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迅速な人命救助(救急、水難)で釜石市民5人を表彰 釜石大槌地区消防本部から感謝状

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 釜石大槌地区行政事務組合消防本部(駒林博之消防長)は24日、郷土芸能の練習中に倒れた男性と、釣り中に海に転落した男性を救助したとして、釜石市の男女5人に感謝状を贈った。いずれも迅速な対応で、救助された2人は一命をとりとめた。

 感謝状贈呈式は同市鈴子町の釜石消防庁舎で行われ、対象者4人が出席した。駒林消防長が感謝状を手渡し、人命救助への協力に謝意を示した。

贈呈式で感謝状を受け取る表彰対象者ら


 平田神楽保存会の佐藤眞紀子さん(54)、松澤恵里子さん(53)、山崎庄太郎さん(60)、前川清史さん(61)は、4月27日午後7時から平田集会所で神楽の練習をしていたところ、踊っていた60代男性が突然倒れ、意識と呼吸がない状態に。顔色も変わってきて緊急を要する事態に、4人が声を掛け合って救助にあたった。佐藤さんが119番通報、山崎さんは集会所に備え付けてあったAED(自動体外式除細動器)を取りに行き、前川さんは男性に呼び掛けたり顔をたたいたりして意識の回復を試みた。心臓マッサージ(胸骨圧迫)も行い、到着したAED を松澤さんが操作。1回目の除細動の直後、男性は目を開け声も発した。4人の連携で、救急隊員が到着する前に意識を取り戻した。

 対応した4人は職場などで心肺蘇生法の講習を受けていて、消防団員の松澤さんは教習のための講習も受けていたという。前川さんは「仲間が助かって本当に安心した。近くにAEDがあったこと、4人とも心肺蘇生の講習を受けていたことも大きい」と話した。

 水難事案で表彰された箱崎町の臺吉克さん(69)は6月24日午後8時50分ごろ、仮宿漁港の防波堤で釣りをしていた男性が誤って海に転落した際に自らの船を出し、男性の発見と救助に貢献した。男性は1人でいて、転落時、自分の携帯電話で警察に通報したが、途中で通話が切れた。警察からの情報で、消防指令センターから仮宿在住の非番の消防職員に状況確認を要請。臺さんは職員と一緒に捜索、救助を行った。

駒林博之消防長(左上)が人命救助への協力に感謝の気持ちを伝えた


 駒林消防長は「いずれも救急隊、救助隊が到着する前に迅速に対応していただき、大事に至ることがなかった」と深く感謝。「今後も消防活動への理解と協力を」と願った。

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