<子どもが将来つく仕事は?>「AIやロボットにはできない職業」って?専門家も断定できないけれど
人工知能(以下AI)やロボットの進化が著しい昨今、将来私たちの仕事にどのような影響があるのか気になりますよね。とくにわが子の将来を考えると、ある程度未来予測をした上で、こうしたAIやロボットに代替できない職業についてほしいと感じるのではないでしょうか。ママスタコミュニティにもあるママからこんな質問が寄せられました。紹介します。
『子どもに「将来、AIやロボットには絶対できない職業につきたい。それって何がある?」と聞かれ、私は「AIやロボットを作る人、スポーツ選手とか?」くらいしか答えられませんでした。薬剤師や教師などはAIになっていくと聞いたことがありますが、具体的に何がありますか?』
投稿者さんのコメントを見ると、親世代よりも子どものほうが将来への危機感を感じているのかもしれません。「AIやロボットには絶対できない職業」を考えようとするお子さんの着眼点はすばらしいですよね。しかし意外な子どもの質問に対し、投稿者さんはとっさにいい回答が思い浮かばなかったようです。たしかにスポーツ選手など身体運動を伴う職業は、今のAI技術では難しいように感じますが、どうでしょうか。ママたちの声を紹介します。
特別な才能や技術が必要な仕事は?
『芸能人かなー(笑)』
『伝統工芸とかの職人さん。いわゆる職人さんのお仕事はなくなりにくいね。行く先々の現場がすべてオーダーメイドの仕事はAI化しにくい』
『美容師とか無理だと思う。髪質で全然違うから。でもきつい仕事だよね』
『「ただ髪を切る」「ただメイクをする」ではなくて、その人ひとりひとりに合ったメイクや髪型にしてくれる美容系のお仕事は初期のAIには無理だと思うけど、どうだろ?』
こちらのママたちは技術や才能が必要な職業であれば、AIやロボットに代替できないとコメントを寄せてくれました。自分の手を動かす必要があったり、その人独自の表現が求められたりする仕事については、今のところAIやロボットには難しいと言えそうです。 また伝統工芸の職人も、細かい手作業や経験による勘が求められる仕事と言えるでしょう。手作業そのものはAIやロボットの進化によって模倣できるようになる可能性もあります。しかしそれでは「人が手仕事で作る」からこそ生みだされる価値がなくなってしまいます。たとえロボットが「同じ形のもの」を作れたとしても、「職人が心を込めて作ったもの」の価値までは作り出せなさそうですね。
教師や保育士。人に接する職業はどう?
『教師も大丈夫だと思う。学校事務とかはなくなるだろうけど。AIが人の代わりを完全にこなせるものじゃないと無理と思う』
『教師もAIが一部はできるだろうけど、すべて奪われることはなさそうだけどな』
『保育士。子どもたちの身の回りの世話もさることながら、本当にわずかな気持ちの揺れやわずかな食欲の変化などにはAIはまだ気付けないと思う。スキンシップもものすごく大切だし。機械にはできない仕事だよ』
子どもの能力や性格に合わせて柔軟に対応するような仕事は、簡単にはAIやロボットに置きかえられないかもしれません。教師や保育士などの職業は取って代わられることはないだろうという声も寄せられました。 一方で「優れた先生の代わりはAIにはできないだろうけど、冷たい対応しかしない先生や適当な先生なら、むしろAIのほうがまだマシかも」といった意見もありました。つまり何かを機械的に教えるだけなら、AIやロボットのほうが無難に役割を果たせるということのようです。そう考えるとAIが活躍する時代の教師は、単に知識を教えるだけでなく人にしかできない温かみのある指導やサポートが求められるのかもしれません。 また福祉など人に寄り添うことを目的とした職業は、AIやロボットでは無理といった声も寄せられました。介護や看護のように患者や利用者とのコミュニケーションが大切な仕事では、人の表情や声のトーンなどから人の温もりも感じさせていることでしょう。
AIやロボットに取って代わられそうな職業とは
『要するに作業的な仕事は簡単に置きかわりやすい』
『よくサムライ業、士業は危ないって聞くよね。会計士、税理士、行政書士、弁護士も。それなら医師、教師のほうがまだ需要はありそう』
この先、AIやロボットに奪われそうな仕事を考えてくれたママもいました。たしかに単純な作業はAIやロボットに取って代わられる可能性が高いですよね。また高度な専門知識を必要とし、高収入が期待できる士業も、AIによってある程度自動化されるかもしれないという意見もありました。
総務省の「情報通信白書」によると、AIの導入によって定型的な業務は機械化が進み、減少していくと考えられています。ただその一方では、AIを運用するためのシステム開発やAIを活用した新しいサービスなど、新たな職業につく人が増加するとされています。つまり仕事の種類がただ減っていくわけではなく、時代に合わせて新しい仕事も生まれていくということ。であれば「ママたちには想像できない新しい職業ができているかも!」とそのまま子どもに伝えてもいいでしょう。そして「どんな職業が誕生するか」、この機会に親子で一緒に考えてみるのも面白そうです。