「区民と共に創るにぎわい」 泉区・山口区長に聞く
2025年の年頭にあたり、本紙は泉区の山口賢区長にインタビューを実施した。山口区長は地域活動の活発化についてふれたほか、来年の区制40周年についても語った。
――山口区長は就任2年目ですが、まちの印象への変化はありますか。
「昨年は区内各地での地域活動が一層盛んだった印象です。
私もいくつかに参加させていただきましたが、地域の皆さまの笑顔や泉区への想いにふれ、身近な地域だからこそできる活動や交流の大切さを実感しています」
ゆめが丘の開発
――相鉄線・ゆめが丘駅前の変化は大きな話題でした。
「ゆめが丘ソラトスが開業し、ゆめが丘という町名も誕生するなど、泉区に注目が集まった1年でした。自然豊かな泉区に、新たな都市的な魅力も加わり、住宅環境も整備されてきています。
個人的には、30年ほど前の入庁直後に、市営地下鉄延伸(戸塚〜湘南台)の仕事に携わっていましたので当時の景色も思い出されます。あの頃の『畑の中の駅』を思い出すと、ここまで開発が進んだことはとても感慨深いものがあります。
さらに周辺エリアでは住宅環境も整備されてきています。ファミリー層を含む多くの方が新たに泉区に住まわれているとうかがっており、大変うれしく思っています。
これからますます、にぎわいが生まれてくるのではないでしょうか」
防災や子育て支援
――新たな取り組みとして、区内14拠点同時の防災訓練が印象的です。
「11月に区災害対策本部と地域防災拠点等が連携した訓練を実施しました。通常の拠点開設・運営訓練に加え、電話や無線機を使用して情報受伝達の確認を行い、アマチュア無線非常通信協力会泉区支部にもご協力いただきました。
参加した皆様からは、実災害時のイメージが深まり、参加してよかったとの声を多くいただいています。引き続き、地域の皆様や関係機関と連携して、泉区の災害対応力の向上に取り組んでいきたいと思っています」
――区庁舎1階の福祉保健センターもリニューアルしました。
「センターの床や照明を明るくしたり、少しずつ変えています。お子さんが楽しめるキッズサークルを設置したほか、健診時だけですが、おむつ回収ボックスも新設・運用開始しました。子育て中の職員もいるので利用者目線の意見を参考にしながら、引き続き『子育てに優しいまち』を目指していきます」
まちの魅力を愛着に
――昨年は泉区マスコットキャラクター「いっずん」のグッズ販売も区役所で開始し、人気を集めています。
「キーホルダーとTシャツはどちらも想像以上の反響で驚いています。今年も皆さんに喜んでいただけるような新しいグッズを企画していますが、『いっずん』をきっかけに、泉区への愛着を深めていただきたいと考えています」
――地元商店街についてはいかがですか。
「11月に泉区商店街プレミアム付き商品券が販売され、今回は700セットに増やしたものの完売しました。地域からのよろこびの声も届いています。
また商店会の加盟店が泉区にちなんだカレーメニューを限定販売する夏の企画『いっずんカレー』は昨年も各店の趣向を凝らしたメニューが揃いました。個人的に前回に続き、全店制覇もしました。どれも美味しかったです」
区制40周年に向け
――来年は区制40周年、さらに翌27年3月には国際園芸博覧会「GREEN×EXPO2027」の開催も控えます。
「今年は40周年のプレイベントを実施する予定で、皆様の区への愛着が高まるような企画に向け、地域の皆様と共に準備を進めていけたらと思います。皆様と創り上げるそんなにぎわいのムードを、国際園芸博にもつなげていきたいですね。
横浜での国際的な博覧会は泉区の豊かな自然、美味しい農畜産物の魅力を発信できるまたとない好機です。持続可能な未来に向けて、興味・関心を持っていただく取組などを進めていきます」
――区民へのメッセージをお願いします。
「区民の皆様の想いや地域のつながりを大切に職員一同で取り組んでいきますので、引き続きご支援、ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします」