【札幌・滝野すずらん丘陵公園】森のゾーンで感じる動物・昆虫たちの命 自然の魅力とクマ対策の両立は
突然ですが、クイズです。
外に出ようと、フェンスの下を掘っている親と、それを見守る子ども。
この親は、お父さんとお母さん、どちらでしょうか?
正解はお母さん。
クマは出産のころには、もうお父さんは一緒にいません。お母さんが生み育てて、子どもが1才半〜2才半になるころまで、一緒に行動して生き方を教えます。
この親子は、2020年、札幌の滝野すずらん丘陵公園に侵入してしまいました。
公園では出没のたびに対策を強化していて、この4年間は、クマの侵入がありません。
どんな対策をしているのか、現地を歩いて学ぶイベントが、8月に開かれました。
連載「クマさん、ここまでよ」
イベントでは、冒頭の質問や、「お母さんと子どもの親子グマが、人の住む場所に近づいてしまう理由はなんでしょう?」など、クマに関する5つのクイズを出題。
小学生と保護者など20人ほどが、公園に設置されたクマ対策の柵や監視カメラを見て回りながら、クイズに答えました。
普段はお客さんが入れない、森の特別エリアを冒険!その道中では、珍しい植物や昆虫を見つけたり、エゾシカやエゾリスが通った痕跡を見つけたり…。
子どもたちは、公園スタッフに質問したり、自分で発見したものを子ども同士で見せあったりしながら、新たな学びに目を輝かせていました。
参加した子どもは、「クマ対策がたくさんされていて、すごいなと思った」「昆虫がいっぱいいて、楽しかった」などと話していました。
滝野すずらん丘陵公園では、9月29日まで、クマの知識とヒラメキをもとに解き進む、謎解きイベントも開催しています。イベントの詳細と、アクセスについては、以前の記事でご紹介しています。
⇒【謎解きイベント開催!「迷える親子グマと森の秘宝」】
そしてこの「おしり」は、クマ対策に向き合ううちにもたらされた「宝物」のひとつ…。「宝物」に出会うまでの道のりや、森のゾーンで発信されている魅力については、これまでの連載の記事や、Youtubeの動画でご紹介しています。
⇒【前編:札幌市内に『野生の王国』があった!クマ対策がもたらした思わぬ「宝物」とは】
⇒【後編:札幌にこんな場所があったんだ!800種類以上の生きものが暮らす「森」…大人も知らない"おもしろさ”続々】
連載「クマさん、ここまでよ」
暮らしを守る知恵のほか、かわいいクマグッズなど番外編も。連携するまとめサイト「クマここ」では、「クマに出会ったら?」「出会わないためには?」など、専門家監修の基本の知恵や、道内のクマのニュースなどをお伝えしています。
文:Sitakke編集部IKU
※掲載の内容は取材時(2024年7~8月)の情報に基づきます。
※イベントは北海道庁主催、滝野すずらん丘陵公園共催、HBC事業実施。クイズで楽しみながらクマ対策を学ぶイベントは8月25日、謎解きイベントは7月末~9月29日まで開催