東急電鉄、8500系を4両編成で復活へ 秋頃から臨時列車として運行予定
東急電鉄は2日、2023年1月25日をもって引退した8500系を4両編成化のうえ、本線走行が可能な動態保存車とすることを発表しました。
今年の秋頃から、多客期やイベント時の臨時列車や団体臨時列車としての運行を目指しており、運行区間は大井町線(大井町~溝の口間)、田園都市線(二子玉川~長津田間)、こどもの国線を予定しています。
復活する編成は「8637編成」。8500系のシンボルでもある両先頭車の正面と車両側面の帯は、8637編成のオリジナルである青帯と、8500系の多くで採用された東急電鉄コーポレートカラーの赤帯とするそうです。
◆8500系とは
8500系は1975年に、新玉川線(渋谷~二子玉川園間、現在の田園都市線の一部)と営団地下鉄(現東京メトロ)半蔵門線の相互直通運転開始にともなう乗り入れ車両としてデビュー。
当時すでに使用されていた8000系をベースにした20メートル級のステンレス車で、1976年には東急電鉄の車両としては唯一の「鉄道友の会ローレル賞」を受賞しています。
田園都市線だけでなく東横線や大井町線でも使用され、東急線沿線の多くの方を運んできた8500系でしたが、後継車両(5000系、2020系)の導入が進んだことで昨年に引退しました。
東急電鉄によりますと、利用者や鉄道ファンの方々からは引退を残念がる声が寄せられていたといいます。また8500系は東急電鉄最後の直流モーター車であるため職員への技術伝承に活用できること、多客時やイベント時の運行にも活用できることもあり、復活に至ったということです。
(写真:東急電鉄)