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駅からの〝注意喚起〟に19万人が色んな意味でホッコリ 広報取材で分かった「謝罪」の背景とは

Jタウンネット

画像は@impreza22bstiさん提供

色んな意味でほっこりしちゃう駅の「お知らせ」がX上で話題になっている。


【生田駅の「お知らせ」を見る】


やさしいせかい(画像は@impreza22bstiさん提供)

2024年6月9日、Xユーザーのmikio.k(@impreza22bsti)さんが「ふふってなった♪」と呟きながら、「#生田駅」「#小田急」とハッシュタグをつけ、投稿したのはボードの写真。

つばめのひな鳥が 飛ぶ練習をしています。 温かく見守ってあげて下さい。

生田駅長名義で、そんな優しい「お知らせ」が書かれている。

そして「頭上注意」と教えてくれている謎の生き物は、「※ツバメです。すいません」。謝罪しなくても、ええんやで......!

内容にほっこりしながら、独特すぎるイラストセンスにくすっと笑えるボードには、X上で19万件を超える「いいね」(19日夕時点)のほか、こんな声が。

「優しい世界...素敵!」 「絵も含めて好き」 「ぜひ温かい目で見守りたいですね」 「つばめの絵ゆるすぎて超好き」 「と、飛び魚......?w」 「画伯ですな(笑)」 「駅長、優れた人格の代わりに画力が犠牲になった疑いがある」

温かい内容に和んだ人、つばめのイラストのゆるさに心惹かれたユーザーなど、多くの人がボードに癒されたようだ。

「構内で飛ぶ練習をするツバメ」は恒例イベント

Jタウンネット記者が10日、投稿者のmikio.kさんに話を聞いたところ、このホワイトボードを撮影したのは9日の午後3時半頃、小田急線の「生田駅」(神奈川県川崎市)の改札口でのこと。

Jタウンネット記者はこのお知らせの詳細を知るべく17日、小田急電鉄(本社:東京都新宿区)の広報部を通じて、生田駅にも取材した。

ツバメはどうなった?(画像はイメージ)

広報担当者によると、生田駅構内では6月8日の午前10時頃から数羽のツバメが低空で飛行していた。

「親鳥は障害物を避けることができますが、ひな鳥はまだ不安定な飛行をしており、お客さまに接触する危険があると判断し、注意喚起のために掲示しました」(広報担当者)

生田駅は担当者が定期的に変わるため、直近2年ほどしか情報がないが、少なくともこの2年は、ヒナ鳥が巣の中である程度大きくなったら、構内で飛ぶ練習をしてから巣立っているという。恒例イベントというわけだ。

2024年も、6月15日時点ではツバメは巣立ち、構内には巣だけが残っている状況。ひな鳥は、12日頃には巣立ったのではないかと考えられている。

衝撃の事実、発覚 「ボードを書いたのは...」

ちなみにだが、話題となったホワイトボードを書いたのは、生田駅長ではないらしい。あんなに堂々と「生田駅長」って書いてあったのに......!? とビックリだが、それには事情があった。

「ホワイトボードに記載した『生田駅長』とは『その日の出勤者における責任者』としての『駅長』との意味になるため、役職としての『駅長』は生田駅にはおりません。 お客さまに対して何かをお伝えする時、駅責任者としての発信であることを明確にするために『○○駅駅長』と記述しております」(広報担当者)

なるほど......ではいったい誰があのお知らせを、そしてあの多くの人を魅了したツバメのイラストを描いたのだろう?

誰がこの鳥を描いたのか(画像は再掲)

「このボードは、勤務中の駅係員2人が思いついて作成したものです。 ボードに描かれた絵については、生田駅係員が描き、下絵を上席に確認してもらうと、『どう見てもツバメには見えない』とのことでしたので、説明文を追加することにしました。 ツバメをイメージして一生懸命描いた結果です」

駅長ではなかったが、どちらにせよ生田駅の駅係員によるツバメたちへの愛によって作成されたものには違いなかった。

そして、生田駅で「ツバメの絵を描きました」「どう見てもツバメには見えない」「じゃあ注釈をいれます...」といった会話を繰り広げた部下と上司がいるのかと思うと、さらに心が温まる。

ツバメたちは巣立っていったため、現在このお知らせは構内から撤去されているとのこと。

来年もまた、ツバメたちは生田駅にやってくるだろうか? そしてまた、あのツバメのイラストにも、会えるだろうか......? 次の春が楽しみだ。

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