内藤剛志が疑問を呈す! 俳優を養成する公的機関が日本にだけ無いという不思議。
野村邦丸アナウンサーが大将を務める「くにまる食堂」(文化放送・毎週金曜9時~13時)。10月31日(木)の最初のコーナー「ニュース一番出汁」では、パートナーで俳優の内藤剛志と、「こども誰でも通園制度」の利用時間に関するニュースをもとに、日本のエンタメ業界の現状について語りあった。
野村邦丸アナ「こども家庭庁は昨日の有識者検討会で、親の就労に関係なく子どもを預けられる『こども誰でも通園制度』の利用時間を、来年度も『月10時間まで』とする方針を示しました。制度は今年度、試行的事業としておよそ120自治体が実施し、来年度から法律に基づく事業となり、2026年度からは全国展開が始まります」
内藤剛志「ほ~お、いいですね」
邦丸「『こども誰でも通園制度』、これは要するに、両親共働きって場合は保育園に普通に子どもを預けられるという前提ですが、働いていない方でも色んな用事があるので、その時に預けることが出来るという制度……この辺もねえ、美味しいことをいっているように私は思えちゃうんだけど、もうちょっと育児ってことに対して、ま、こども家庭庁は作って関係者の方々も一所懸命頑張っているんだろうけども、もうちょっと痒いところに手が届くような感じにならないと、いけないんじゃないかと」
内藤「うちも保育園は待ちましたよ、待機が大変だった!」
邦丸「あ、そうだったの!」
内藤「やっぱり公的な方がいいわけですよ、変な話お金の問題もあって。僕はこういう仕事なので、見かけ上お金を稼いでるように思われますから、やっぱりなかなか順番が回って来ないんですよ。だから簡単に入れなかった記憶がありますねえ」
邦丸「俺もビックリしたんだけど、うちは孫が4人いて、一番上の子が高校2年生ですよ。で、卒業したら専門学校行きたいと。それも例えばアニメとかゲームとか、そういう専門学校って今いっぱいありますよね。いくらかかると思いますか?」
内藤「100万円ぐらいですか?」
邦丸「とんでもない。その倍か3倍。入学金が1年生の時に払うんだけど、さらに施設費とか設備費、それから色んな実習もするでしょう?」
内藤「コンピューターも使いますしね。ちなみに全部でおいくらですか?」
邦丸「300万円、400万円って。そんなに珍しい話じゃないんです。俺の感覚でいえば大学の医学部とか理系の学部の学費だって、そんなに行かないだろうと思うんだけど」
内藤「それで何年行くんですか?」
邦丸「2年か3年? あるいは5年っていうコースもあるんですが。日本のエンターテインメントを支えるっていう面でいうと、そういう専門学校の重要性は非常に注目されているんだけど、補助金が出ないんですよ。うちの長女は部屋の片隅でひざ小僧抱えて『どうしよう……』ってなってましたけど。大学は補助金出るんですよ」
内藤「ああ、そうなんですか。僕は専門学校じゃなくて日大の芸術学部だったけど、今は学費も高いと聞きますね。僕らの頃は50年前ですからそうでもなかったんだけど……今度先生やりに行くんです、日大芸術学部で。その辺のことをお話ししてみようかな?」
邦丸「そうですね」
内藤「僕ね、いつも思うんですけど、日本には演劇の国立の学校は無いんです。これ不思議ですよ。フランスもイギリスもイタリアもあるのに。国立の映画、演劇を学ぶ機関が日本には無いんですよ。ほとんどの先進国には必ずあるのに、『何でかな?』とずーっと思ってますね。国立の養成学校行ってその俳優たちがよくなるかは別ですよ、ただそういう機関があることは大事だと思いますね。目指すことが出来るしね。まったく無いっていうことは、それぞれの方法でしか俳優になれないんですよ。『国として俳優とか芸術を、何で大事にしないのかな?』って、ちょっと不思議に思いますね」
邦丸「『日本はエンターテインメント立国』っていってるわりには、それを裏付けるお金がちょっと寂しいですね」