コメダ珈琲店藤沢湘南台店 とろみコーヒーで地域に「くつろぎ」届ける 湘南慶育病院「慶育祭」で試飲会
高齢者でも飲みやすい「とろみコーヒー」でくつろぎの時間を――。コメダ珈琲店藤沢湘南台店(石川)が11月24日、湘南慶育病院(遠藤)で開かれたイベント「慶育祭」に出店し、高齢者に多い嚥下障害のある人でも飲みやすいというコメダ珈琲店のオリジナルメニュー「とろみコーヒー」の試飲会を開催した。
慶育祭は「地域に根差した病院」をめざす同院が地域とのつながりを育むことを目的に毎年開催しているイベント。今回も病院探検ツアーや健康講座、マルシェなどが行われ、地域住民などでにぎわった。
地域貢献へ初コラボ
コメダ珈琲店藤沢湘南台店による試飲会は、慶育祭を担当する同院リハビリテーション部部長の丸山祥さんが同店を訪れたことがきっかけとなって開催された。「とろみコーヒー」は、「嚥下障害などで飲み込む力が弱くなりコーヒーを飲むことが難しくなってしまった人にもおいしいコーヒーを」という思いでコメダ珈琲店が開発したメニュー。丸山さんは「たまたま利用した時にとろみコーヒーの存在を知り、ぜひ患者さんやその家族に勧めたいと思った」と経緯を話す。
「人と会ってお茶をしたいと思っていても、むせてしまうことを恐れて控えてしまう人も多い」と丸山さん。飲み物にとろみをつけて飲みやすくする「とろみ剤」もあるが、味が変わってしまうことが難点だという。「その点、コメダ珈琲店のとろみコーヒーは安心して飲むことができ、リラックスしてお茶の時間を楽しむことができる」。
コメダ珈琲店にとって外部に出店しての試飲会開催は初めての試みだったが、そんな丸山さんの思いを聞いた同店は快諾。地域へ貢献したいとの思いが合致し、今回のコラボレーションが実現した。
「おいしくて飲みやすい」
当日は試飲会として「とろみコーヒー」約250人分が無料で提供された。実際に試飲した人からは、そのおいしさと飲みやすさに驚く声が聞かれ、「何年かぶりにコーーヒーを楽しめた」という人も。高齢の家族がいる人や若い来場者からも好評で、丸山さんは「日頃からくつろぐ場所を提供しているコメダ珈琲店のパワー。嚥下障害に悩む方だけでなく、そのご家族や医療関係者にも広めていきたい」と話した。
同店を運営するアットホームプラス株式会社(相模原市)の担当者は「いらした方とゆっくりとコミュニケーションをとることができ、喜んでもらえて嬉しく思う。地域密着の店舗運営を行っているため、今後も地域の方に還元できることがあれば続けていきたい」と振り返った。