野村卓矢「『格闘探偵団』は僕の人生を変えてくれた!」~10/23『格闘探偵団2~新宿より愛をこめて~』でバチバチ宣言
『格闘探偵団2~新宿より愛をこめて~』が10月23日(水)、新宿FACE (東京都)で開催される。今回インタビューした野村卓矢は村上和成とタッグを組み、阿部史典&石川雄規組と対戦する。
野村卓矢にとってもこれ以上魅力的なカードもない。石川雄規と待望の初遭遇となり、リスペクトの念を込めて、これまで培ったすべてをぶつけるつもり。パートナーが村上和成であることも実に心強い。自信の信念を貫き、昨年度大会を越える熱を『格闘探偵団2』でも見せてくれるはずだ。
ー去年初めての『格闘探偵団』興行を終えて、どのような反響がありましたか?
野村:お客さんがすごく満足して帰ってくれただとか、その後のSNSでもすごく満足したっていう投稿がたくさんあって、なんか良かったなと思いました。あと海外でも配信で見てたみたいでその反響がめちゃめちゃあったんですよ。僕がメインで阿部さんとやったおかげでアメリカにも行かせてもらえるようになったので、あの日はちょっと僕の人生を変えてくれた一日だったなっていう感じです。
ー海外での反応はいかがですか。
野村:なんかバチバチっていうか、激しい打撃のスタイルのニーズが日本よりあるんですよ。もう凄かったです。アストロノーツとしても、個人としても認知してくれてて、「格闘探偵団見たよ」って人がほとんどで。
ー「カクトウタンテイダン」ってみんな言うんですか?
野村:英語ですね、Fighting Detectives。
ー例えばアメリカではUFCなど総合格闘技が出てきてずいぶん経つと思うのですが、その上でこのスタイルが求められているのでしょうか?
野村:プロレスとMMAってもう棲み分けされているイメージがありますけど、MMAといっても根本はプロレスだから。プロレスから始まっている流れを汲んでいる、その中間に位置するみたいな感じで見られてるんじゃないですかね。
ー野村選手としては自分がやりたいなと思っていたことは間違ってなかったなと。
野村:本当にそれはありましたね。嬉しかったです。僕はプロレスに対する感情が人と変わっているんだろうなと思ってやってきましたけど、信じてやってきたものが認められたので、僕にとってはこれが正解なんだって思いがありました。だからこれをずっと続けていこうかなと思えました。
ーそれだけの反応があった中で、「自分もこのスタイルやってみたい」という声もあったそうですが。
野村:みんなどこか心の中に秘めてたのかなって嬉しかったですね。胸に秘めてたけれどこれまで言えなくて。でも興行を見て、僕もやりたいですっていう気持ちは僕はとても嬉しいです。
ー例えばそういう若い選手たちに、野村さんもそうでしたけれど源流の石川雄規さんまでちゃんと辿って欲しいという気持ちはありますか。
野村:それは見て欲しいなと思いました。僕も石川さんに指導していただいて、技術ももちろんですけど、メンタルとかプロレスのあり方を座学として教わって。普通の練習をしている途中で急に石川さんが「今のプロレスはよ」って話し出す。急に始まって30分ぐらい続くんですけど、でもそういうのってすごく重要だなと思ってて。『格闘探偵団』をやっていく上で、技術も座学も心も、全部必要だと思います。
ーこの間の興行が終わって石川さんからは何か言われたんですか?
野村:Facebookで何かメッセージというか、僕と阿部さん宛に詩みたいなのを書いてくれて。直接面と向かっては少しアドバイスをもらうくらいですけど、詩を書いてもらったのは凄く嬉しかったです。ちゃんと俺の名前も書いてくれて。
ーちゃんと石川さんに届いたなっていうことなんですね。
野村:そうですね、石川さんと練習して、石川さんの思いも気持ちも、ちゃんと戦いの中で表現できたかなって。全然まだ、さわりだけですけれどね。
ー今回は阿部史典&石川雄規vs野村卓矢&村上和成というタッグマッチになりましたが、このカードについてはいかがですか。
野村:僕は石川さんとやったことがないので本当に楽しみです。村上さんとは『サムライTV27周年大会』(23年11月5日)で一度試合してるんですけど、トーイ(石川雄規の愛称)とだけはやっていないので。トーイに全部教わった技でトーイを倒したいなと思ってるんです。本当に初めてなので楽しみです、緊張しますけどね。
ー去年の石川選手と池田大輔選手の試合はご覧になりましたか?
