<搾取される同居>夫の単身赴任がキッカケで同居。ん?ウチの負担……大きくない!?【まんが】
わが家は私(ジュンコ)と夫のリュウタ、娘のマリ(5歳)の3人家族。私はフルタイムで働くワーキングマザーです。結婚したばかりの頃はアパート暮らしでしたが、結婚後しばらく経った頃、義両親と同居をすることに。子どもがまだ小さいのでおじいちゃんおばあちゃんと住んでいれば、何かとサポートをお願いできるだろうと期待していた気持ちは否めません。しかしこれがのちのち大きなトラブルに発展することになるとは……。今となっては、あのときの判断を悔やむばかりです。
私が育休中だったある日、遠方への単身赴任が決まった夫。
私も本当は、夫の赴任先に一緒にいきたいと思っていました。しかし、私も半年後には職場復帰を控えており、わが家の経済状況を考えると、夫についていくという選択肢はありませんでした。
ただ、働きながら、私ひとりで娘を育てることができるかなという不安はあったのです。そんなある日のこと。
夫が義両親に、自身の単身赴任のことを話したところ、これを機に同居するのはどうかと提案されたというのです。
義実家の建物はかなり古く、ちょうどリフォームを検討していた時期らしいのです。今住んでいるその家を、夫名義にして、そこでみんなで同居するという話なのです。
「それに、何かあったときに頼れるひとがそばにいた方が、ジュンコの負担も少しは緩和されると思うんだよね。俺としてもその方が安心なんだよ」という夫の後押しもあって、私たちは義両親と同居をすることを決断。ローンを組み、実家をリフォームしました。本当は完全二世帯を望んでいましたが、予算や広さの関係で断念しなければならなかったことだけが心残りです。
しかし、いざ同居を始めてみると、期待していたものとは全く違う毎日が待っていたのです。
「リュウタさんのほうの生活費も必要ですし、貯金もしたいですし……」と、私が言っても「毎日の生活も大事だろ」「そうねえ、食卓に潤いがなくなるのは寂しいわねえ」と義両親たちは、自分たちのことしか考えていないような発言を続けます。
トイレも廊下もいつも電気はつけっぱなしです。いったい誰が光熱費を支払うと思っているのか。こまめに消すようにすると、「ジュンコさん、お父さんは年で目が見えにくいの。廊下もトイレも夜中に起きたときに転ばないようにわざと電気をつけているのよ。消されたら困るわ」……起きたときにつければいいのでは? ストレスがたまる一方です。ちょっとしたことかもしれませんが、一緒に住むとなるとお互いにいろいろと不満が出てくるものです。ある程度は想定していたのですが、やはり完全な二世帯同居ではない分、義両親のひとつひとつの行動や言動が気に障ります。電気代だって高いのに、節約しようという気すらない義両親に私は小さなストレスを抱えるようになりました。
夫「生活費はオレたちにまかせてよ!」……は?勝手に決めないで!
家を夫名義にするかわりに、リフォーム費用を払わないというのが義両親の主張でした。当初、私たちはそれで納得しました。
つぎに生活費の話になったときです。「私たち、もう年金生活でね。あまり贅沢はできないの」と、義母はなにやら言いづらそうにしているのです。 「え、お義母さん、何が言いたいんだろう?」と私が思っていると……。
しばし沈黙がながれたあと、「生活費は俺らにまかせて」と夫が言い出したのです。
はい? この人は、何を言っているの? 義両親の生活費をまかなうのにいくらかかるのかを把握しての発言なのでしょうか。さすがに全額は無理。夫も単身赴任で、こっちとあっちで2倍生活費がいるようになるんだし。
義母は以前はパートをしていたみたいですが同居を機にやめ、義父は去年定年退職を迎えました。義母は贅沢はできないと言いますが、それなりに遊びに行くこともあるようですし、おそらくそこそこのお金は持っているのだと思います。なので正直、義両親の言い分に納得はできませんでしたが、子どものことも面倒見てもらうことが増えるだろうし、お金で解決できるのならと思う自分もいました。そこで日々どうやったら節約できるか考えている私。しかし相変わらず、義両親は節約をすることなどまったく考えていないようで、昨今の電気代高騰や物価上昇のあおりを受けて、わが家の家計はいつもギリギリのところで成り立っている状態でした。
「ねえ、同居前はあんな風に言ってたけど、もう少しお義父さんたちから生活費もらえるように言ってよ」と、私は夫に頼みましたが、「無理!」の一点張りです。家をもらっている手前、夫は義両親に強く言えないのです。
私は徐々に義父母に頑張って稼いだ生活費を搾取されていると感じるようになっていきました。けれど同居することで、ある意味、安心して働けているのも事実。なんとかそう言い聞かせて、日々を過ごしていたのです。ところが信じられないことが発覚したのです。
夫の妹のモモエさんが、家を建てたので招待されみんなで遊びに行ったのです。設計士さんを入れて建てたという義妹の家は、本当に素敵でした。
義父の退職金の半分をモモエさんにあげたという事実に私は絶句してしまいました。娘可愛さに援助してあげたい親心はわかります。でも普段の生活費はほぼ出さず、私たちの家計に依存しているくせに……! 仕事をするためだと、娘のマリが寂しい思いをしないようにとこれまで我慢してきた私がバカみたいじゃありませんか。
住まわせてやってる?義父の「厚かましい」発言に……ガマンの限界
義両親が生活費を出さないのは、まだ我慢できました。この土地に家を持たせてもらえたのも義両親のおかげであることは事実だからです。それに義両親本人たちが退職金で遊ぶのなら、まだ納得ができるのです。これまで頑張って働いてきた自分たちのお金ですからね。しかし、退職金を半分義妹にあげたとはなにごと?
