:芽室町

・シャッター速度 1/100秒
・絞り f/14
・ISO 125

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

寒暖差が激しい十勝平野ですが、天気が良い日の日中は、気持ちいい暖かさです。

距離をとって望遠レンズで撮影

・撮影日:2024年9月
・場所:芽室町

・シャッター速度 1/800秒
・絞り f/5.6
・ISO 200

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

地面にはまだ陽炎が現れることもあります。キタキツネも、ひなたぼっこ。

これから来る十勝の厳冬。残りわずかな暖かい時期を、楽しく過ごしたいですね。


おいしいものが食卓に運ばれるまでの、知らなかったこと

・撮影日:2024年9月末
・場所:中札内村 鎌田農園

・シャッター速度 1/100秒
・絞り f/8.0
・ISO 100

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

手前に広がる、土を身にまとった茶色いゴロゴロとした野菜、皆さんなんだかわかりますか?

これは砂糖の原料になる、「ビート」なのです。
収穫風景を、中札内村の鎌田農園さんにて撮影させていただきました。

・撮影日:2024年9月末
・場所:中札内村 鎌田農園

・シャッター速度 1/100秒
・絞り f/6.3
・ISO 100

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

ビートをじっくりと見たことはありますか?
僕はこのように畑から出てきたビートを見たのは初めてでした。

鎌田さんにお聞きしたところ、成熟したビートは糖度が約16度にもなるそうです。
試しに持たせてもらうと、ずっしりと重い!だいたい1キロくらい。

これが製糖工場に運ばれ砂糖になり、お菓子やジュース、さまざまなものに甘味として加わります。
いろいろな方の作業があって、おいしいものが食卓に運ばれているのだと実感しています。

ゴロゴロと音をたて、収穫する風景はこの時期ならではの光景です。
広い大地と空のもと、トラクターが走る光景が本当にきれい。

ビートの収穫は11月上旬まで続きます。

ことし、十勝管内の畑から収穫される作物もあと数種類で終わりです。
秋の収穫風景を見に、十勝管内に足を運んでみるのはいかがでしょうか?

・撮影日:2024年9月末
・場所:中札内村 鎌田農園

・シャッター速度 1/400秒
・絞り f/8.0
・ISO 100

・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom

十勝に越してきてから、1年が経ちました。
本当に、あっという間でした。

十勝平野の景色は、春夏秋冬どの季節も美しい。
カメラマンには最高の場所だと感じています。
景色を切り取る力がついた1年でした。

そして出会った方々がみんな、あたたかかったです。
皆さんのおかげで1年があっという間に感じたのかもしれません。

赴任期間中はできるだけ、カメラを回し、テレビと写真で、十勝の良さを皆さんに伝えたいと思います。

連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」

撮影・文:HBC帯広放送局 大内孝哉
2015年からテレビカメラマンとして、主にニュースやドキュメンタリーを撮影。担当作品に映画/ドキュメンタリー「ヤジと民主主義」や、ドキュメンタリー「核と民主主義」「ベトナムのカミさん〜共生社会の行方〜」「101歳のことば ~生活図画事件 最後の生き証人~」「クマと民主主義」など。
2023年10月から帯広支局に異動。インスタグラム@takayasunset0921では、プライベートで撮影した北海道の写真を公開中。

編集:Sitakke編集部IKU

※掲載の内容は記事執筆時(2024年9月)の情報に基づきます
※畑の写真は伝染病などを考慮し撮影しています

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