中高生野球 練習試合で心一つに 特別支援学校生と地域クラブ
中学軟式野球チーム「オール八王子桑都クラブ」(川上一樹代表)が4月4日、都立南大沢学園の野球部を中心とした特別支援学校・学級の中高生合同チームと北野球場で初の練習試合を行った。
きっかけは今年2月の本紙記事。同クラブが支援学校生のチームと合同練習をしたことを報じた記事を目にした野球部員の保護者が、川上代表に問い合わせた。特別支援学校のチームは合同練習や対外試合ができる機会が限られていること、審判免許を取得している部員に試合運営を体験させたいこと、勝敗だけでなく中高生が共にスポーツを楽しむ場を設けたいことなどを説明し練習試合を打診。川上代表から快諾を得たことで、今回の交流が実現した。
当日は11歳から18歳までの選手35人が参加。選手の交代を自由にするなど、参加したすべての選手が試合に出られるように工夫した特別ルールを設けてプレーを楽しんだ。同クラブの中学生は高校生の迫力あるプレーに驚き、「夏の大会に向けて良い経験になった」と手応えを感じていた様子。川上代表は「『野球が好き』。その思い一つで、さまざまな特性を持った選手たちが心から試合に熱中できたことは私と選手にとってかけがえのない経験になった。インクルーシブ教育が必要とされる世の中で今後も先に立って、さまざまな挑戦をしていきたい」と思いを語った。