【屋根のメンテナンス】災害時のための心構え!目に見えない場所だからこそ気にかけたい
「うちはまだ大丈夫」、などとついついメンテナンスも先延ばしがちになる屋根。
雨風から家屋を守ってくれる屋根の安全について、屋根家の大友さんに話を聞きました。
いち早く屋根の異常に気付くために
自分の目では見えにくい屋根。その異常に気付くのは、ご近所さん同士のパターンがとても多いです。
新興住宅地などで同時期に建てられた家は、互いを写す鏡の関係。近隣の屋根に異常が出た際は、わが家に異常が出てもおかしくないと思ってください。
自分の家と似ている、築年数が近そうな家を離れたところから見ることも参考になりますね。
また、定期点検も大切です。
材質や日当たりなどで劣化の度合いも異なりますが、カラーベストやコロニアルと呼ばれる瓦ではないストレートの屋根は塗装でメンテナンスが可能で、乾いた塗料が膜状になることで経年劣化を防げます。
ぜひ10年を目安に点検を検討してください。
屋根トラブルを考えるサイン10
一つでも当てはまるなら、メンテナンスのタイミングかも!
1. 天井にしみがある
2. 屋根材の破片が落ちていた
3. 雨上がりの後、部屋がカビ臭い
4. 窓やサッシから雨漏りがする
5. 強い雨の時にポタポタ音が聞こえる
6. ベランダの水はけが悪い
7. 雨樋が外れたり壊れた箇所がある
8. 業者に依頼した修理箇所が改善しない
9. 築年数が10年を超えた
10. 同時期に建った近所の家が張り替えをした
突然やってくる災害 普段からできる事は
いざとなったときに慌てないためにも、定期的なメンテナンスはもちろんですが、普段からの情報収集が大切です。
損壊してから修理の現状を目の当たりにすると、その費用に驚く方が多いので、インターネットなどで屋根修理の簡単な基礎知識を蓄えておくといいでしょう。
また、困った時にいち早く駆けつけてくれる存在といえば、地元の業者に勝るものはありません。
地域密着の会社なら親身になってくれるし、緊急時にスピード対応をしてくれることも。
職人同士の横のつながりがあるので、大工さんなどを紹介可能な場合もあります。
リフォームに限らず地元の業者を知っておくことは大切で、リサーチしておけば被災時でもスムーズに判断し、動くことができるでしょう。
自然災害で、いざ損壊したら
損壊のケースには以下のようなものがあります。
台風時の強風で瓦が飛んだ、ひょうが雨樋を貫通した、屋根がへこんだ、強風と雨の影響で雨漏りをすることも。このような状況に陥ったら、修理依頼の前にまず自身がどのような保険に入っているのかを確認してください。
火災保険であれば雹被害に適用できるし、地震被害なら地震保険が下ります。なるべく自己負担が少なくなることが望ましいですよね。
補償内容を確認したら、修理業者に連絡してください。
現地を見て作った見積もりを保険会社に提出し、いくら保険でまかなえるのかを確かめましょう。
損壊の程度にもよりますが、保険申請期間を含めて1カ月(施工期間は2週間)あれば工事はほぼ完了します。
また、リフォームの経験がない人にとっては相場観が分からないものです。
金額面の誤解からトラブルになることも。
即決せず、数社見積もりを取って比較したり、家族で相談したりするようにしてください。
所在地を明確にしている会社に頼むのが安心です。
見落としがちなのが外壁工事や塗装、雨樋、屋根などの家に関わる外装工事。
全額保険が下りないこともあるので、部分的な工事を依頼される方もいます。
私たちは、しっかり直して施工保証を出すところまで責任を持ちたい。
保険ももちろん大切ですが、普段からリフォーム貯蓄をしておくこともお勧めします。
悪質な訪問営業に注意!
心無い業者の訪問営業による、悪質な屋根修理の被害が増えています。
最近の事例では、A社による屋根修理が完了した直後に訪問したB社が、「Aが手抜き工事かどうか見てみる」と屋根に上がり、わざと壊してAの信用をおとしめ、自社(B)で再度工事をさせようというもの。
訪問営業がすべて悪徳業者ではないものの、必要以上に大掛かりな工事を勧めたり、「いま契約すれば安くなる」など検討の猶予を与えなかったり、断ってもしつこく何度もやってくる業者には注意が必要です。
家族に相談する、近所の人に話を聞く、所在地や代表者が明らかな地元の業者に問い合わせてみる、複数の業者から相見積りを取って相場を学ぶなどの対策をして、被害に遭わないよう注意してください。