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御前崎沖のテンビンフカセ釣りでチカメキントキ筆頭に多彩【静岡・輝風丸】ジギングでもヒット続出

TSURINEWS

底物レッドに染まった(提供:週刊つりニュース中部版・編集部)

遠州灘に面し、多種多様な魚種が狙える釣りのメッカとして知られる静岡県・御前崎沖。表層から中深海まで、上はキハダマグロやブリ、カンパチをはじめ、シマアジ、ウメイロ、イサキ、ヒメダイ、アオダイといった美しくおいしい魚たち、潜ればアマダイやカサゴなどの根魚やハタ類などの大型魚が出迎えてくれる。アングラーにとってロマンと憧れが広がる玄関口だ。

輝風丸で出船

今回は1月21日、御前崎市の御前崎港から出船する釣り船・輝風丸で、初めての御前崎沖の五目釣りを体験させてもらおうと車を走らせた。輝風丸は、2025年元日から全長11.8mから17mへと大幅にサイズアップした船で初釣り出船。船幅も4.5mとなり、遠州灘の荒海でもより安定した釣りを楽しめるようになった。

輝風丸(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

さらに、イケスに欠かせない海水循環器もパワーアップ。アングラーがより快適に釣りを楽しむための設備が充実した。

キャビンも広々で、金洲やマリンロボといった遠征の移動時はもちろん、悪天候や波のしぶきから避難できるスペースとして、自由に利用できるのも心強い。独立した個室トイレへのアクセスもスマートだ。

五目釣りタックル

御前崎沖の釣りでは、オキアミのまきエサを使ったテンビンフカセが基本となる。使用するサオは1.8〜2.7mで、150号のオモリを背負えるやや先調子のものが使いやすい。リールは100mを超える深場はザラなので、電動がお勧め。パワーのある中型が適当だ。

五目釣りタックル(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

ミチイトはPEライン3〜4号に、穂先絡み防止のため10号程度の先イトを80cmほど接続しておく。これにアーム長80cm前後のテンビンをセットし、まきエサカゴ、オモリを付ける。

仕掛け

仕掛けは深場(100〜250m)用仕掛けで、ハリス8〜10号を2〜3m。浅場(40〜70m)用にハリス4〜6号4.5mの2種類を用意しておこう。

オモリは150号を基準に前後の重さを準備しておけばOK。御前崎沖はポイントが多く深さや潮の速さもさまざま。行くポイントや海況によって、ハリスの太さやオモリの号数が変わることもあるので、予約時に船長に確認しておくことをお勧めする。

釣り方やコツも親切に教えてくれるので、釣り初心者はもちろん御前崎沖ビギナーにもお勧めの遊漁船なのだ。

エサ

エサは前述の通り、まきエサとしてオキアミ、さしエサにカツオのハラモやサバ、イカの短冊を細く切ったものを使う。またまきエサのオキアミをさしエサに使うこともある。

底物五目は可能性が無限大

当日午前6時半、乗船したアングラーは3人。右舷ミヨシから島田市の大石さん、トモ側には本田さん、左舷トモには浜松市から参加の乾さん、ミヨシは中乗りを務める小田原さん、胴に助っ人の萩原さんといった布陣。船長は直近の状況から判断し、底物五目メインで出船することとなった。

1時間ほど航行したのち、到着したのは水深120mほどの根魚ポイント。小田原さんが手際よくスパンカーを張り終えると、船長から水深とタナ指示のアナウンスが入った。

チカメキントキヒット(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

皆さん仕掛けを投入すると、早々に左舷胴中の萩原さんがキダイを2連掛けで釣り上げた。幸先の良いスタートを切ると、魚たちはすでに時合いの真っ最中。続いて右舷ミヨシの大石さんがチカメキントキをキャッチすると、その後はほぼ入れ食いモードとなり2連掛けも交じりながら続々と釣れ上がる。40cmを超す立派なサイズが上がるたび、感嘆の声が上がっていた。

ダブルで登場(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

エサはサバ短冊やカツオのハラモ、イカ短で、エサ持ちを良くするなどの工夫しながら誘いをかけていく。潮が変わると今度はオニカサゴやウッカリカサゴの時合いに切り替わり、こちらも良型交じりでエサにもジグにもコンスタントにヒットする。

続々ヒット(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

皆さん和やかに楽しんでいるのを見て、私も釣りに挑戦したかったのだが……。不慣れな外洋の荒波に身体が対応できず。船酔いに抗いながら、皆さんの笑顔と釣果を写真に収めるのが精いっぱいだった。

