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トランプコインは投資チャンス?投資する前に知るべきリスク

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コインイメージ

2025年、トランプ大統領が第47代米国大統領に就任したことで話題を呼んでいる「トランプコイン」をご存じでしょうか。就任直前に発行されたミームコイン(仮想通貨)は、支持者の間で瞬く間に広まるとともに価格が高騰したことで注目を浴びました。

しかし、このトランプコインは単なる仮想通貨ではなく、政治的な発言や市場の動向に大きく左右される珍しいコインです。本記事では、本当に投資価値のある資産なのか、それとも、限定的なコレクターズアイテムとしての役割しか持たないのかを検証していきましょう。

トランプコインとは?基本情報と歴史

トランプコインは、トランプ大統領がアメリカ大統領に就任する直前に発行されたミームコインです。ミームコインとは、インターネット上のパロディ的な要素に基づいて発行された仮想通貨のことで、従来とは異なる楽しさやユーモア、コミュニティを重視しています。

2025年1月に発行されたトランプコインは、通常とは異なり政治的な要素が強い側面を持っているため、政治ニュースや発言に左右されやすいのが特徴です。
 

トランプコインの概要と種類

トランプコインは、公式と公式以外のミームコインに分かれています。それぞれの特徴を見ていきましょう。

トランプコインとは(公式)

トランプコインは、ブロックチェーンプラットフォームのソラナ(Solana)で発行されており、高速な取引処理と低コストな手数料が魅力です。なお、本来とは異なり、トランプ氏の支持者やコミュニティの盛り上がり、政治的な特徴によって価格が変動しています。

トランプ氏が仮想通貨に対して肯定的な姿勢を示すことで支持者の購入が期待される一方、否定的な発言やネガティブな情報があれば放出の可能性もあるでしょう。なお、全体で10億枚のうち、流通しているのは2億枚のみです。流通枚数が少ないため、大口の売却があった際には相場が大きく荒れる可能性も否定できません。

関連のミームコインとは

公式以外のミームコインでは、トランプ氏のイメージやブランドを利用したものがいくつかあります。

MAGA (TRUMP)

Super Trump Coin

(STRUMP)

Doland Tremp (TREMP)

TheTrumpToken (GREAT)

Trump Inu (TINU)

これらのコインは、公式のトランプコインと連動するわけではありません。
 

発行の背景と政治的な意味合い

トランプコインが発行された背景には、単なる投資ではなく、トランプ氏の政治戦略の一環として発行されたという側面が強いと考えられます。

また、トランプ氏が運営するSNSプラットフォーム「Truth Social」との連携が進むことで、より実用的な利用機会も得られると考えているのかもしれません。ミームコインとしては珍しく、政治ニュースと価値が直結する珍しい銘柄です。

トランプコインの市場価値と投資対象としての可能性

トランプコインは、トランプ氏という政治的なブランドもあいまって、誕生時から大きな話題のあったコインです。発行直後は、短期的な利益目的で参入した投資家の影響もあり、一気に価格が跳ね上がりました。

しかしながら、その後は急落し、政治的なニュースやトランプ氏の発言で乱高下する場面もあるなど、安定性には懸念があります。通常のコインとは異なり、長期的に保有することが難しいという見方もあるため、安定資産としての適正には今のところおすすめはできません。
 

コレクターズアイテムとしての価値

トランプコインはミームコインの一種でありながらも、一部の支持者にとってはコレクターズアイテムとしての価値を持つ可能性も十分にありえるでしょう。また、公式SNSで発表された唯一の「トランプ氏公認ミームコイン」でもあり、他のミームコインとは差別化しています。

さらに、供給量が制限されているため、歴史的なタイミングやイベントによる価格の上昇が期待される場面では、入手困難になる可能性もあるでしょう。
 

投資対象としてのリスクとリターン

トランプコインへ投資する場合、高いリターンが望める一方で、リスクがあることは理解しておかなければなりません。発行直後に記録した高値から、40%以上の下落を見せるなど、短期的に値動きの激しい傾向があります。トランプ氏の発言内容によっては今後も急変する可能性があるため、日常的にニュースやSNSで動向をチェックすることが大切です。

