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こんなにあった!?近年増え続ける東武特急カラーバリエーション その多様さ

鉄道ホビダス

text:鉄道ホビダス編集部

▲先日運行開始されたばかりの「『カルピス』EXPRESS」塗装。赤から青へ衣替えした200型の見た目はとても新鮮だ。

‘24.3.31 東武鉄道伊勢崎線 西新井~竹ノ塚 P:大森瑛人
(鉄道投稿情報局より)

 新型N100系「スペーシアX」のデビューが記憶に新しい東武鉄道の有料特急列車ですが、従来車両の話題にも事欠きません。直近では200型に「『カルピス』EXPRESS」塗装がデビューしましたが、振り返るとこれまで様々なカラーバリエーションが登場しました。今回は東武の特急型電車の中でも100系と200型の豊富な塗装たちを振り返ってみます。

【写真】今では見られない懐かしの塗装も!100系・200型のカラーバリエーションはこちら!

■今も見られる東武100系・200型カラーバリエーション

◆200型

●りょうもう『カルピス』EXPRESS

 2024年3月末、白地に赤帯の「りょうもう」オリジナルカラーのパターンはそのままに、帯を青色にした塗装が登場しました。側面には「カルピスEXPRESS」のロゴと水玉模様が配されていますが、これは「りょうもう」が運行される群馬県館林エリアで製造されるカルピスとコラボレーションしたもの。「館林エリアを盛り上げ、魅力を伝えていきたい」という思いが合致して実現したこのカラーリングですが、新鮮さはありつつも、違和感なく車両にマッチしているように思えます。1編成のみに施工され、運行期間は約3年間を予定しており、これからの活躍が楽しみな塗装です。

●1800系リバイバルカラー

 現在特急「りょうもう」として運行されている200型。その先代にあたる1800系の赤地に白帯というカラーリングに2021年リバイバルされました。白帯は側面窓下と肩部だけでなく、前面の窓廻りも1800系のイメージで白く塗られました。そしてこのリバイバルカラーは外装だけではなく、車内のシートモケットの色も1800系と同様のラクダ色になるなど、乗っても「リバイバル」を感じることができるのが特徴。2本が在籍していましたが、うち1本(205編成)が先述の「『カルピス』EXPRESS」となったため、現在では209Fの1本のみがこのカラーリングとなっています。

◆100系

●いちごスペーシア

 2023年のクリスマスイブに登場した100系「いちごスペーシア」。こちらのカラーパターンは後述の原色リバイバルのカラーパターンのまま、地色を淡いピンク、帯を赤帯とした塗装です。これは2023年6月より1年間限定で東武宇都宮線に「『いちご王国』ライン」の愛称がつけられたことや、それに合わせた一般電車のラッピングで「ベリーハッピートレイン」の運行開始などに続き、「いちご王国」栃木県をPRするために登場したカラーリングで、こちらも塗装だけではなく車内の全個室と、「いちご」の語呂に合わせた2・5号車の「15」列目のシートはいちご柄に装飾されています。

●原色リバイバル

 言わずと知れた東武100系「スペーシア」の登場当時のカラーリングですが、2011年末から開始されたリニューアルにより後述の「雅」「粋」「サニーコーラルオレンジ」に塗り替えられたことで一時消滅していました。
 そんな中、100系のデビューから30年以上が経過したことを記念し、2021年に約10年ぶりにジャスミンホワイトを地色に、パープルルビーレッドとサニーコーラルオレンジの帯、そして窓廻りは黒としたこの懐かしのカラーリングが復活しました。一時は4編成がこの塗装になり(うち109Fは先述の「いちごスペーシア」化)、在籍数から見てもリバイバルとは言いつつ実質的に100系の標準色に返り咲いた格好となりました。

●1720系(DRC)リバイバルカラー

 原色のリバイバルに続き登場したのがこの1720系リバイバルカラーです。1720系は100系の先代に当たる特急型電車で、「きぬ」「けごん」に使用され、「DRC・デラックスロマンスカー」という別名も与えられた車両でした。1990年より100系へ置き換えられていきましたが、200型への更新改造という名目で、この1720系の機器類は今も生き続けていると言えます。
 そんな1720系の塗装を復刻した東武100系はトップナンバーでもある101編成1本のみに施されており、現在も活躍中。カラーパターンは100系オリジナルのものをほぼ踏襲したような形をしていますが、色合いが異なるだけでレトロな雰囲気が十分に出ている塗装です。

●日光詣スペーシア

 2015年の日光東照宮四百年式年大祭を記念して施された「日光詣スペーシア」カラー。金色に黒と朱色の帯をあしらった派手なデザインで、遠くから見てもその存在感は抜群です。このカラーリングは2本に施工され、うち1本はJR直通対応の106編成なため、JR線内でもこの色を見ることができます。

■過去にあった東武100系・200型カラーバリエーション

◆200型

●普悠瑪デザインカラー

 東武鉄道と台湾鉄路管理局が、2015年に友好鉄道協定締結したことに合わせて、2016年に登場したのがこの台鉄自強号「普悠瑪(プユマ)」デザインのカラーリングです。東武鉄道では初となる海外の鉄道事業者のカラーリングを再現した車両であり、実際の「普悠瑪」のイメージに近づけたデザインが施されました。側面には東武鉄道の社章が入ったり、「TRA(台湾鉄路管理局)」の文字が入る先頭車には「Ryomo」の筆記体文字が描かれるなど、似せていながらも独自のアレンジが魅力でした。
 2016年6月から「当面の間」として運行されていた普悠瑪デザインの200型でしたが、約2年が経過した2018年11月にオリジナル塗装に戻されて消滅。さらに、この普悠瑪デザインが施されていた208編成自体も2021年に廃車となっています。

◆100系

●雅・粋・サニーコーラルオレンジ

 東京スカイツリーの開業を翌年に控えた2011年の年末から、100系「スペーシア」は、リニューアルに伴い塗装が変更されました。スカイツリーのライトアップカラーである「雅」をイメージした紫色、同じく「粋」をイメージした水色、元々のスペーシアのイメージカラーでもある「サニーコーラルオレンジ」の3色のバリエーションとなり、ロゴもスカイツリーをモチーフとしたものに一新されるなど、大胆なイメージチェンジが行なわれました。
 ですが、2021年より始まった先述の相次いだリバイバルカラーの登場や、104編成(サニーコーラルオレンジ)・105編成(雅)の廃車によりいずれのカラーリングも2023年までに消滅しました。

 消滅したものを含めずとも、数多くのカラーバリエーションが活躍する東武特急。新型車両の登場や、通勤電車も乗り入れが多い東武スカイツリーラインは非常に豊かな車種を楽しむことができる路線と言えるでしょう。

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