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アロハシャツ研究家・中野さんと編集部・高野が考察!「アークネッツ」に教わるアロハシャツの着こなし術

Dig-it[ディグ・イット]

夏を象徴するアメカジアイテムのアロハシャツについて、パピー高野が初歩からアロハのいろはを学ぶこの企画。講師はご存知、アロハシャツ研究家のサンサーフ中野さん。今回は難しいと思われがちな着こなし方を教わります!

パピー高野
アイビースタイルを好む若手編集者。アメカジは勉強中。人生初ハワイ出張の経験から、現在はアロハシャツに興味津々。

アロハシャツ研究家/サンサーフ企画統括
中野喜啓さん学生時代、ヴィンテージに魅了されアロハシャツに傾倒。ハワイへ移住し、アロハシャツの歴史を調査・研究。現在はサンサーフで貴重な名作アロハの復刻を手がける。

やっぱり王道のアメカジスタイルはアロハシャツと好相性ですね〜!(中野)

パピー高野(以下、パ) 今回は出張版「アロハのいろは」ということで、宇都宮の「アークネッツ」さんに着こなしを学びに来ました! 1人目の店長・臼井さんは、チノパンにブーツというスタイリングです。

中野さん(以下、中) エルヴィス・プレスリーが着ていたことでも知られる非常に有名な柄を復刻したシャツなので、王道のアメカジスタイルがしっくりきますね。

 これぐらい定番アイテム揃いであれば、僕も手軽に真似できそうです! パンツ、ブーツ、メガネがすべてブラウン系で統一されているので、ごちゃついた印象になることなく綺麗にまとまって見えますね。そのぶんアロハシャツの存在感も際立ちます。

 身幅のあるアロハシャツに対してワイドなシルエットのパンツを合わせてらっしゃるので、バランスもいいですよね。アクセサリー使いが素敵で読者さんも参考にしやすそう。いい企画ですね!

アロハシャツ以外の色を統一するとアロハの魅力がより際立つんですね。(高野)

中 プレスの冨田さんはゴールドのアロハシャツを着てくださっていますね。こちらは肩が落ちるぐらいゆったりとしたシルエットで作られています。

パ だからこそルーズなパンツを合わせているわけですね。臼井さんのコーデから学びました!

中 アロハシャツはボックス型のシルエットが多いので、太めのパンツを合わせるとバランス良くまとまりますね。皆さん着こなしが上手い!

パ あと、シャツ以外がすべてホワイトなので、迫力のあるシャツにしっかり目がいきますね。

中 同じシャツの着回しとしてブラックのスタイルも見せてもらいましたが、こちらでは柄の主役である鷹が目立つように意識されていますよね。

パ 奥が深い……。しかもサンダルのベージュは、アロハの柄から色を拾っているとおっしゃってました。

中 アロハは色数が多いので、色を拾うことでまとまりが出ますね。こちらも覚えておきたいポイントです。

アロハシャツをタックイン!? 目から鱗のテクニックです。(高野)

パ 細部にわたるまで黒で統一されたオールブラックのスタイリング! アクセサリーも全身のトーンに合わせてシルバーを多めに取り入れてらっしゃる。これはなかなかパンチがありますね。

中 このままジャケットを上から羽織ってもかっこよさそうなスタイリングですね。

パ あと、登場されたときにびっくりしてしまったんですが、アロハシャツをタックインするというパターンもあるんですか……。

中 かなり新鮮ですね! こちらのシャツはゴールドの新作なのですが、総柄ではなくヘビのモチーフが胸部分にのみボーダー状にあしらわれています。シャツの下部に柄のない無地の部分があるこのシャツだからこそ活きる技かもしれません。

パ そうすることで全体のバランスもよく見えますし、なにより柄が映えますね。腰回りのアクセサリーもアクセントになっています。

シチュエーションを想定して着こなしを考えるのは名案です!(中野)

中 セールスマネージャー・狐塚さんは、普通のアロハとは雰囲気がまたガラッと違うフォトプリントモチーフのアロハシャツをうまく着こなしてくださっています。このシャツは、ちょっと都会的でモダンな印象がありますよね。

パ だからこそ僕のような初心者にとっても抵抗感なく取り入れやすそうなシャツだな、と思いました。

中 狐塚さんは「夏の暑い昼におでかけするシーンをイメージしてスタイリングを組んだ」とおっしゃってました。だからこそ爽やかなホワイトパンツに、ラフなサンダル、サングラスを合わせたと。確かに、具体的なTPOを考えればより合わせるアイテムが明確になってきますよね。しかも狐塚さん、「夏の夜」をイメージしたスタイリングも組んでくださいました。

パ 夜の街に繰り出すべく、スラックスに穿き替え、革靴を履いて、ハットを被られたわけですね。昼のコーデとは別人のようです。アロハって着方でこうも印象が変わるんですね。

ベージュ系の色合わせとショーツ使いでグッと柔らかな印象になりますね。(中野)

中 今シーズンのアロハの中でも特に人気の高い「バトルマスク」を、岡本さんはうまく着こなしてくれています。

パ これは、かなりインパクトの強い柄ですね。でもそうは見えないところにスタイリングの妙を感じます。

中 カジュアルで軽快なイメージのショーツを合わせることによって、柄の強さが中和されてますよね。シャツの色味と同じベージュ系でまとめたことで柔らかな印象ですが、足元はブーツで引き締めています。

パ 岡本さんにはアザースタイルも組んでいただきました。僕にはとても同一人物だとは思えません(笑)。

中 本当ですね! 今度は“中和”ではなく、シャツとパンツを“対比”することで、むしろ柄のインパクトを活かしていただいてますね。

パ しかも岡本さんによれば、メガネは武骨さを緩和させるためにべっ甲柄に変え、アクセサリーもゴールドを外してシルバーに絞ったそうです。バランスの取り方、さすがプロですね。

アロハシャツをいまっぽく見せるにはシルエットが大事なんですね!(高野)

パ 僕も最近アロハシャツを着るようになりましたが、デニムを合わせるのって難しいなと思ってたんですよ。というのも、どうしてもアメカジ色が強くなりすぎてしまうのではないかという懸念があって。ただ、ストアマネージャー・齋藤さんのコーディネイトを見て、やはりシルエット次第でグンとモダンに見えるんだなということが分かりましたね。

中 今回の企画の、ひとつの答えかもしれませんね。いつものシルエットよりもう一段階太めのシルエットのパンツを選べば、新鮮な気持ちでアロハシャツを楽しめるかもしれません。

パ 明るい色味のシャツに、淡い色落ちデニムやライトブラウンの革靴を合わせてトーンをまとめる。これも今回学んだことです。

中 やはり「アークネッツ」のスタッフの方々は、クラシックの良さを活かしつつ、現代風に昇華させる名手ばかりでしたね。

パ 真似しやすいポイントも多く、非常に勉強になりました!

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