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【6月のクロマグロ遊魚は禁止!】 5トンの上限をすでに超過で早期規制へ

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6月はわずか4日間でクロマグロ採捕禁止に(提供:TSURINEWS編集部・河野)

2025年6月も、クロマグロ遊漁に採捕禁止措置が発動された。水産庁は6月5日(水)から月末まで、キャッチ&リリースを含むすべてのクロマグロ釣り行為を禁止する。この措置は5月よりも9日早い発動となり、異例の早さだ。

6月のクロマグロ採捕が禁止に

2025年6月のクロマグロ採捕禁止は、6月5日(水)から6月30日(月)までの全国一律の措置。初夏の海況が良く、釣果が出やすいタイミングだったことから、月初に釣果が一気に集中した可能性がある。その結果、今月は早々に規制発動に至った。

5月は14日からの禁止だったことを考えると、今月の発動タイミングは極端に早い。実質的に6月のクロマグロ遊漁期間は、月初のわずか「4日間」のみという厳しいスケジュールとなった。

クロマグロ(提供:TSURINEWS編集部・河野)

すでに5トン超過

今回の措置では、発動時点ですでに月間採捕上限の5トンを超え、6月4日時点で7.2トンの採捕と発表された。5月は「上限未達」の段階で先手を打っていたのに対し、今回は釣果報告の集計が実際の釣果ペースに追いつかず、対応が後手に回った可能性もある。

こうしたタイムラグの課題を踏まえ、今後はより迅速かつ厳密なモニタリング体制の整備が求められるだろう。

新制度の資源管理方針

水産庁は2025年4月から、全国の遊漁者を対象に「クロマグロの月間採捕上限5トン/年間60トン」という新ルールを導入。資源保護の観点から、月初からの釣果を随時集計し、上限が近づけば迅速に採捕を禁止する体制を整えている。

4月は9日から30日まで、5月は14日から31日まで、そして今回は5日から月末までと、3カ月連続で規制が発動。それぞれの月の規模や釣果傾向が異なる中で、制度の柔軟な運用が続いている。

ルール改正変更点の比較表(提供:TSURINEWS編集部・藤田)

違反行為は厳禁

採捕禁止期間中は、キャッチ&リリースを含めたすべての釣り行為が禁止となる。違反した場合は漁業法第191条に基づき、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性がある。

また、釣り可能期間中にクロマグロを釣った場合は、以下の情報を1日以内に報告する義務がある。

・尾叉長が確認できる写真
・陸揚げ場所(港・マリーナなど)
・遊漁船名と登録番号(または船舶番号)
・本人確認書類(免許証など)
・電話番号による二重認証

報告の厳格化により、制度の透明性確保と違反防止が図られている。

尾さ長の計測方法(提供:水産庁HP)

7月以降も注意が必要

次回の遊漁解禁は、7月1日(火)からの見込みだが、上限5トンの枠はそのまま。釣果が集中すれば、今回のようにごく短期間で禁止措置が発動される可能性もある。

釣行を計画する際は、水産庁の「クロマグロ遊漁の部屋」など、最新の公式情報を必ず確認してほしい。資源保護と法令遵守を両立させる行動が、今後の持続的な釣り環境につながるだろう。

クロマグロの遊漁(提供:TSURINEWS編集部・河野)

<藤田浩平/TSURINEWS編集部>

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