【同類意識】相手が自分を叱れなくする魔法とは?【白魔法の心理学】
相手が自分を叱れなくする魔法
自分の仲間だと思うと不思議と叱りづらくなるもの
自分を叱ってくる人というのは身の回りにいる決まった人が多いものです。叱られるのはイヤなので普段から敬遠したくなるのは当然の感情でしょう。それでも少し我慢して、その人の懐に飛び込んでしまうと不思議と叱られなくなるのです。
たとえば、職場の上司であれば、「今度、飲みに連れて行ってください」という具合です。
相手はいつも叱っているので、自分は敵視されていると思っていたはずです。そんな部下から突然飲みに誘われれば一瞬驚くことでしょう。でも、自分を慕ってくれる人に対しては、誰だって悪い感情を持つ人はいないはずです。すると、上司の心のなかには、あなたを自分と同類であると考え、好感を抱くようになる同類意識が生まれます。
こんなふうに、一度酒を酌み交わして互いに親しくなると、今度は上司のなかに内集団ひいきの心理が働きます。これは自分が所属する集団(内集団)のメンバーのほうが、それ以外の集団(外集団)のメンバーに比べて人格や能力が優れていると認知し、優遇するというものです。たとえあなたが何かミスをおかしても、以前のように叱責するのではなく、注意程度で済むようになるでしょう。
もちろん、飲み会の席で「君はいつもここがダメなんだ」と、多少の注意を受けることはあるかもしれません。でも、それはあなたのためを思った愛情あるアドバイスに変わっているはずです。
叱れなくするように相手の懐に飛び込もう!
(あ! いつも自分のあら探しをして何かとつついてくる先輩だ!)
「先輩! いつもご指摘ありがとうございます! 今度飲みに連れて行ってくれませんか?」
(なんだ?いつもダメ出ししているのにどうしたんだ?)
「お、おう! オレと飲みたいのか? いいぞ! いつなら行ける?」
(喜んでるぞ! なんだかかわいいな。ウチのグループは素直なメンバーが多いな!)
「やったー! できれば今週末が都合がいいんですがどうですか?」
【出典】『白魔法の心理学』監修:渋谷 昌三