並んでも食べたい!最高品質の神戸牛にこだわり続ける『神戸牛丼 広重』究極の一杯 神戸市
安くて早くてうまい!と誰からも親しまれる牛丼。そんな国民的大衆食を、最高品質の神戸牛を使って特別な一杯に仕上げる『神戸牛丼 広重』(神戸市中央区)。素材の旨味を最大限に引き出した”究極の牛丼”をご紹介します。
場所は、観光客も多く訪れる北野エリア、不動坂を少し歩いたところにあります。2012年の開業以来、その味が口コミで広がり、今や行列必至のお店に。海外からの観光客にもリピーターがいるという驚きの人気ぶりです。
メニューは牛丼のみ。兵庫県産の但馬牛の中でも、厳しい基準をクリアした牛のみが認定される「神戸牛」を使用しています。開店当初から比べると価格は上がりましたが、牛肉の質は決して落とさないというのは変わらない信念。「神戸ビーフを気軽に楽しんで頂きたい。素材の高騰はありますが、原価6割でがんばっているんです」と店主の菱井さんは笑います。
牛丼にはスープと付け合わせが付いてきます。今回お願いしたのは並盛でトッピングに生卵をチョイス。ほかに温泉卵も選べます。
使用している部位は、赤身と脂身をバランスよく含む「肩ロース」のみ。関西では「クラシタ」とも呼ばれるこの部位は、肉質の柔らかさと豊かな風味が特長。薄切り肉をたっぷり160g使います。
素材が素材なだけに、その良さを最大限に引き出すということに一番気を遣っています。ポイントは「水分コントロール」。菱井さんは、人が美味しいと感じるのは、食感によるところが大きいと感じているそう。肉の柔らかさやシズル感といった食感は、水分量にかかっており、だからこそ火の入れ方にとても気を配っているんだそう。
ベストな状態で味わってもらえるよう、牛肉を煮込んで作り置くことは一切せず、カウンター10席のお客さんの分をその都度作ります。丼にこんもりと盛られたお肉には、見るからに脂が保たれているのがわかります。
出来上がりをひと口頬張ると、お肉が本当にやわらか!やはり神戸牛、肉質の良さを感じます。ほどよい脂とお肉の旨味に、甘みを抑えた割下がマッチして奥深い味わいです。割下には隠し味として「かんずり(唐辛子の発酵食品)」が入っているんだそう。
お肉の下には、酒やみりん、白だしでくたくたになるまで煮た玉ねぎが敷いてあり、その甘さとのバランスも最高!ご飯がどんどんすすみます。
トッピングの生卵を溶いて、お肉を付けながら食べ、すき焼き気分を味わうもよし、最後にはかけて楽しむもよし。
汁物は、意外にも赤だしや味噌汁ではなく、コンソメベースのポトフ。19年間イタリアンのオーナーシェフをされていた菱井さんが、人参や大根、里芋、白菜や平茸など、根菜を中心に野菜をたっぷり入れて作る優しい味のスープです。
この日の付け合わせは、オクラの胡麻和えと大根のごま酢の漬物。牛丼ではあまり野菜をとれないからと、スープや付け合わせで野菜を取り入れているところに愛情を感じます。
「神戸には美味しいお店や神戸牛が食べられる店が他にたくさんあるにもかかわらず、このお店を選び、並んでくれることはありがたい」と菱井さん。お店の公式サイトやSNSもないので、口コミが広がってお客さんが来てくれていることに喜びを感じているんだそう。
お肉でスタミナをつけたい時、しかもちょっといいお肉を食べたい時、神戸牛の牛丼ひとすじ13年の同店で、究極の一杯を味わってみてはいかがでしょうか。
場所
神戸牛丼 広重
(神戸市中央区中山手通1丁目22-21)
営業時間
11:00~15:00
18:00~22:00
定休日
水曜日