野村:後から見ました。なんかすげえな、本当に大人げねえなと。それがいいんだよなと。たぶん特別裕福とかじゃないと思うんですよ。でも身体削って、お客さんに「あいつヤバかったな」って言われて、安い居酒屋でお酒飲んでるような生活だと思うんですけれど、そういうのすげえカッコいいなと僕は思っちゃうので。いつまでもカッコいいんだなって。
ーそういう人にキャリアの途中で出会えたことは大きいですね。
野村:嬉しかったです、本当に緊張しましたけれど。最初会った時も聞いてた通りの人だなと。今のプロレスや現代のプロレスについていろいろ言ってくれて、それが嬉しかったですね。
ー野村選手も『格闘探偵団』をやることによって、現代のプロレス界に何かを訴えたいという気持ちはあるんですか?
野村:何かを訴えたいというよりは、こういうスタイルがあるんだぞっていうのを提示したいという感じですね。
ー今回は大日本プロレスの後輩の佐藤孝亮選手が出場します。
野村:泣いたからですね(注:昨年の阿部vs野村のセコンドについた佐藤孝亮が試合を見て号泣。当時佐藤はメンタルの不調で長期欠場中だった)。でもわざわざ欠場中に来てくれてセコンドついてくれて、涙流してくれて。本人もいろいろあって頑張っているので、今回は出てもらおうと。
ー孝亮選手があそこまで2人の試合で感情を動かされたのはなぜなんでしょう。
野村:なんでなんでしょうね、最初自分も泣きたかったけど涙が引っ込みましたね。こいつ泣いてるから泣けねえわと思った。でも良かったんじゃないですか、デトックスですからね、涙を流すことは。
ーそんな孝亮選手の対戦相手が佐藤光留選手です。
野村:光留さんだったら佐藤孝亮自身が一番遠慮なくいけるだろうと。光留さんは全部受け止めてくれますからね。
ー佐藤光留選手も『格闘探偵団』には大事な存在ですか。
野村:いやもちろん大事です。阿部さんもそうですけど、僕もデビューしてずっと、ハードヒットや全日本さんで接点があって、僕らのことを気にかけてくれている人だから。しかも信念があって、信じられないくらい図太い人だから。そんな人出さないわけにいかないでしょって感じですね。
ー去年あれだけの反響があって、今年それを越えなきゃいけないというプレッシャーはありますか。
野村:いや越えられると思ってますから。そんなメンバーしかいないですよ。みんなそう思ってると思います。
ー最後に、『格闘探偵団2~新宿より愛を込めて~』への意気込みをお願いします。
野村:素晴らしい大会にしたいのはもちろんですし、お客様に前回大会を越えるようなハラハラ感を味わってもらえるような試合をしてみせます。石川さんや村上さんと同じカードに立つのは非常に光栄なことですが、新しいBATI-BATIを見せるためにも自分や阿部さんも負けないくらいバチバチいきますので、皆さま期待しててください!
インタビュアー:三田佐代子
■『格闘探偵団2~新宿より愛をこめて~』対戦カード
【最終試合】
株式会社篠原電気工業presents
バトラーツルール
タッグマッチ30分1本勝負
阿部史典&石川雄規
VS
野村卓矢&村上和成
【第4試合】
株式会社カンシアpresents
バトラーツルール
シングルマッチ30分1本勝負
日高郁人
VS
藤田ミノル
【第3試合】
バトラーツルール
シングルマッチ30分1本勝負
竹田誠志
VS
拳剛
【第2試合】
バトラーツルール
タッグマッチ30分1本勝負
"brother"YASSHI&町田光
VS
タノムサク鳥羽&原学
【第1試合】
新太平洋運輸株式会社presents
バトラーツルール
シングルマッチ30分1本勝負
佐藤光留
VS
佐藤孝亮