<義母、わが家に襲来!>ワンオペ育児の夜「急で悪いけど……泊めて?」ムリムリッ!【まんが】
私はマイコです。旦那のユキヒトと保育園に通う息子サクトとの3人暮らし。平日はユキヒトの帰宅が遅いため、私がワンオペで家事育児をおこなっている状態です。仕事を終えた後はいつも慌ただしく保育園へお迎えに行って、ご飯を食べさせ寝かしつけまでバタバタ! 現在は夜の7時45分。あとはサクトの歯みがきさえ済ませれば、今日の私のミッションは終了です。早朝5時のお弁当作りから1日を駆け抜けてクタクタの私は、夜はいつもサクトと一緒に寝てしまうことにしています。
義実家はここから車で20分ほどの場所にあります。「今ウチに向かっている」となれば、もう間もなくわが家に到着するかもしれません……。慌てて義母に電話をすると、うちへ来る途中のスーパーでお弁当を買ったところだと言われました。
あと少しでわが家に到着してしまう義母。受け入れは不本意ですが、来てしまうのであればリビングは片付けなければいけませんし、布団の準備だって必要です。ユキヒトに準備させたら、布団カバーもつけずに義母を寝かせそうで任せられません。
義母は義姉に断られてわが家へやってきたようです。どうやら義父とケンカして家を出たことが、今までにも何度かあったらしく……。 しかし実の娘が宿泊を拒むほどの義母の相手を、嫁の私が心穏やかにできる気がしません。「お構いなく」なんて義母は言いますが、あなたがわが家にやってきた時点で「気にせず」「普段どおりに過ごす」なんてことはできないのです! あと少しで布団に入れると思っていたのに……。仕事と家事育児をこなしてもうクタクタの私の体力は、今にも底をつきそうです。
ペース乱されイラッ……「寝かしつけたばっかりなのに!!」
義母が持参したのはスーパーで買ってきたお弁当とおつまみ、ビール缶が2本。どうやらユキヒトと一緒に飲むつもりのようです。別に私の分も買ってきてほしかったわけではありませんが、私への気遣いなどカケラもない様子の義母にイライラします。
義母が急にやってきて、いつもと異なる状況に興奮ぎみのサクト。面倒なことにならないよう早めに布団に連れていって寝かしつけたのですが、ユキヒトの声にぱっちり目を覚ましてしまいました。私の寝かしつけの苦労が水の泡……。
ようやく慌ただしかった1日が終わる……と思いきや、押しかけてきた義母。お構いなくと言われてもお構いしないわけにもいかないので、「家のなかの物を勝手に使われるよりマシ」と自分を納得させながらなんとか対応しました。 もとはと言えばユキヒトが義母の来訪を了承したのが悪いのですが、本当にいい迷惑です。おまけにユキヒトはサクトを起こしたあげく、義母のもとへ連れていってしまう始末。せっかく早めに寝かしつけたところだったのに……。明日も保育園だし、これ以上勝手なことはさせられません。ため息をつきながら、私も布団から起き上がってリビングに移動したのでした。
お構いなく?「いい加減にしてッ」家事は増えるし気も遣う!
