大船警察署 高橋健治さんが関東制覇 柔道形競技の「護身術」
関東柔道形競技大会が2月2日に千葉県で行われ、大船警察署の高橋健治巡査部長(50)が第一機動隊の吉田惟人さん(35)とペアを組み、「講道館護身術」部門で優勝した。同ペアは2年ぶりに関東大会を制し、今年5月に都内で開催される全日本大会の出場権を獲得した。
講道館護身術は、全7種類ある柔道「形」競技の1つで、柔道6段の昇段時に必要となる難易度の高い術だ。日常生活で起こるさまざまな危険から身を守ることを目的に、柔道の技を組み合わせ、護身に必要な技術を演武する。
演武は2人ペアで、素手で殴ったり武器で襲い掛かったりする「受(うけ)」と、攻撃をさばいて仕留める「取(とり)」の役に分かれる。高橋さんが「受」、吉田さんが「取」をそれぞれ務め、大会では21種類の技を決まった順番に披露した。
同ペアは、2年前の全日本大会に初出場。しかし昨年の関東大会では準優勝に終わり、連続出場を逃す悔しさを味わった。今年は基本に立ち返り、細かい所作の見直しや演武のアドバイスを多くもらうなど、「一挙手一投足」にこだわってきた。
強い信頼関係
2人は普段、別の部署に所属するため、そろって練習できるのは週1回で2時間程度。それでも限られた時間の中で技術を磨き、各地区の代表が集う全日本大会の出場権を獲得した。お互いについて高橋さんは、「技を正確にさばいてくれるので、ちゅうちょせずに持っている力を出せる」と話すと、吉田さんも「リアリティーを追求できる」と信頼を寄せる。
吉田さんは先月の昇段試験で6段に合格し、全日本大会で初めて赤と白の帯を付けて出場する。全日本大会の目標について2人は、「優勝を狙い、最低でも前回の8位を上回りたい」と口をそろえる。