ヤクルトにFA移籍した歴代選手の成績 楽天から茂木栄五郎が10年ぶり加入
通算781試合出場の茂木栄五郎がヤクルト入り
楽天からFA宣言していた茂木栄五郎内野手(30)のヤクルト移籍が決まった。
茂木は桐蔭学園高から早稲田大を経て2015年ドラフト3位で楽天に入団。思い切りの良いスイングで2017年に17本塁打を放つなど、プロ9年間で通算781試合に出場し、打率.271、75本塁打、291打点の成績を残している。
ヤクルトは中日からFA宣言している福谷浩司投手(33)も獲得調査を進めていると報じられており、“FAダブル獲り”なるか注目される。
昨年までにヤクルトがFAで獲得した選手は4人。それぞれ移籍後の成績を振り返ってみたい。
FA第1号の相川亮二はFAで巨人へ再移籍、藤本敦士は4年後に引退
初めてヤクルトにFA移籍したのは相川亮二だった。横浜時代の2008年オフ、メジャー挑戦を目指してFA宣言したものの、MLB球団との契約には至らずヤクルト入り。2010年に自己最多の11本塁打65打点をマークするなど正捕手として活躍し、2012年にはキャプテンに就任した。
さらに2013年の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にも侍ジャパンの一員として出場するなど活躍したが、中村悠平の台頭もあって出番の減った2014年オフに再びFA宣言。巨人へ移籍し、2017年に引退した。
ヤクルト在籍6年で通算打率.261、26本塁打、220打点。現在はDeNAでコーチを務めている。
球団史上2人目のFA戦士が藤本敦士だった。デュプロから2000年ドラフト7位で入団した阪神では、野村克也監督が命名した「F1セブン」の一人として俊足巧打で活躍。しかし、平野恵一や関本健太郎、大和らとセカンドのポジション争いが激化したこともあり、2009年オフにFA宣言してヤクルトに移籍した。
ヤクルトには4シーズン在籍して打率.220、3本塁打、27打点。通算1000試合出場を達成した2013年にユニフォームを脱いだ。現在は阪神でコーチを務めている。
大引啓次は5年で引退、成瀬善久はオリックス移籍
今から10年前の2014年オフは一気に2人の獲得に成功した。1人は堅守に定評のあった大引啓次。法政大からオリックスに入団したが、2013年に八木智哉、糸井嘉男との大型トレードで、木佐貫洋、赤田将吾とともに日本ハムへ移籍した。
2年連続120試合以上に出場し、2014年オフにFA宣言。古巣オリックスも含めた争奪戦となったが、ヤクルト入りを決断し、初めてセ・リーグでのプレーとなった。
ヤクルトでは全12球団からの本塁打をマークするなどシュアな打撃と堅守でチームに貢献し、通算1000安打を達成した2019年限りで引退。在籍5年で通算打率.244、21本塁打、125打点の成績を残した。2025年から西武の内野守備走塁コーチを務める。
大引とともに2014年オフに加入したのが成瀬善久。横浜高から2003年ドラフト6位で入団したロッテで5度の2桁勝利を挙げた左腕だ。
ヤクルトには4年在籍したものの6勝11敗と不本意な成績に終わり、2018年に戦力外となった。2019年にはオリックス入りしたが、未勝利に終わり退団。プロ通算96勝78敗の成績を残した。現在はBCリーグ・栃木で選手兼任ヘッドコーチを務めている。
【関連記事】
・楽天からFA移籍の茂木栄五郎の人的補償は誰に? ヤクルトのプロテクト28人を独自予想
・プロ野球FA移籍に伴う人的補償選手一覧、プロテクトから外された男の意地
・FAで断トツ最多の28人を獲得した巨人、移籍選手の「その後」は?
記事:SPAIA編集部