2025年3月現在では、トランプコインは日本国内の取引所に上場されておらず、海外取引所を利用しないと購入できません。また、政治と結びつきからも規制当局の監視対象になりやすい特徴もあるため、今後の法改正などにも注意しておきましょう。

トランプコインを巡る詐欺や注意点

トランプコインの知名度や人気が上昇すると、類似した偽のトークンや詐欺が出回り始めます。特に、公式のコインと類似した名称やロゴなど、投資家が誤って購入するケースもあるでしょう。

「ポンプ・アンド・ダンプ」と呼ばれる、詐欺グループや大口のホルダーが意図的に価格をつり上げ、購入者が増えた後で一気に売却して利益を得るという行為も見られます。こういった詐欺を避けるためにも、SNSや個人ブログからの情報を鵜呑みにしないことが大切です。
 

偽物や詐欺商品の見分け方

トランプコインの人気に便乗した偽物や、詐欺商品が多数出回るようになると、これらを見分けられるようにならなければなりません。偽物への対処として、公式サイトから信ぴょう性のある情報を得るだけでなく、プロジェクトの透明性を事前に調査することが大切です。

本物の仮想通貨プロジェクトの場合、開発チームやホワイトペーパーが公開されているため、投資家が詳細を確認できます。一方、詐欺プロジェクトでは、開発者の身元が不明であったり、ウェブサイトの情報が異様に少ないなどの不自然さがあるでしょう。
 

正規の販売ルートと信頼できる購入方法

トランプコインを購入するには、正規の販売ルートの利用が最も安全です。ここでは、信頼できる取引所での購入方法と、取引所を利用せずに購入する方法について説明します。

海外の暗号資産取引所(CEX)で購入する方法

まず、海外の暗号資産取引所CEX(中央集権型取引所)とは、企業が管理・運営している仮想通貨取引所のことを指します。初心者でも使いやすく、また利便性が高いのが特徴です。

現在、トランプコインは国内の取引所では購入できないため、以下の取引所を利用しましょう。

Bybit

Binance

Bitget

大手のサイトで購入すると、信頼性が厚いためおすすめです。

また、購入手順については以下を参照してください。

取引所で口座を開設

取引所に仮想通貨を入金

国内取引所でXRP(リップル)やBTC(ビットコイン)を購入

海外取引所に送金し、USDT(テザー)と交換

取引所内で「TRUMP/USDT」などを検索

成行注文or 指値注文

購入したトランプコインをウォレットに移動

購入後はすぐにウォレットと呼ばれる暗号資産を保管する場所に移しておきましょう。なお、海外取引所の利用は自己責任であることを認識しておかなければなりません。

分散型取引所(DEX)で購入する方法

次に、DEX(分散型取引所)とは、企業が管理せずに、スマートコントラクト(自動取引プログラム)で運営される取引所のことを指します。中央管理者がいないため、CEXに比べて自由度が高いものの、初心者にはハードルが高い方法です。

取引が可能な分散型取引所は以下の通りです。

Uniswap

Raydium

PancakeSwap

利用する際は、これらのサイトから進めていきましょう。

また、購入手順は次の手順を参照してください。

MetaMask(メタマスク)やTrust Wallet(トラストウォレット)などのウォレットを準備

国内取引所でUSDT(テザー)やSOL(ソラナ)を購入し、ウォレットに送金

DEXに接続し、公式サイトのトークンコントラクトアドレスを入力

スワップ(交換)を実行し、ウォレットに$TRUMPを保管

なお、ガス代と呼ばれる取引手数料がかかる点や、ウォレットの秘密鍵を紛失すると資産が取り戻せない点には注意が必要です。

トランプコインと暗号資産の関係

トランプコインは、ミームコインでありながらも他にはない特徴を持つ特殊なコインであると考えられます。単純に仮想通貨としての価値だけでなく、政治的な影響力や、トランプ氏の支持者によって急成長しているからです。

ここでは、トランプコインが本当に仮想通貨としてどのような役割を持ち、さらにはほかのコインとどのように異なるのかを見ていきましょう。
 

トランプコインは仮想通貨ではない?

