『ストリドーロ』という不思議な野菜を発見! 食べ方がわからないので、いろいろと試してみた
道の駅では未知の野菜や果物に出会いがちだ。先日も『ストリドーロ』という、これまでに見たことも聞いたこともない、草のような何かを発見した。
遠目には小さなニラのようでもあるが、そうではないらしい。どのようにして食べるものであるか、全く想像がつかない。生でイケるのかコレ……?
【写真】近づいて見ると雑草のようでもあり、何かの茎と葉のようでもあり…
・イタリアの高級野菜
幸い、購入した道の駅では『ストリドーロ』にポップが付いていた。説明がなければ不思議な存在過ぎて、手に取る人もグンと減ってしまうからだろう。
イタリアの伝統的な高級野菜であることと「ホウレンソウ風のクセない味。しゃきしゃきのレタス風の歯ごたえ。ほんのりした苦み」であること、オムレツ、リゾット、パスタ、サラダ、スープ、天ぷらなどに合うことが記されていた。
クセがないと言っておきながら、ほんのりとした苦みとはこれ如何に。ますますストリドーロという野菜がわからなくなったが、生でも火を入れてでも食べられそうなことは、なんとなく知ることができた。
そのビジュアルは冒頭に書いた通り遠目にはニラのように見えたが、近付いてみるとちょっと違った。雑草のような、何かの花の茎と葉のような、そんな感じのビジュアルだ。
ひと袋税込120円と、伝統的な高級野菜にしては、随分とお手頃価格であるように思える。これを逃せば次いつ出会えるかわからない野菜ということもあり、ふた袋購入して持ち帰ることにした。
・クセが強い
ストリドーロは「牡鹿の角」とも呼ばれるらしいが、そう言われるとそのように見えなくもない。サラダでも食べられるということは生でも良いのだろうと、まずはそのままかじってみる。
茎部分は固めで繊維質、葉は柔らかい。生食の場合は茎は取り除いた方が良いのかもしれない。そして味だが、結構苦い……! ポップには “ほんのり” と書かれていたので、モノに寄るのだろうとは思う。
しかし今回食べたものは、クセ強め。個人的には嫌いではないが、苦手な人はいそうなパンチ力ではある。トマトのカプレーゼに葉だけ添えてみると、まあまあ程よいバランスになった。
火を通してみてはどうだろうと、炒めてパスタに入れてみる。適当にニンニクと、昨日の残りの鮭をバター醤油タレで絡めて、最後に食べやすい大きさに切ったストリドーロを加える。熱すれば茎も少しは柔らかくなるかと、一緒にドボンだ。
結果、茎は固いままでごわごわとした食感が残った。やはり葉だけを食べるものなのだろうか。葉は程よくシャキシャキとしている。そして生で食べた際に感じた苦みは、気にならないものになっていた。葉野菜の香りだ。
茎がもったいない気がしてならなかったので、ダメもとで卵とミートボールと茎を取らないままのストリドーロを合わせて蒸してみたところ、これはイケた。じっくり火を通すと、茎も柔らかくなるらしい。
その後、豚肉などとも葉を炒め合わせてみたたりもしたが、同じく食べやすくなっていた。ストリドーロ自体の成長度合いなどにもよるのだろうが、クセを抑えたいという人は火を通すことをオススメしたい。
そんなこんなで、すっかり美味しくいただいたが、ストリドーロのポテンシャルを最大限に生かすための調理法はほかにある気がしている。この不思議な野菜と仲良くなるには、もうしばらく時間がかかりそうだ。
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.