「何かしら?」また1つ、母の頭の中から食べ物の記憶が消えていて #母の認知症介護日記 240
アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。
母・あーちゃんが施設に入居していることを知らず、入院中だと思っている父。いつ病院までやって来るかわからないため、ワフウフさんは姉・なーにゃんと2人だけで認知症専門の病院へ。施設であーちゃんが穏やかに過ごしていること、糖尿病の数値も少し改善したことを伝えると、先生からは「それは理想的ですね」という言葉をかけてもらいました。そして、心配していた父も、今のところ病院に来ている様子もないと聞いて、ひと安心。終始なごやかな雰囲気のまま、ワフウフさんと姉のなーにゃんは診察室を後にしました。
施設ではうまくやってほしいのに…
施設で他の入居者さんを見ていると、もしかしたら認知症では? と感じる言動をしているおばあちゃんたちがいることに気付いたワフウフさん。お互い様ということなら、あーちゃんが浮くこともないかと胸をなで下ろしていました。しかし、最近のあーちゃんは自分の物と他人の物の区別がつかなくなっていて、ためらいもなく他人の物を持ち帰ろうとすることも……。悪意がないのはわかっていますが、トラブルに発展しないかと、ワフウフさんはヒヤヒヤしています。
先日、ロングお散歩の途中で和風パフェを食べたあーちゃん。
すると、ひと口食べてビックリしたように「これ何かしら? おいしいわよ!」と言いだしましたが……。
食べていたのは、白玉。どうやら、白玉の記憶があーちゃんの頭の中から消えてしまったようです。
よほど気に入ったのか、何度も勧められました。柚子胡椒、デミグラスソース、カレーに続いての記憶の消滅。今度は何が消えてしまうのでしょうか……。
施設の入居者で、私たち姉妹が要注意人物としているアライちゃん。相変わらず、意地悪な物言いで気分は良くありません。
わざわざ言わなくてもいいことを言ってきます。
珍しく褒められたかと思ったら……。
それで終わるわけはなく。
スリッパにまで文句を言ってきます。
赤いものを身に着けていると、なぜか攻撃度がアップするアライちゃん。……なぜ!?
ちなみに、アライちゃん以外にも気になる発言をする方が。おそらくあーちゃんの隣の部屋の方です。
なんでそんな嫌みを……? と考えてみたら、あーちゃんの自慢癖が原因な気もしてきました。施設では皆とうまくやってほしいのですが……。
先日、たまには甘いものを食べてもいいだろうと思い、ロング散歩の途中であーちゃんにパフェを食べさせていたときのこと。あんこと白玉の乗った和風のパフェを食べたあーちゃんは、目を丸くして「これ何かしら? すごくおいしいわよ!」とひと言。食べていたのは白玉だったのですが、どうやらあーちゃんの頭の中には、白玉の存在がもうなくなっていたようです……。
柚子胡椒、デミグラスソース、カレーに続いての消滅です。次は何が消えてしまうのでしょうか……。忘れてほしいことは覚えているのに、覚えてほしいことは忘れてしまう。認知症って不思議です。あーちゃんの体のことを考えると、いっそのこと「甘いもの」全部の記憶がなくなればいいのになんて思ってしまいます。
私たち姉妹が、施設の入居者の中で特に注意している意地悪なおばちゃん・アライちゃん。この前も、姉があーちゃんと施設内を移動していたとき、あーちゃんを見ながら「赤い服なんて着ちゃって!」と言ってきたらしいです。しかし、ほかにも、なんだか嫌みっぽい発言をするおばちゃんがいることがわかりました。ただ、発言の内容から察すると、あーちゃんの言動に原因があるような気もします。アライちゃんは論外としても、できればほかのおばあちゃんたちとはうまくやってほしいのですが……。
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あーちゃんの場合は施設で暮らしているので、そこまで心配しなくても大丈夫だと思いますが、食べ物の記憶がなくなってしまうと、持病で食べてはいけない食材がある方がひとりで食事をするのは、とても心配ですね……。記憶がいかに自分にとって大切なものか、改めて気付かされますね。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