これまでの仮想通貨は投機色の強い資産であったものの、トランプコインはそれらとは異なる性質を持つコインであることは間違いありません。そのため、見方によっては「仮想通貨ではない」との意見もありますが、正確にはミームコインに分類されます。

ただし、政治的な要素が強く、投機性や話題性が中心であるため、一般的な仮想通貨とは性格が異なるといわざるを得ません。トランプ氏の支持者やコミュニティにとっては特別な意味を持つかもしれませんが、現状は実用性に乏しいでしょう。
 

類似するコインやトークンとの違い

トランプコインは、他のコインとは異なる特徴を持っています。例えば、類似したコインの中にはメラニア婦人が発行した「メラニアコイン」や、ミームコインで有名な「ドージコイン」「柴犬コイン」などがあります。これらのコインとの最大の違いは、やはり政治的背景でしょう。

トランプコインは、トランプ氏が直接関与することで、政治的発言や支持率によって価格が大きく変動する一方、ドージコインなどはコミュニティの支持と市場の流れに依存する点で大きく違うからです。

トランプコインの今後の展望と経済的影響

トランプコインは、今後も政治的な注目度と投資要素が強く結びつくことからも、予想が付きにくいコインであると考えられます。トランプ氏の政治活動がどうであるか、仮想通貨への発言が前向きかどうかによっても、価格や市場への影響が出やすいでしょう。

そこで、これからのアメリカ市場やトランプ氏の動向に注意しながらも、同コインがどのように推移していくのかを見ていきましょう。
 

アメリカ経済や選挙との関連性

トランプコインは、政治的な結びつきが強いミームコインであることから、トランプ政権の支持率向上によっても、価格上昇の可能性があります。トランプ氏が大統領に再度就任した際には、市場の期待感が高まったこともあり、価格は急騰しましたが、政治的なスキャンダルや訴訟問題があれば、価格は下がるでしょう。

とはいえ、同コインは仮想通貨の特色によって、価格が変動することを忘れてはいけません。また、実用性が拡大すれば、長期的な価値も安定し始める可能性があるため、様々な要因をチェックしておく必要があります。
 

トランプ政権復帰の可能性と市場の変動

トランプ政権が復活しましたが、気になるのは今度の動向や、市場への影響です。当選直後、株式市場は一時的に上昇したものの、関税政策や財政赤字の拡大懸念によって、S&P 500指数が下落するなどの影響を受けました。

また、相互関税によって、メキシコやカナダ、中国への関税引き上げが発表され、国際貿易に依存する企業の株価が軒並み下落したことも市場の警戒感に繋がっています。トランプ政権の「アメリカ第一主義」はグローバル市場に不安定要素をもたらす可能性があるため、投資家は慎重に対応していかなければならないでしょう。

まとめ

トランプコインは、トランプ大統領が大統領に就任して以後、投資家の注目を集めるミームコインです。しかし、単に仮想通貨としてのミームコインではなく、政治的なリスクが伴う新しい仮想通貨と考えるべきでしょう。現状では流通量も少なく、短期的な価格変動も見られるため、購入する場合には慎重な対応が求められます。

なお、購入する際は評判の良い海外取引所を利用し、偽物や詐欺を回避できるように徹底することが大切です。コレクターズアイテムとしての価値もあると考えられますが、まだまだ投資対象としてのリスクも大きいため、購入する際は十分に情報を集めた上で慎重に判断しましょう。

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