Yahoo! JAPAN

星野哲郎生誕100年記念コンサート!圧巻すぎる北島三郎、里見浩太朗、小林旭の3ショット

Re:minder

2025年09月29日 スペシャルコンサート「令和・歌の祭典 2025 ~作詞家・星野哲郎生誕100年記念~ 時代を彩る名曲の数々」開催日

生誕100年を迎えた作詞家の巨匠、星野哲郎


歌謡曲の歴史にその名を刻む作詞家の巨匠、星野哲郎が世を去って15年が経つ。そして、この9月30日で生誕100年を迎えた。誕生日の前日となる9月29日にLINE CUBE SHIBUYAで開催された記念コンサート『令和・歌の祭典 2025 ~作詞家・星野哲郎生誕100年記念~ 時代を彩る名曲の数々』にはベテランから若手まで錚々たるメンバーが集い、星野の作品や各々の代表作を披露した。

雑誌『平凡』の公募作に入選したのをきっかけに、昭和28年に作詞家デビューした星野哲郎は、昭和33年に作曲家・船村徹の誘いで上京、コロムビアレコードの専属作家となる。コロムビアで島倉千代子「思い出さん今日は」、スリー・キャッツ「黄色いさくらんぼ」、都はるみ「アンコ椿は恋の花」などをヒットさせた後、昭和39年からはクラウンレコードへ移籍して、水前寺清子「いっぽんどっこの唄」、小林旭「昔の名前で出ています」などのヒットを連発。1983年からはフリーとなり、日本作詩家協会の会長や日本音楽著作権協会の会長を務めて歌謡界に多大なる貢献を果たした。生涯で手がけた作品は約4,000曲に及ぶという。

北島三郎、里見浩太朗、小林旭の平均年齢87歳の3ショット


この日のコンサートには、星野を師と仰ぐ北島三郎を筆頭に、里見浩太朗、小林旭、水前寺清子、大月みやこ、瀬川瑛子、小林幸子、松前ひろ子、鳥羽一郎らの大御所に、北川大介、瀬口侑希、川野夏美、三山ひろしといった中堅、さらに若手歌手が集結。特別ゲストの大月と小林以外はクラウン所属歌手になる。本来ならばデビュー曲から星野が手がけた美川憲一も出演の予定だったが、体調不良で休演となったのは残念。しかしながらとにかくすごい布陣。特に北島三郎、里見浩太朗、小林旭の平均年齢87歳の3ショットはゴージャスすぎる。

司会は宮本隆治と水町レイコ。星野哲郎の歩みがVTRで紹介された後、出演者全員による「三百六十五歩のマーチ」で幕を開ける。まずは北島三郎と共に北島ファミリーの大江裕が、北島の2枚目のシングルにして初ヒットとなった「なみだ船」を歌う。続いて小林旭が「自動車ショー歌」を軽快に披露。86歳とは思えぬ身のこなしである。以下、里見、小林幸子、大月が星野の作品を歌い、水前寺清子はデビュー曲「涙を抱いた渡り鳥」を。愛称 “チータ” の由来も星野がそう呼んでいたことに由来する。ここでも大江がナイスなサポーターぶりを発揮していた。瀬川暎子のブレイク作「長崎の夜はむらさき」、鳥羽一郎のデビューヒット「兄弟船」が歌われたところでトークタイムとなる。

星野のことを、北島は親しみを込めて “哲っつぁま” と呼び、小林旭はこれまた親愛の情で “哲っちゃん先生” と呼ぶ。車椅子ながらも元気な北島のトークがつい長くなるのを、司会の宮本が促して北島の三女である水町が止めに入るも、聞く耳を持たないというやりとりが面白かった。第一部の後半は中堅と若手を中心に、「函館の女」「男はつらいよ」「花はおそかった」などのヒット曲が歌われ、北島の「北の大地」でいったん幕となる。

チータが涙をぬぐいながら歌う「風雪ながれ旅」


30分の休憩を挟み、第2部は小林旭「熱き心に」から。星野作品だけでなく各々の代表的なヒット曲も歌われる趣向。よって里見の「あゝ人生に涙あり」や瀬川の「命くれない」、小林幸子「おもいで酒」なども聴くことが出来た。再びのトークタイムを経て、小林旭「昔の名前で出ています」からはまた星野作品が続き、「たそがれの銀座」「みだれ髪」「夫婦坂」などがカバーされた。北島が傍らに水前寺と鳥羽を呼んで歌われた渾身の「風雪ながれ旅」では、チータが涙をぬぐいながら歌う姿に胸をうたれた。

全24組の歌手が出演。17時半に始まり、休憩時間を含めて約4時間にわたる絢爛豪華な宴は、最後の最後に賑やかな「まつり」が全員で歌われて会場がひとつになったところで幕を閉じた。偉大な作詞家・星野哲郎の名の下に結集した面々。これほどまでにすごい顔ぶれのコンサートはおそらく二度と観られないであろう。

【関連記事】

おすすめの記事