連掛け達成(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

テンビンフカセの釣り方

同地のテンビンフカセの釣り方を説明しよう。仕掛けを投入した後は、いったん底まで沈めてオモリが着底したら、仕掛け分(3〜4mほど)巻き上げて仕掛けがナジむのを待つ。その後、サオを2〜3回大きくあおって、カゴからまきエサを放出してやる。後はアタリを待つだけなのだが、このときロッドキーパーに掛けっぱなしでもいいが、やはり手持ちで積極的に誘ってアタリを引き出したい。

ウッカリカサゴ手中(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

ターゲットは底べったりに張り着くアマダイ、ウッカリカサゴなどから、やや上を泳ぐチカメキントキ、キダイ、ウメイロ、イサキ、マダイまで多岐にわたるため、底付近を基本にしつつ、やや上層までしっかり探っていきたい。

またカサゴ類が釣れることからも想像できるが、根が点在しているポイントもあるので、キーパーに掛けっぱなしだと根掛かりすることもある。数分に1度は底を取り直して、探るタナを確認しよう。

こちらもウッカリカサゴゲット(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

注意点すべき点としては、仕掛けの投入時。テンビンフカセ釣りは、テンビン+オモリの先に3〜4mの仕掛けが付いている。仕掛けもテンビンも一緒にドボンと入れてしまうと、直後に仕掛けがテンビンに絡むこともある。

グッドサイズ確保(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

投入時はまず仕掛けを海に入れ、ナジんだところでテンビン+オモリを投入するようにしよう。

浅場でのウメイロ、イサキ、アジ狙い

10時を迎えるころ、皆さんのクーラーボックスが赤い魚で満たされ、根魚狙いをいったん終了。次は水深30mほどの浅場に移動して、ウメイロやアジを狙った。

しかし、上潮と底潮がかみ合わず回遊系の魚は低活性のご様子。それでも、底に仕掛けを沈めればウッカリカサゴやアヤメカサゴ、アカイサキ、キツネダイといった魚たちは高活性でコンスタントに釣れ上がり、再び根魚中心に魚とのコンタクトを楽しんだ。ハタ系のアタリも捉えたものの、ハリス切れやオマツリでキャッチならず。

貴重なウメイロ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

浅場でも深場でも、思わぬ大物のヒットがあるのがこの御前崎沖。実釣に入る前に、しっかりドラグ調整をしておきたい。掛かったときに大物と判断できたら、無理な引っ張り合いは避けてドラグとサミングを駆使してやり取りしよう。

ただし根魚類は別。イトを出したら、あっという間に根に潜られる。ハタ類が出るポイントで底付近で掛けた場合、相手が大物でもイチかバチかでスプールを押さえて一気に底から引き離そう。

ジギングでもヒット連発

一方で左舷トモの乾さんはジギングに集中。ウロコジグやディープライナーのVibを駆使し、オニカサゴやウッカリカサゴを次々とヒットさせ、クーラーボックスの隙間をさらに赤く塗りつぶしていた。

ジグでオニカサゴヒット(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

御前崎沖では、100〜300g程度のジグを準備しておけば、さまざまなポイントに対応可能。さらに金洲やマリンロボを攻略する場合は、400gくらいまで準備しておくと。大型の魚ともコンタクトしやすくなる。チャレンジする際はぜひ準備していくことをお勧めしたい。なおジギングをする場合は予約時に伝えておこう。

釣り方としては、スロージギングが主体。張りのあるロッドでしっかりジグを跳ね上げ、フォールで食わせることを意識しよう。

今後のシーズンと御前崎の魅力

この日は根魚中心の五目釣りとなったが、御前崎沖では近場五目、アマダイ五目、泳がせ釣りをはじめジギング、タイラバといった多彩な釣り方と豊富な魚種により、これからの季節一層楽しみが広がる。

おいしい魚たち、そして雄大な海。初心者からベテランまで心躍る体験を提供してくれるこの魅力的な海域を、輝風丸でぜひ体感してほしい。

深瀬船長と中乗りの小田原さん(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

最後に船酔いで苦しむ私を気にかけてくれた乾さん他、同船した皆さんからも温かい声をかけていただき、感謝でいっぱい。この場を借りて、あらためてお礼申し上げたい。再び御前崎沖で会えることを楽しみにしています。

<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>

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