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長期優良住宅におけるデメリットは?後悔しないためのポイントを解説

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長期優良住宅におけるデメリットは?後悔しないためのポイントを解説

注文住宅を建てる際、長期優良住宅を検討する方も増えています。長期優良住宅とは、安心して長く暮らせる住まいのことです。実際に申請を検討する場合は、メリットだけでなく、デメリットについても知っておく必要があります。

この記事では、長期優良住宅の概要やデメリット5選、後悔しないための3つのポイントについて解説していきます。長期優良住宅を検討される方はぜひチェックしてみてください。

長期優良住宅とは?

そもそも長期優良住宅とはどのようなものなのでしょうか。概要について見ていきます。

長期優良住宅とは、「長く良好な状態で住み続けるための措置を講じた性能の高い住宅」

長期優良住宅とは、長く良好な状態で住み続けられる性能を持つ住宅となります。長期優良住宅は、2022年3月末時点で135万戸が認定を受けています。長期優良住宅のおおまかな認定基準は以下です。

1.長期に使用するための構造および設備がある
2.一定面積以上の住戸面積がある
3.居住環境などへの配慮が行われている
4.自然災害への配慮が講じられている
5.維持保全の期間、方法を定めている

長期優良住宅の認定基準とは

長期優良住宅とは、住宅の構造および設備について、長期にわたり良好な状態で暮らすための措置が講じられている住居のことをいいます。次項の8つの認定基準を満たしており、快適かつ安心して、長期間住み続けられるのがメリットです。長期優良住宅は、世代を超えて住み継ぐことができる家だといえるでしょう。

次に、長期優良住宅の認定基準を見ていきましょう。

8つの認定基準をクリアしている

長期優良住宅は、以下の8つの認定基準を満たしていることが条件です。

1.劣化性:数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できる2.耐震性:極めて稀に発生する地震に対し、損傷レベルの低減を図る3.維持管理・更新の容易性:内装や設備について維持管理を容易に行える4.省エネルギー対策:必要な断熱性能などの省エネルギー性能が確保されている5.住戸面積:良好な居住水準を確保するために必要な規模を有する6.居住環境への配慮:良好な景観形成、居住環境の維持向上に配慮している7.維持保全計画:定期的な点検や補修などの計画が策定されている8.災害配慮:災害リスクのある地域ではリスクに応じた措置を講ずる

長期優良住宅の認定を受ける際は、所管行政庁の認定申請に先立ち、登録住宅性能評価機関による技術審査を受け、8つの基準が満たされているかチェックを受けます。審査内容に問題がなく、上記の基準を満たしている場合は確認書などが交付され、所管行政庁に確認書などを添付して認定申請を行い受理されれば認定通知書が交付されます。

長期優良住宅のメリット

税制優遇などを受けられる

長期優良住宅の認定を受けると、以下のような税制優遇が受けられます。いずれも定められた期間に有効な措置なので、利用を検討する際は期限を必ず確認しておきましょう。優遇される税には以下のようなものがあります。

住宅ローン控除

年末のローン残高の0.7%または35万円のどちらかが控除されます。控除期間は最大13年間、所得税から控除できます。長期優良住宅は35万円控除となり、13年間で455万円の控除額となります。

贈与税

住宅購入の際、親や祖父母から援助を受けることもあるでしょう。住宅購入の資金を援助してもらった場合、通常贈与税がかかるところ、長期優良住宅の認定を受けていれば1000万円までの贈与が非課税となります。2024年1月1日から2026年12月31日までに贈与のあった分が、この長期優良住宅の適用期限となります。

不動産取得税

住宅購入をした際にかかる不動産取得税にも、長期優良住宅の特例を受けられます。一般的な住宅の場合控除額は1200万円ですが、長期優良住宅はそこから100万円アップした1300万円の控除を受けられます。

固定資産税

不動産を所有している方は毎年必ず納めなければいけない固定資産税。2026年3月31日までに新築された長期優良住宅であれば、最大で5年間、固定資産税を半額にできます。

快適な家に住めて、資産価値も高くなる

長期優良住宅は、「長く住み続けられます」と国からお墨付きをもらっている住宅を指します。そのため一般的な住宅よりも長持ちしやすく、その分資産的な価値も維持しやすくなります。

長期優良住宅のデメリット

1.建築期間が長くなる

長期優良住宅は、通常の住宅よりも着工までに期間を要します。その理由は、所管行政庁による審査を受けて認定をもらう必要があるためです。着工までに1週間~1か月程度、場合によってはそれ以上の時間がかかることを想定しておきましょう。

