藤沢のひなまつり2025 古今の人形並ぶ 旧桔梗屋などで2月末から
「あかりをつけましょぼんぼりに」――。誰しも一度は聴いたことがある唱歌『うれしいひなまつり』。だが、桃の節句に「ぼんぼり」に触れる機会は少なくなっているのではないか。
藤沢駅北口の旧・蔵まえギャラリーなどで2007年から行われていたひな祭りが、今年は「蔵まえ34」を含めた4つの施設で行われる。
江戸時代から飾られていた「享保雛」や大正時代のひな人形、昭和50年代頃のものまで、各地から寄贈され、七段飾りや、箱の中に納められた「団地雛」と呼ばれる人形が各会場に並べられる。「享保雛は顔の長さが印象的。時代ごとに異なる特徴を見ていくのも楽しい」と、藤沢のひなまつり実行委員会の宮原かほるさんは解説する。
実行委員会はひな祭りの存続を掲げ、代表の戸井田道子さんのもと立ち上がった。「旧蔵まえギャラリーのような展示場所を確保しなければ、今年は開催できないと思った」と同実行委で蔵まえ34(藤沢34)運営メンバーの佐野晴美さんは話す。
そこで実行委では、旧東海道藤沢宿の国登録有形文化財である旧桔梗屋(藤沢1の1の9)での開催を企画した。「事業の内容」や「相乗効果」などを記載した事業計画書を作成し申請。開催に漕ぎつけた。
ひな人形は「大好き」と語る同実行委メンバー。「寄贈してくれた人の思いが伝わり、畳の間できれいに飾りたい」との思いから、正しい飾り方を専門の学芸員から学んだという。
旧桔梗屋では2月28日(金)から、庭や奥座敷を含め展示会場となり、布細工や、3月1日(土)と2日(日)には和紙折り紙の吊るしびななども飾られる。蔵まえ34では3月3日(月)まで。午前11時から午後4時まで展示。遊二自治会館(藤沢667)では午前10時から午後4時まで。ふじさわ宿交流館(西富1の3の3)では2月20日(木)からの展示となる。各会場を巡るツアーは3月1日(土)に開催。午前10時からと午後2時半から、各回20人。参加費千円。申込は2月18日(火)から、ふじさわ宿交流館【電話】0466・55・2255まで。
また、同実行委では現在飾りつけなどを手伝うボランティアを募集中。問い合わせは佐野さん【携帯電話】090・6035・9552まで。