は!? 不公平!? 家だけなら、そうかもしれない。でもわが家が毎月義父と義母の生活費をほとんど払ってるのです。
家は夫名義にしてもらったとはいえ、リフォーム代は私たち夫婦が払っています。それに、私が節約して頑張っているのに、食事が足りないだの、節約はできないだの言いたい放題です。娘はこれから大きくなってお金もかかってくるのに。夫は「騒いでももう仕方ないだろ~」と取り合ってくれません。
そもそも、金額的にいったらリフォーム代を私たちが払っている時点で、チャラになっているとも考えられるんだけど……むしろそっからは、うちの家計はマイナスになる一方なのに。
いつもいつも義両親の肩を持ってばかりの夫に、私はもう我慢ができなくなりました。
何度も夫にヘルプを出しました。もうギリギリだ、限界だって……。
私は洋服や自分のお給料で買った家電などを車に詰め込めるだけ詰め込んで、娘と家を出ました。ちょっと離れたところにある姉の家に、短期間だけ身を寄せさせてもらおうと思っています。
「この土地に住ませてやってるのに、何が気に食わないのか知らないけれど、リュウタにはここを、モモエには金を、どっちが得しているか計算もできないのかね?」と義父は威張ります。しかしいままで我慢していた分、私も反論します。「お言葉ですが、計算できないのはお義父さんの方では?」
「ここをくれてやったと言っていますが、確かに土地に関してはお義父さんたちに感謝しています。ただリフォームを全額負担しているのは私たちですよね。そこにお義父さんもお義母さんも住んで生活をしている。だったら本来は、そこでチャラなのでは?」
当初、生活費の負担に関しては、年金暮らしだからかなって、私は我慢してたけど、義妹にあげるくらいお金があるなら話は別です。
帰ってきてくれと言われても帰るつもりはありませんが、帰ってこなくていいと言われるなら、私にもそのほうが好都合です。理不尽なことをされて黙っているだけの女だと思ったら大間違い! 「家をくれてやる」なんて、さも私たちのためという顔をしておきながら、結局は息子夫婦にリフォーム代を出させ綺麗な家に住み、さらには生活費までおんぶに抱っこでお世話になろうとしているだけ。いい加減、私も我慢の限界を迎えたのでした。
夫は義両親の言いなり「今なら許してもらえるから謝れ」ガッカリ!
私と娘は家を出て、今は少し離れたところに住む姉の家に身を寄せています。新しい部屋が見つかり次第、出ていくつもりです。
「もう帰ってくるな!」と言ってきたにも関わらず、義両親からはいくどとなく連絡がきます。
生活費のほとんどを負担すると言い出したのは夫だし、私になんの責任もありません。
「それにお義父さんから帰ってくるなと言われていますし、生活費だけくれって都合がいいんじゃないですか? 戻るつもりも、生活費を渡すつもりもありませんので、もう連絡してこないでください。あまりしつこいと着信拒否しますよ」もう黙ってしたがう、かよわい嫁だった私ではありません。
この期に及んでまだ私に「謝れ」などと言ってくる夫にもうんざりしています。夫は何もわかっていないのです。彼らに感謝されることはあっても、怒鳴られる筋合いなんてないのです。
生活費を折半にするっていう話も一応はしてくれたようですが、二言目には「年金暮らしなんだから」「家をくれてやっただろ」の一点張りで取り合ってもらえなかったそうです。そんなに困っているなら、苦労をかけたくないと資金援助してあげた、可愛い自分の娘に面倒みてもらったらいいでしょう。
所詮、夫は何を言っても義父の言いなりです。もはや義両親がどうとかではない。誰よりも夫に幻滅していました。
夫はこの家に居ないから、電話でみんなをなだめているだけ。損な役回りはすべて私でした。今かかってきているこの電話だって、どうせ義母に言われてしぶしぶかけてきているに違いありません。
もうこれ以上、夫の言い訳も聞きたくないし、義両親ともかかわりたくありません。私は決意しました。
義両親と同居すれば経済的に助かるし、子育てもしやすくなるだろう。そう考えてしまったことが、今回の一番大きな要因だと思います。周りの人の力を借りることでうまくいくこともあるかもしれないけれど、私の場合は、逆に足をすくわれてしまう結果となってしまいました……。もし夫婦2人の力で生きていこうと考えることができていたら、結果は違ったかもしれません。そうは言っても過去は変えられない。なかなか大きな痛手でしたが、これを教訓に娘と2人でこれから頑張っていこうと思います!