「第一印象はまさかの臭っ!」苦節20年で人生初のブラックバスが釣れた【豊田市水源公園】
バス釣りを始めたものの、結局1匹も釣れることはなかった中学生の頃。あれから苦節20数年……。ついに念願の初バスゲットを果たす!豊田市水源公園でのバス釣りの模様をお届け。
愛知県屈指のバス釣りスポット
水源公園は愛知県のバサーなら知らぬ者はいないであろう、指折りの釣りスポットだ。ここは矢作川の雑魚釣り無料区間内に位置しているため、年中無料でバス釣りを楽しめる。
公園内に駐車場やトイレがあるのもポイントだ。欠点としては、最寄駅の三河豊田駅までは3kmほどあるので、遠方から来る人は車がないと少々、いやかなり不便だろう。なお、筆者は岡崎市の自宅から自転車で90分かけてやって来た。
ちくわでバスを釣る!
ところで、筆者は今までブラックバスなるものを釣ったことはおろか、実物を見たことすらない。そこで今回は確実に1匹釣り上げるために、まずはエサ釣りをすることにした。頼りのエサはちくわ!ちくわしか持ってねえ!
チクワッキーリグ?
まあ落ち着いてほしい。エサの調達に失敗したわけではなく、今回は「あえて」ちくわをチョイスした。
バス釣りに来ている以上、ルアー風にして釣りたい。とはいえ、ジグヘッドにエサをつける釣り方など、検索すればいくらでも出てくる。もう散々やり尽くされているわけだ。そこで思いついたリグが「チクワッキーリグ」見せてもらおう、チクワッキーリグの実力とやらを!
ちくわ釣法は失敗
ワッキー特有のダイナミックアピールとちくわの旨味成分に、バスは堪らず喰いついてくるはず。我ながら完璧な読みだ。と思いきや、ここで思わぬ落とし穴が。なんと、巻いている途中でちくわが針から外れ、ジグヘッドだけが戻ってくるではないか。
落とし込みにシフトするも、数回シャクっただけでちくわが取れてしまう。どうやら改良が必要のようだ。こうして試作リグは失敗に終わってしまった。
良型が上がったスポットへ
エサからルアー釣りに移行。とりあえずスプーンやらメタルバイブやら、手元にあるものを手当たり次第に投げてみるも、これがまったく釣れる気配なし。愛知県の釣り場は超ハイプレッシャーで知られている通り、完全にスレている。
隣の釣り師からアドバイス
しばらく粘っていると、隣でブッコミ釣りをしていた地元の釣り師から良型が揚がったスポットを教えてもらった。橋の下流側の手前とのこと。そうとわかればさっそく移動だ。
スピナーで人生初バスGET
教えてもらったスポットで、今度はトラウト用のスピナーを投げてみた。バス釣りでスピナーを使う物好きなどそうはいないだろうから、上手くバスを誘い出せるとかもと踏んだのだ。足元の近くまでゆっくりと巻いていると、大きな魚影がゆっくりとルアーを追ってきているのが見えた。バスだ。
実物を見たことはない筆者でも一目でわかるほど、それはそれはバスらしいバスだった。狙い通り、ルアーに興味を持ったようだ。
足元でヒット!
捕食スイッチを入れてやるため、足元で軽くトゥイッチを加えると…勢いよく喰いついた!さあ、ここからがルアー釣りの醍醐味、魚との激しいファイト!……といきたいところだったが、なにしろヒットしたのは足元。抵抗される間もなく、そのまま抜き上げてしまった。
釣ったというより「吊った」といったほうが正しいだろう。あまりのあっけなさに、感慨もなにもあったものではなかった。
初バスの第一印象は「臭い!」
さて、念願の初対面を果たしたバスの第一印象はというと……臭っ!!いや本当に臭い!!生臭いというよりは青臭い。バスは臭いことで知られているが、想像以上だった。
臭いはともかく、バスが釣れたらサイズを測るのがバサーの義務。が、あいにく筆者はメジャーなどという意識高い系アイテムは持ち合わせていない。サイズ比較に良さそうなものはないかとリュックの中身をあさっていると、なんと、その隙をつかれて逃げられてしまった。
幸いルアーのフックが外れてくれていたからよかったものの、下手したら竿ごと持って行かれたかもしれないところだった。
初ゲットルアー、逝く
とりあえずスピナーが有効だとわかったので、その後も再びキャストする。ところが、急にガッと大きな引っ掛かりを感じるや否や、びくともしなくなった。この感覚は……どうやら地球を釣り上げてしまったようだ。バスを初ゲットしたルアー、まさかの殉職。
その後も立て続けに同じポイントで殉職者が出続けた。デカい石でも沈んでいるのだろうか。
100円ルアーなら痛くも痒くもないのだが、こういう時に限ってどれもメーカー品。心が折れたので、今回はここで納竿。
写真での計測では36cm
帰宅後、写真に写ったルアーを基にサイズを測ってみた。すると…
……36cm。あと4cm欲しいところだが、初ゲットでこのサイズなら十分だろう。こうして20数年ぶりのバス釣りは多くの殉職者を出す結果となってしまったが、積年の雪辱を果たすことができたので、まあヨシとしたい。
<田中優丞/TSURINEWSライター>