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【キシャメシ】青島食堂宮内駅前店(長岡市)に聖地巡礼、あらためて発見された実力と完成度

にいがた経済新聞

青島食堂宮内駅前店。昼時には行列必至だが、回転は早い

仕事で長岡市に。ホームの新潟市を離れた時は「昼に何を食べるか」に前日から頭を悩ますのが好きだ。取材の成り行きもあるので、計画通りにいかないことも多々あるのだが。

今回は、記者が新潟五大ラーメンのうちで燕三条背脂系とともにリスペクトする長岡生姜醤油ラーメンの超有名店、青島食堂宮内駅前店(長岡市)に来た。本当にJR宮内駅の目の前だ。

青島食堂の中で最も歴史のある店だが「本店」ではないという

今や東京秋葉原にも店を出し、連日長蛇の列が店を取り囲むという、あの人気店の「総本山」。「総本山」と言ったが、最も歴史の古い店という意味で「本店」の位置づけではない(「本店」はないらしい)。昨年9月には、LEONの企画で料理評論家の山本益弘氏が来店していた記事を発見した。

昼時に訪ねれば行列は覚悟。12時前に着いたが、それでも既に店前に順番待ちが並んでいたので食券を買って列の最後尾に。さすがにラーメンだけあって回転は早い様子。

入口付近に差し掛かるとガラス戸越しの店の、さらにカウンターの向こうから、女性スタッフに「券見せてください!」と呼び掛けられ、反射的に買った食券「青島チャーシュー(税込1,000円)」をかざす。「あそこから確認できるのだな」と感心。列に並んでいる時点で準備を始めてくれているという安心感がある。

湯気の向こうにはベテランの技が繰り広げられる

列に並ぶこと約15分、空いた席に通される。年季の入った雰囲気の店内と、カウンターを隔てた向こう側には活気あふれる調理風景。目の前のこの光景が、もう既に美味しい。

調理過程に目をやると、今ではほとんど見なくなった光景。直径1mを優に超えそうな大釜で麺を茹で、そこから平ざるで起用に麺をすくい湯切りして丼へ。丼の中のタレ(チャーシューの煮汁か)、それを割るスープもすべて目分量。この目分量、手加減の仕事ぶりは先の山本氏も「立派である」と賛辞を送っていた。

青島チャーシュー(税込1,000円)、埋もれていて見にくいが、チャーシューがたくさん

ややあって着丼。濃い醤油色のスープ、中太の麺、ほうれん草、湯戻しされた昔ながらのスタイルのメンマ、そしてたっくさんのチャーシュー。青島のチャーシューは斜めにそぎ切りされたタイプだが、これが美味い。

まずスープを一口。美味さがしみるねえ…。醤油も生姜も味としては鋭利なところがあるものだが、これだけまろやかに仕上がるのがすごい。生姜も醤油も突出していない。「味の角(かど)」を「深み」が包み込んでいるように思う。深みと奥行きがあるスープ。美味しい余韻が長い。中太もちもちの麺が、とにかくスープによく絡む。

中太の麺が、スープによく絡む

よく煮込まれたチャーシューは独特のスタイルで食感が絶妙

良く煮込まれたチャーシューもふんだんに乗っているのが嬉しい。チャーシューのこの切り方が独特のやわらか食感を生み出している。寄る年波から、普段はチャーシュー麺を頼むことがほとんどない記者でも、ここのチャーシューなら楽々完食できる。

いやあ、美味かった。歴史ある店には「雰囲気美味」みたいなところもあったりするが、ここのラーメンは掛け値なし。久々の青島、堪能させていただいた。

生姜のせいか身体がぽかぽか温かい。この暖かさを引き連れて、新潟市に戻ろうか。

(編集部I)

【青島食堂宮内駅前店】

長岡市宮内3丁目5-3

営業時間 11:00~19:00

定休日 月1回程度、店の入口とホームページに掲載

<グーグルマップより>

【キシャメシ】は、にいがた経済新聞編集部のメンバーが、日々の取材活動の合間にいただく昼ご飯を日替わりで、真正面から他意を入れず、何モノにもとらわれず、お仕着せのグルメリポートに背を向け綴った、キシャの日常モノローグ。さて明日の担当キシャはどこで何を食べるのか、お楽しみに。

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