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あの熱血社長のクセ強スーパー! 山梨県北杜市『ひまわり市場』はワインと食の人気店

さんたつ

【旅の手帖】ひまわり市場

山梨県の北西部、北杜市にあるスーパーの名物は、社長の熱い熱いマイクパフォーマンス! 聞いたら、思わずカゴに入れてしまう「歴史的メンチカツ」が有名ですが、それだけではないのです。ワイン売り場をはじめ、総菜や加工食品などが食通をうならせる充実ぶり。

ひまわり市場

今回のゴー!ゴー!

『ひまわり市場』(山梨県北杜〈ほくと〉市)

『旅の手帖』でこの連載が始まったばかりの2020年8月号、まだ1ページだった頃に、一度登場済みの山梨県北杜市のご当地スーパー『ひまわり市場』。

記事の要点は、土・日曜限定販売のオリジナル総菜「歴史的メンチカツ」が、名物社長の熱いマイクパフォーマンスで飛ぶように売れる、ユニーク店だということでした。

あれから4年以上経ち、いまも「那波(なわ)秀和社長節」と「歴史的メンチカツ」は健在。さらにほかの魅力がパワーアップしているため、情報をアップデートしましょう。

地元ワイナリーのおすすめをそろえ、自社オリジナルワインも販売する名物社長・那波秀和さん。

愉快な店には変わりないのですが、実はここ、食にこだわりをもつ食通もうなる店。なかでも、ワイン売り場の国産ワインを見逃してはいけません。

社長が手にするのは「ベル・エキップ甲州 2023 白」750ml。韮崎(にらさき)市穂坂町の「フォレストサイド横森ぶどう園」で栽培した甲州種ブドウを、甲府市で大正6年(1917)創業の老舗ワイナリー「サドヤ」が醸造する、『ひまわり市場』のオリジナルワインです。

「銅版画家の松本里美さんが描く猫のエチケット(ラベル)が毎年の楽しみ」という常連さんも。フランス語でよき友という意味の「ベル・エキップ」にぴったりな、猫と犬の「よき友」な時間を切り取ったデザインに、クスッと笑みがこぼれます。

しかもこのワイン、2024年の世界的酒類コンクール「フェミナリーズ」で金賞に輝きました。

地元産ブドウが原料のアサヤ食品「ピクルスワインビネガー」と、明野市場「杜(もり)のピクルス」。

この充実のワイン売り場をまかされているのは“山梨ワインのレジェンド”平出逸(ひらいですぐる)さん。以前は「サドヤ」からワインの試飲販売をしに来ていた側なのに、いまは『ひまわり市場』の社員となって山梨ワインの魅力を伝えています。

ワインに合う総菜や加工食品も、こだわりの逸品ぞろい。衝撃の甘いタレで食べる「甲州づけ寿司」と、甲州白ワインの意外なマリアージュもお試しを!

社長のおすすめ! 市内「田丸農園」の有機栽培「ふじりんご」。大きさは通常の2倍以上!?

北杜市ご当地の味と伝統の甲州名物

県北部の7町村が2004年に合併し、その後、小淵沢(こぶちさわ)町も加わった北杜市。甲州名物を伝える老舗もあれば、八ヶ岳南麓の環境を求める移住者が始めた店も。伝統の味とこだわりの食が混在します。

自家製天然酵母パン「チェチェメニ」のソイミルクパン(右)と、「おうちパン屋Hands hands」のバターロール(オレンジピール)。
米こうじと麦こうじで発酵させた無添加天然醸造のやまごみそ「甲州みそ」。左は同みそで漬けた魚の味噌漬け。
八ヶ岳の湧水で麺を打つ「フジハラセイメン」の郷土麺の一つ「生ほうとう」。吉田のうどん用の薬味「すりだね」をアレンジした「橙東(だいとう)」の激辛味は、ほうとうにも合う。
八ヶ岳の有機野菜で作る激ウマ万能調味料「フェリチタドレッシング」。

『ひまわり市場』自慢、オリジナルの味

地元生産者を大事にしながら、アッと驚く自社商品で多くのファンを惹きつけるこの店。有名店や専門店で活躍したスタッフたちが商品開発をしています。

「八ヶ岳珈琲工房テーブルランド」のひまわり市場オリジナルブレンドで作った「歴史的コーヒープリン Fierté(フィエルテ)」は、この店初のオリジナルスイーツ。
那波社長が惚れ込んだ、安心できて元気な八ヶ岳の高原野菜たち。農家さんが直接納品にやってくるので新鮮!
地元の銘柄豚、桃源ポークを使った「大源のシウマイ」と「大源の春巻き」。北杜市で20年以上愛された中華料理店「大源」の名物料理が、この店で復活。
甘いタレがすべてのネタに塗られた郷土の寿司「甲州づけ寿司」。

週末の「ワイン試飲販売」

ワインのことなら、ワイン担当の平出さん(右)に相談を。週末には各地元ワイナリーが交代で試飲コーナーに登場。この日は、マンズワインの向山(むこうやま)さん(左)がスパークリングワイン「酵母の泡」などを試飲販売。

ひまわり市場
住所:山梨県北杜市大泉町谷戸2008/営業時間:9:30~19:30/定休日:元日のほか年10日/アクセス:JR中央本線小淵沢駅から車12分

取材・文・撮影=菅原佳己
『旅の手帖』2024年12月号より

菅原佳己
スーパーマーケット研究家
執筆やテレビ出演、講演活動をこなしながら、全国のご当地スーパーを行脚。埋もれた日常食の発掘とその魅力を伝えている。著書に『47都道府県 日本全国地元食図鑑』(平凡社)など。

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