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うなぎ不使用のプラントベース食品ってどうなの? 日清の「謎うなぎ」実食レポ

おたくま経済新聞

うなぎ不使用のプラントベース食品ってどうなの? 日清の「謎うなぎ」実食レポ

 日清食品が開発・販売する、うなぎ不使用のプラントベース食品「謎うなぎ」。2025年も7月3日より数量限定で再販されたものの、公式オンラインストアでは早期完売するなど、大きな注目を集めています。

 そんな競争率の高い「謎うなぎ」を、今回購入することができたので、どれほど本物のうなぎに近付けられているのか?実際に食べて確かめてみることにしました。ちなみに価格は1セット1620円(税込)です。

【日清食品が開発・販売する、うなぎ不使用のプラントベース食品「謎うなぎ」】

■ 通販限定・数量限定 手に入れるのもひと苦労な”幻のうなぎ”

 「謎うなぎ」は、その名から連想される通り、うなぎを一切使用していないプラントベース食品。近年報道でも取り上げられているとおり、うなぎの漁獲量は年々減少傾向にあり、「うなぎを食べたいけれど、環境や価格の問題が気になる……」という方でも安心して食べられるのが大きなメリットでしょう。

 販売は、日清食品グループの公式オンラインストア限定です。2023年から、年に一度、土用の丑の日に合わせて販売されています。ただ、販売開始からわずか数分で完売してしまうことから、「入手困難な幻の商品」として知られてきました。今年は、昨年より2000食多く販売されたとのことですが、それでもわずか数日で売り切れるほど。その人気ぶりは、まさに計り知れません。

■ 見た目も香りも”うなぎ”そのもの パッケージから本気度が伝わる

 後日自宅に届いた「謎うなぎ」は、ユーモアあふれるパッケージが目を引きます。正面には大きく「謎うなぎ」と書かれ、「もっと!もっと!鰻に近づきました」の文字が添えられています。「うなぎ不使用」のアピールも忘れておらず、商品のコンセプトが一目で伝わってきます。

 中には、冷凍されたうなぎ風のフィレ1枚と、付属の蒲焼のたれ&山椒の小袋、そして調理方法が書かれた説明書が入っています。今回はせっかく1尾分あるので、王道の”うな丼”スタイルで楽しむことにしました。

 調理はとても簡単で、600Wの電子レンジなら約1分40秒で完成。フライパン調理やオーブン調理も選べますが、レンジ調理でもしっかり「フワッと感」が出せるとのことですから、これは楽しみです。

 出来上がったフィレから漂う香りは、まさしくうなぎそのもの。これを包丁で半分に切って温かいご飯にのせ、添付のたれと山椒をかければ、見た目は完全にうなぎ丼です。表面の焼き目、ツヤのあるたれ、厚みのある身……正直、これが大豆ベースだとは信じられない完成度。

■ いざ実食 ふわっとした食感と香ばしさに驚き

 それではいざ、実食。まず一口食べてみて驚いたのは、そのやわらかさとふわっとした食感。大豆由来とは思えないほどしっとりしていて、舌触りは本物のうなぎに非常に近いです。

 味については、うなぎのような香ばしさとコクを再現しようとする努力が伝わります。ただ、やはりうなぎ特有の味の深みや、脂の旨みといった部分には若干の差を感じました。たとえるなら「うなぎの味を80%くらい再現した、非常に完成度の高い模擬うなぎ」といったところでしょうか。

 しかしながら、骨が一切ない点や、くどすぎない味付けは、むしろ本物以上に「万人向け」と言えそう。特にお子さんや高齢者にとっては、食べやすさという点で大きなメリットがあるでしょう。

 皮の部分まで再現されており、黒く厚みのある層がしっかりと存在。この「皮付き感」まで作り込んでいるのは、本気で”再現”に取り組んでいる証だと感じました。

■ これは”未来のうなぎ”になり得る……かもしれない

 本物のうなぎとまったく同じ……というわけにはまだいきません。ですが、食べたときの驚きや感動、そして「ここまで来たか」という感想は、昨今のプラントベース食品の進化を如実に物語っている一品でしょう。

 日清食品の「挑戦」の姿勢がこの「謎うなぎ」には詰まっているように感じます。環境負荷の低減、動物由来原料の不使用、そして味の再現度。そのどれもが高い次元で両立しており、単なる代替品という枠を超え、”新しいジャンルの食”として成立しています。これは未来のうなぎになり得る……かも。

 入手困難な点だけが惜しいところですが、次回の再販情報を見逃さずにチェックしておけば、チャンスはきっとあるはず。うなぎ好きの方や、プラントベース食に興味がある人はもちろん、本記事を読んで「なんだこれは」と気になった人も、ぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか。

<参考・引用>
日清グループ公式HP「『プラントベースうなぎ 謎うなぎ』(7月3日数量限定発売)」

(山口弘剛)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛‌ | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025072001.html

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