上越市がIT企業「テラスカイ」に感謝状 プログラミングなどの出前授業を継続
新潟県上越市は企業向けクラウド関連サービスを手がける「テラスカイ」(東京都中央区)が市内小学校などでプログラミングやキャリア教育などの出前授業を継続的に行ってきた貢献をたたえ、感謝状を贈った。2025年3月12日、同社関係者が市役所を訪れ、中川幹太市長から佐藤秀哉社長に感謝状が手渡された。
《画像:中川市長(右)から佐藤社長に感謝状が手渡された》
佐藤社長は妙高市出身で、2006年に創業した。上越市などと共同提案したサテライトオフィスの設置事業が総務省の「ふるさとテレワーク推進事業」に採択され、2017年に同市本町6の町家を改修してサテライトオフィスを開設している。
《画像:佐藤社長をはじめ、テラスカイ関係者が上越市役所を訪問》
開設後は、「IT教育の推進」として市内の小学校を対象に出前授業を継続して実施。最前線で活躍する同社のエンジニアたちが各校に直接出向き、プログラミングの面白さを伝えながら、IT人材育成に力を入れている。出前授業は2017年〜2024年の間、小学校20校の45回をはじめ、中学校、専門学校、他イベントで計57回を実施。通算約2300人が受講し、同社約130人の社員が携わった。
《画像:市内小学校での出前授業の様子(テラスカイ提供写真)》
小学生向け授業では「Scratch」というビジュアルプログラミングツールを用い、オリジナルのゲームを作成する。プログラミングの面白さを簡単に体験できるといい、授業後、一部の学校で実施したアンケートでは、子供たちの約95%が「授業を楽しめた」、約70%が「ITやプログラミングに興味を持った」と回答したという。
歓談では同市教育委員会の早川義裕教育長が「とても重要な授業。学校現場だけではまかないきれない。これからも子供たちの視野を広げていただきたい」、中川市長が「子どもたちが肌身で知って触れることが大切。協力していきたい」など、これまでの感謝とともに伝えた。
《画像:上越市、テラスカイの関係者ら》
佐藤社長は「地元貢献の意味もあるが、社会貢献に関与できることで社員の励みにもなり、モチベーションアップにもつながっている。これからも続けていきたい。(子供たちには)小さい頃から理系の面白さを知っていただき、IT系の企業への就職を目指してもらいたい」と話した。