所管行政庁による審査を短くすることはできませんが、申請書類の作成や手続きの進め方によっては、着工までの期間を短縮できる場合があります。長期優良住宅の建築実績が複数あり、多くのノウハウを持っている建築会社やハウスメーカーは申請や審査が比較的スムーズです。

2.建築費用が割高になる

長期優良住宅は、一般的な住宅よりも建築費用がかかる傾向があります。認定を受けるうえで、耐震性や省エネルギー性能の充実、居住の快適性などの基準を満たさなくてはなりません。

優れた住宅性能を確保するために、使用する建材や住宅設備はグレードの高いものを選ぶ必要があるため、建築費用がかさみます。さらに、工期が長くなることによる人件費もコストが増える要因です。

3.固定資産税が高くなる

固定資産税が高くなるのも、長期優良住宅のデメリットのひとつです。その理由は、家屋の固定資産税の算出と長期優良住宅にかかる建築コストにあります。

長期優良住宅には、品質の高い建材が使用されるため、一般的な住宅よりも建築や再建築にかかるコスト(同一の家屋の新築にかかるコスト)が1割から2割程度高くなることが多いです。

それにより固定資産税も同程度高くなるのです。しかし、長期優良住宅に適用される税制度や割引により、割高分の建築コストが帳消しされると考えることもできます。

4.申請費用が高い

長期優良住宅は、申請や審査に費用がかさみます。所管行政庁によって費用が異なりますが、建築会社やハウスメーカーに申請書類を作成してもらう手数料を含めると、費用はあわせて20~30万円程度かかると想定しておきましょう。

控除による減税や住宅ローン優遇が受けられるものの、年収によっては税金控除の効果が得られないケースもあります。

5.定期点検やメンテナンスの必要がある

長期優良住宅の認定を受けた場合は、申請時に立てた維持保全計画をもとに、定期点検や適切なメンテナンスを行う必要があります。

点検やメンテナンスは、建築した会社に依頼するケースが多く見られます。維持保全計画を実施するためには、建築会社への依頼、実施記録の作成や保管などを行わなくてはなりません。実施記録の提出は義務づけられておらず、求められた際に報告すれば大丈夫です。

ただし、適切な点検やメンテナンスを行っていないと判断された場合は、認定が取り消される可能性があります。

長期優良住宅で後悔しないための3つのポイント

長期優良住宅の申請をするかどうか迷っている場合は、次のポイントを押さえたうえで、判断してみてください。

1.資産計画やライフスタイルを考慮する

長期優良住宅の認定を受ける際は、将来の生活を見据えて、資産計画やライフスタイルをしっかり考慮して決定することが大切です。長期優良住宅の場合は、通常の建築コストよりも割高になることを念頭に置き、頭金を十分用意しておく必要があります。借入額が大きくなれば、返済額が家計を圧迫して、選択を後悔することになりかねません。

2.建築会社やハウスメーカーを見極める

長期優良住宅の認定を受ける際は、実績が豊富な建築会社やハウスメーカーを選択することが重要です。技術の高さ(耐震構造や省エネルギー、バリアフリー・デザインなど)はもちろん、手続きに関して知識や経験が深いため、家づくりについて安心して相談できます。また、これまでの事例を踏まえたアドバイスが受けられる可能性があるので、不安や疑問点を解消しておきましょう。

3.申請は着工前に実施する

長期優良住宅に認定されるためには、建築工事が始まる前に申請する必要があります。たとえ認定基準を満たした家を建てたとしても、建築後の申請は認められていません。

長期優良住宅に認定されるための手続きは多く、時間や手間がかかります。着工直前になって慌てないためにも、しっかりプランを立てて、早めに準備をしておくことが大切です。

まとめ:長期優良住宅はデメリットも含めて検討しよう

長期優良住宅とは長期的に快適で安心して暮らせる住まいのことで、税制控除や優遇、割引などを受けられるのがメリットです。しかし、全体でかかる費用は一般的な住宅よりも明らかに大きくなります。メリットだけでなくデメリットも踏まえたうえで、ライフスタイルや資産計画を考慮し、じっくり検討する必要があるでしょう。ご家庭で判断が難しい場合は、信頼できる建築会社やハウスメーカーに、費用面の不安はファイナンシャルプランナーに相談してみてください。

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