サクトはおつまみの枝豆に気が付き、「バァバ、コレ食べたい!」と義母にねだります。必死で止めようとしましたが……。義母は私に構わず、枝豆をポンとサクトの口に入れてしまいました。思わず「いい加減にしてください」と声が出ます。
ふたたびサクトを寝かしつけて私も眠りにつきましたが、リビングからは大きな声で笑う義母とユキヒトの声が。時計を見ると夜の11時です。おそらく義母が買ってきたビールでは足らず、わが家にあるお酒をどんどん空けているのでしょう……。
何時まで飲んでいたか知りませんが親子水入らず、楽しいお酒の時間を過ごしたのでしょう。冷蔵庫に冷やしてあったビールや、棚にあった焼酎の瓶も空っぽになっていました。 翌朝、私はいつものようにお弁当作りのため朝5時起きでした。しかしリビングに向かうと飲み散らかした状態で、飲み終えたビールの缶がそのまま。ダイニングテーブルは汚れっぱなしで床にはおつまみやお菓子のカスがボロボロ落ちています。私は義母の「お構いなく!」という発言を思い出し、腹立たしい気持ちをおさえきれなかったのでした。
冗談じゃない!散らかるリビング「ハッキリ言って迷惑です」
「なにあれ、飲んだ後が全然片付いていないんですけど? 許可なく泊まらせたうえに散らかし放題で、私の仕事を増やさないでくれる?」私は訴えますが、ユキヒトにはまるで気持ちが伝わっていません。「別にマイコが構わなくていいよ?」
平日の夜なんて、仕事に家事に育児といろいろやり切ったあとでクタクタです。私に任せきりのユキヒトはなにも分かっていないのでしょう。自宅なのに気が休まらないなんて……。義母に居座られるこんな生活が何日も続くとしたら耐えられません。
ひとまず私はユキヒトをたたき起こし、ダイニングテーブルの下の掃除をしてもらいました。しかし片付けが一段落すると、お酒の抜けきらないユキヒトは布団に転がりふたたび眠りにおちたのでした。 私はシンクに放置されていた洗い物を手早く片付け、キッチンでお弁当作り。その後はまだ眠そうなサクトを起こし、バタバタと朝食や身支度を済ませ、少し早めに家を出発しました。 昨夜心ゆくまで酒盛りを楽しんだであろう義母は結局起きてきませんでした。ユキヒトは遅刻するだろうけど知りません! 自分がしたことを考えて、しっかり反省してもらいたいと思います。
「息子よ、ナイス~!」かわいい孫のひと言で……義母、退散
義母の言葉に絶句しました。ユキヒトには「起きたら帰ってもらって」「今後許可なく泊めたら家庭崩壊を覚悟して」とまで言ったのに、まったく伝わっていなかったのです。もう任せておけない……。私から義母にはっきり言うしかありません。
満面の笑みで「帰って!」と言い放ったサクトに、さすがの義母も面食らった様子。「そ……そう……? サクちゃんがそう言うなら……」と義実家へ帰っていきました。義父とケンカしたままでは可愛い孫に嫌われてしまうと思ったのかもしれません。
無邪気なサクトが「すぐに帰ってジィジと仲直りして」と発言、それを受けて義母はそそくさと帰っていきました。思いがけない解決に私は内心「息子よ……ナイス!!!」と思ったのでした。 そして私はようやく日常を取り戻したのです。義父からも謝罪の電話をもらい、これで今後は義母がわが家に家出をしてくることもない……はず。 しかし今回の騒動、私がどんなに大変かを訴えかけてもユキヒトは「俺は悪くない」といった様子でした。同じことを繰り返さないために、ユキヒトにはどう伝えたらいいのでしょうか……。私は頭を悩ませています。
「勝手なマネは二度としません……」妻の反撃に、旦那ヒヤ汗
私はため息をつきます。義母を勝手に招かれた私の気持ちを分かってもらうにはどうしたらいいのか……。そして数日後。夜になって帰宅したユキヒトは思いがけない来客に驚いています。そう、私はユキヒトにはなにも知らせていませんでした。
「このままずっと、この家に住みたいわ」「そうしたらいいんじゃないー?」私たちはお酒を飲んで盛り上がり、義母とユキヒトが繰り広げていた会話をそのままそっくりお返ししました。さすがにその意図はユキヒトにも伝わったようです。
日々の忙しい暮らしのなかで、自宅は心も体もリラックスできる場所であってほしいものです。なのに平日の夜に突然義母が押しかけてきたら、休まるどころか疲れがたまるいっぽうです。あのままの状況が何日も続いたらきっと耐えきれなくなっていたでしょう。 私は母の協力のもと、ユキヒトにされたのと同じことをそのまま返しました。ユキヒトは身をもって私の気持ちを理解したのではないでしょうか。「自分がイヤと思うことは他の人にもしない」。少し考えれば当たり前のことですが、「夫婦だから」「家族だから」とないがしろにせず、いちばん身近な存在に思いやりがもてたらいいですね。