清水エスパルスの反町康治GMが描くクラブの未来とは…【詳報・清水エスパルス新体制会見】
3季ぶりにJ1で戦う清水エスパルスは2025新体制発表記者会見で、今季の目標を「トップ10以内」と表明。山室晋也社長や反町康治ゼネラルマネジャーがチームづくりの方向性について説明しました。
山室晋也社長のコメント
「昨年はJ2優勝を決めることができ、多くのサポーターやエスパルスに関わる多くの方と感動の時を共有できたことを大変嬉しく思う。最高の1年だった。今年はJ1という本来いるべきステージに戻る。今年度の目標は当然戦う以上はあくまでも優勝を狙うが、10位以内に確実に入りたい。町田やヴェルディのように我々も、10位以内というのは確実にいける水準ではないかなと思っている」
反町康治GMのチーム編成
<反町康治GM>
「今季はJ1でトップ10以内を目指していきたい。当然、シーズン途中で上方修正できるのが一番好ましいと考えている。より強く、より愛される清水エスパルスにしていきたい。
J1でトップ10に入ると同時に、持続可能なチームにしていくことも大事なこと。残念ながら昨年終盤は25歳以上の選手がスタートメンバーを占め、20代前半が宇野ぐらいだった。そういう状況を踏まえ、やはり若い選手の台頭と成長を期す1年にしたいと思う。平均年齢24.3歳で非常に若い顔ぶれになっている。特にキーパーは22.4歳と大きく変わった。
持続可能なチームを目指すにあたり、HG(ホームグロウン)の選手を増やしたい。例えば、私が見にいった広島対札幌のスタッツを見ると、広島のスタメンの半数以上がHG選手だった。それで優勝争いをしている。他のクラブを真似しようとは思っていないが、エスパルスも将来的にはこういう形にしていきたい。
そのためにはトップチームとアカデミーの融合が必要。育成型クラブという意味合いを含めると、下から上へ、上から下への絆を強くしていきたいと考えている。
トランジションコーチとして置く市川大祐コーチはトップの練習にも参加するし、アカデミーの練習にも参加する。トップのスタッフとアカデミーのスタッフとの交流を深め、良い環境を作っていきたい。それが将来的には強いエスパルスになるのではないかなと考えている。
選手編成については、やはり少しスピードが足りないという印象を受けていたので、そこを補うためにマックスで時速30以上の力を出せる選手を中心に選んだ。また、インテンシティを出せる選手、デュエルの強い選手。J1はJ2と比べれば格段に高い。しっかりと戦える選手を選んだつもり。
昨年のウィークポイントとして、左利きの選手が少なかったり、セットプレーのキッカーが足りなかったりという印象を持っている。秋葉監督の意向を踏まえながら編成していった。
3月26日まで一応ウィンドウは空いている。今後何人か入る可能性もあるし、出ていく可能性もある。
エスパルスのフットボールスタイルは、私が来る前からアクションフットボールを掲げている。攻守にインテンシティーの高い、躍動感のあるサッカーを目指して、この1年やっていきたい」
反町GM・一問一答
ー選手を補強する上でのポイントにしたことは。
当然秋葉監督の意向も重視しながら。いろいろな試合のスタッツを見て、インテンシティの部分や特徴のある部分などを全部踏まえた中で、適材適所で選んだと思っていただければ。
ーカルリーニョス選手が名簿に入っていない(1月8日現在)。
現在本人と彼の代理人と協議している状況。それ以上のことをコメントすることができない。申し訳ございません。
ー原選手が名古屋に移籍した。その穴は、高木選手の成長を促すと考えているということでいいか?
そう考えてもらっていい。高木選手だけではなく、他の選手も十分やってもらう力を持っている。エスパルスの過去の経緯を見ると、Aが駄目だったらB、Bが駄目だったらC。Cが駄目だったらDというふうに、すぐに目線が外に行ってしまう。そうではない。
何のために指導者がいるかっていうと、Aが持ってる力を最大限に生かすこと。足りないところをしっかりと改善させること。これが指導者の役割。周りから「こっちの選手の方がいい」という声が出てくるが、それが果たしていいかということを考えていかなければと思う。